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企業の健康経営
-2023.02.24.Fri
オフィスワーカーのランチを健康的にする方法とは?企業側の支援も紹介
健康に対する意識が高まっている昨今、オフィスワーカーのランチの実態は昔と比べてどう変化したのでしょうか。
オフィスワーカーのランチの実態を調査した結果を踏まえて、健康的なランチを実現するためのコツや、企業側ができることなどをご紹介します。
目次
オフィスワーカーのランチは健康的?実態を調査した結果
オフィスワーカーのランチ事情について、若手ビジネスパーソンを対象にその実態を調査した結果をご紹介します。
この調査は、全国の20〜30代男女の単身者400名に対して「食生活・健康に関する意識調査」として実施されました。
その中の「仕事中に外食や購入でランチを摂る場合」のメニューをみてみると、「コンビニ弁当・おにぎり」が約5割で、最も多い結果となっています。
その次に多かったものは「菓子パン・惣菜パン」で、こちらは4割以上という結果でした。
さらに、約2割の人が勤務中にランチを食べないことが「頻繁にある」「時々ある」と回答しています。
この結果から、勤務中のランチに不健康な食事を摂る人や、そもそもランチを抜く人の割合が多いことがわかります。
また、「会社からランチ代を補助された場合、今より健康的・栄養バランスの良いランチを選ぶか」という質問に対しては、7割以上の人が「選ぶ」と回答しました。
このことから、健康的な食生活のためにかけられるお金が不十分であり、補助があれば食生活の改善を図りたいと考えている人が多いことが見えてきます。
従業員の食生活を健康的に改善するためには、企業からの食事補助が大変効果的だと言えるでしょう。
健康的な「ランチ」を実現するコツ
健康的な「ランチ」を実現するコツをご紹介していきます。
コツを押さえ、意識して実践していくことで、食生活をより健康的なものへと改善していきましょう。
主食・主菜・副菜をそろえる
健康的なランチを目指す場合、主食・主菜・副菜をそろえると効果的でしょう。
健康のためには、いろいろな食品を組み合わせながら、必要な栄養素をバランスよく摂取することが大切です。
単一メニューに偏らないように、主食・主菜・副菜と、3つを基本に摂ることで健康的なバランスのよい食事に近づき、またバリエーションが増えることは食事の楽しみにもつながります。
野菜や果物を摂る
野菜や果物を摂ることも大切です。野菜や果物には、食物繊維・カリウム・ビタミンA、C、Eなどの抗酸化ビタミンが多く含まれています。
これらの栄養素は、循環器系の疾患やがんなどの予防に効果的だと言われているため、毎日摂るように心がけましょう。
また、こうしたビタミンやミネラルは、糖質や脂質を代謝する上でも大切な栄養素となっています。
簡単な目安として、生野菜であれば両手1杯分、加熱野菜であれば片手1杯分を意識すると良いようです。
サラダで生野菜を食べる場合には、ドレッシングによる油の摂りすぎにも注意しましょう。
塩分や油を控えめに
「塩分や油を控えめに」ということは、健康的な食生活を考えるときによく言われることではないでしょうか。
一般的に15歳以上の日本人の食塩摂取量は、男性で1日あたり7.5g未満、女性で6.5g未満が良いとされています。
特に塩分を摂りすぎると高血圧を引き起こすことは有名ですが、他にも、脳卒中や心臓病、胃がんを引き起こすリスクも高まります。
また、油や脂肪の摂りすぎも、肥満などの生活習慣病につながるため注意が必要です。
健康を考えるなら質にも気を配り、動物・魚・植物由来のものをバランスよく取り入れるのがいいでしょう。
特に、揚げ物が好きな人や主食に肉を選びがちの人は、その点を意識したメニュー選びが大切となります。
米と味噌汁も効果的
健康的なランチを目指すなら、日本の伝統食である米と味噌汁も効果的です。
米にはタンパク質が含まれていますが、アミノ酸は不足しています。そのアミノ酸を補ってくれるのが、味噌に含まれるリジンというアミノ酸です。
味噌汁のアミノ酸が米のタンパク質の質を、肉や魚、卵のレベルまで引き上げてくれるので、米と味噌汁を一緒に摂ることは健康面で大変効果的と言えるでしょう。
また、米はパンや麺類に比べて腹持ちが良いため、間食を減らすことも期待でき、塩分が含まれていないので、塩分の摂りすぎを予防することにもつながります。
他にも、米に多く含まれる炭水化物は、脳や神経組織、赤血球などのブドウ糖を主なエネルギー源とする組織にとって重要なエネルギー源であり、運動時のエネルギー源としても重要な栄養素となっています。
さらに五穀米などの雑穀米には、ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富で代謝を促す効果があり、摂りすぎた脂質や糖質の排出を助けてくれるので健康的なランチとしておすすめです。
また味噌は、大豆のタンパク質がアミノ酸にまで分解されている発酵食品のため、消化吸収に優れ、腸内環境を整えてくれるのも嬉しいですね。
外食の場合は「定食」を選ぼう
外食をする場合、健康を意識するなら「定食」を選ぶのがおすすめです。
勤務中の外食ランチでは、どうしても手軽な丼ものや麺類、カレーなどの単品メニューを選びがちです。時間のない人にとっては便利なメニューですよね。
しかし、単品メニューでは炭水化物や脂質の割合が増え、逆にビタミンやミネラル、食物繊維などが不足しがちで健康的な食事とは言えません。
定食は、主食・主菜・小鉢などの副菜・味噌汁などの汁物というようにバリエーションが多く、単品メニューよりもさまざまな食品を取り入れられます。
その結果、栄養バランスの良い健康的なランチに近づけることができるのです。
ゆっくりとよく噛んで食べよう
健康的なランチのためには、メニューや食品だけではなく、ゆっくりよく噛んで食べるなど食べ方にも気をつけると良いでしょう。
勤務中のランチは忙しさや時間の制限などのため、短時間でサッと済ませてしまうことが多くなりがちです。
急いで食べると、必然的に食べ物をあまり噛まずに飲み込むことになり、それによって健康に害を及ぼす場合もあります。
ゆっくりとよく噛んで食べることは消化・吸収の助けになるだけでなく、血糖値の急上昇を抑えることができます。
また、食べ過ぎの予防にもつながるので、健康のためにも意識してよく噛んで食べることを心がけましょう。
その際、順番にも気をつけて、野菜から食べるようにするとより効果的です。
自分に必要なエネルギー量を把握しておこう
健康的なランチを意識する時、自分に必要なエネルギー量を把握しておくことも大切です。
私たちが健康な体を維持するためには、エネルギーの摂取量と消費量のバランスが取れていることが重要になってきます。自分に必要なエネルギー量を知るために、まずはエネルギーの消費活動について確認してみましょう。
食事から摂取したエネルギーをさまざまな活動で消費していきますが、その消費活動は「基礎代謝」「身体活動量」「食事誘発性熱産生」の3つに分けられています。
1日に必要な全エネルギー量のうち、基礎代謝が約60%、身体活動量が約30%、食事誘発性熱産生が10%という割合です。
「基礎代謝」は年齢や性別などによって必要量が異なりますが、生命維持のために必要な最小限のエネルギー量のことです。
参考までに、基礎代謝量が多く必要な臓器や組織の上位3つをみてみると、「骨格筋」が22%で最も高く、続いて「肝臓」が21%、その次に「脳」の20%となっています。
「身体活動量」は、日常のさまざまな活動によって消費されるエネルギーで、その消費量は体格や活動強度、活動時間によっても変わってきます。
また、個人の生活形態や習慣などによっても異なるため、必要なエネルギー量を調べる際には身体活動レベルの確認が不可欠です。
「食事誘発性熱産生」は、食事をすることで消費するエネルギーのことを言います。食事後に体が暖かくなるのは、この食事誘発性熱産生による現象です。
1日に必要なエネルギー量の確認方法にはさまざまな方法があり、より正確に知りたい場合は専門機関で調べることもできますが、計算式を使った方法が一般的と言えるでしょう。
この計算式にもいくつかの方法がありますが、厚生労働省や日本医師会では「基礎代謝量」×「身体活動レベル」という数式を採用しています。
この式を実行するためには、まず、以下の少し複雑な数式を使って基礎代謝量を算出しなければなりません。
・男性:(0.0481×体重kg+0.0234×身長cm−0.0138×年齢−0.4235)×1,000÷4.186
・女性:(0.0481×体重kg+0.0234×身長cm−0.0138×年齢−0.9708)×1,000÷4.186
ここで割り出した基礎代謝量に、身体活動レベルを掛け合わせたものが1日に必要なエネルギー量です。
次に身体活動レベルでは、日頃どの程度体を動かしているかによって、以下の3段階に分けられています。
・レベル1(低い):日常生活のほとんどを座って過ごし、あまり体を動かさない
・レベル2(普通):デスクワーク、通勤、買い物、家事などの通常活動や軽いスポーツなどを行う
・レベル3(高い):移動や立ち仕事が多い、スポーツなどをする頻度が高い場合
さらに年齢別に分類し、数値を割り振ったものが以下の表です。
年齢 | レベル1(低い) | レベル2(普通) | レベル3(高い) |
---|---|---|---|
18〜29歳 | 1.50 | 1.75 | 2.00 |
30〜49歳 | 1.50 | 1.75 | 2.00 |
50〜69歳 | 1.50 | 1.75 | 2.00 |
70歳以上 | 1.45 | 1.70 | 2.00 |
先に算出した基礎代謝量に、上記の表から該当する数字を掛け合わせれば、現在の体格で1日に必要なエネルギー量を割り出すことができます。
1日に必要なエネルギー量を知ることで、ランチで摂取するべきエネルギー量を導き出せ、より健康的な食生活に近づくことが出来るでしょう。
参考:
エネルギー消費量の測定方法
1日に必要なカロリーって?計算方法と健康のポイント
1日に必要なエネルギー量とは?目標体重の計算方法と3大栄養素について
ランチ後の眠気は「メニューと食べ方」で防ぐ
ランチ後に強い眠気に襲われるというのは、誰しも経験したことがあるのではないでしょうか。
そのため、午後から生産性が低下してしまうという方もいるかもしれません。
このランチ後の眠気は「メニューと食べ方」を工夫することで、ある程度コントロールすることが可能です。
ランチを食べた後に眠くなる主な原因としては、糖質を摂りすぎていることが考えられます。
糖質を摂りすぎることで血糖値が急上昇し、その後降下へと転じますが、下がり始めると人は眠気を感じるようになっています。
つまり、血糖値の変動が緩やかになれば、眠気を抑えられるということになります。
ランチを選ぶときに血糖値のコントロールを意識し、食物繊維の多いものや低GI食品と言われるものを選ぶとランチ後の眠気を予防できるでしょう。
また、食べる順番を意識し、食べすぎないことも大切です。
ランチ後の眠気予防については、こちらの記事で詳しく解説していますのでぜひ参考にしてみてください。
従業員に健康的なランチを摂ってもらうために企業ができることとは?
企業にとって、従業員の健康は重要な経営課題のひとつと言えるでしょう。
業務中に摂るランチに対して、企業が従業員の健康促進の一環として働きかけるのはごく自然なことです。
そこで、従業員に健康的なランチを摂ってもらうために企業ができることを、いくつかご紹介していきたいと思います。
さまざまな形態の「食の福利厚生」
企業が従業員の健康のために提供する「食の福利厚生」には、さまざまな形態が存在します。
オフィスに冷蔵庫などを設置する設置型社食や、無人のコンビニをオフィスの一画に設けるオフィスコンビニ、定額を支給したり食事券や電子食事カードを支給したりするランチ代支援などが代表的でしょう。
中でもより健康を意識したサービスとしては、設置型社食がおすすめです。
設置型社食は、味はもちろん栄養バランスを考えたメニューや、新鮮な野菜やフルーツなど健康的な食事を豊富に取りそろえている場合が多く、それらを直接従業員にランチとして提供することができるからです。
導入が手軽でおすすめ「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」
設置型社食の中でも、導入が手軽でおすすめなのが「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」です。
小型の冷蔵庫や冷凍庫を設置すれば、定期的に健康志向の種類豊富な食事が届けられ、従業員はいつでも自由に利用することができます。
新鮮サラダが¥100からあり、特にランチで不足しがちな野菜をオフィスで手軽に摂れると人気があります。
従業員に健康的なランチを提供できるOFFICE DE YASAIを、食の福利厚生として導入してみてはいかがでしょうか。
まとめ
オフィスワーカーのランチを健康的なものにする方法や、企業ができることを紹介してきました。
今後も健康志向が続くと予想され、高まる可能性もあるでしょう。
健康的なランチのために、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
手軽に導入できる健康社食で福利厚生を充実!
>> OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜) <<
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