企業の健康経営

-2023.03.22.Wed

仕事に集中できないのはなぜ?要因と対策方法を詳しく解説

オフィスのデスクで疲れている男性社員

春は、朝晩の気温差や不安定な天候、花粉症などもあり、自律神経が乱れやすい季節といわれています。

なかなか疲れが取れない、仕事に集中できない……と感じたら要注意です。

仕事に集中できない状態が長引けば、周囲の人達に迷惑をかけてしまいますので、その要因を追究し早めに対策を立てなければなりません。

そこで、今回は「仕事に集中できない要因と対策方法」について詳しく解説します。

そもそも「集中力」とは?

オフィスで働くビジネスマン

「集中力」とは、1つのことに注意を向けて物事に取り組む能力のことです。

仕事はもちろん、勉強やスポーツなどあらゆるシーンで重要な要素で、集中力の欠如は結果や成果に大きく影響します。

人の集中力が続く時間 

「日頃から集中力の持続力を高めて仕事の質を向上させたい」という人は多いと思いますが、残念ながら、集中力はそれほど長く続くものではありません。

イスラエル工科大学のPeretz Lavie教授によると、睡眠サイクルと同じで、人の集中力には、交互に「覚醒している90分」と「集中できない20分」の入れ替わる「ウルトラディアンリズム」があるといわれています。

最近の研究でわかったことですが、集中力は、トレーニングをしている人でさえ120分程度しか持続できません。

また、精神科の樺沢紫苑医師によれば、人の集中力には「15・45・90の法則」があり、一般的に最も集中できる状態は15分足らずだそうです。

ちなみに、45分は「子どもが何かに集中できる時間」であるとされ、ちょうど学校の授業やテレビドラマの放映時間などに相当します。

人が集中できる限界時間は90分で、大学の講義や模擬試験などに利用されるケースも多く見られます。

このような研究結果からわかるように、仕事に集中できない場合は、まず人の集中力にはそもそも以下のような「3つの前提」があると認識しておきましょう。

・長く継続できるものではない
・1日の仕事の全てには使用できない
・リズムをうまく利用することが重要

仕事に集中できない要因とは

オフィスで悩む女性

集中力が長く続かないのは仕方ないとわかりましたが、全く仕事に集中できない場合はどうしたらよいでしょうか。

必要なのはその要因を突き止めることです。仕事に集中できない期間が続いている場合は、主に5つの要因が考えられます。

心身の不調や疲れ

仕事に集中できない要因として最も考えられるのは、心身の不調や疲れです。

特に、春は季節の変わり目で、朝晩の気温差や三寒四温による気温の乱高下、不安定な天候などの外的な影響で、自律神経のバランスが乱れやすくなります。

また、春は異動や引越しなどの多い季節です。自分でも気付かないうちに、環境の変化による緊張や不安がストレスになっているかもしれません。

ちなみに、自律神経は、昼間に活発な「交感神経」と夜のリラックス時に活発な「副交感神経」が24時間、自分の意志と関係なく働いています。

この2種類の神経のバランスがうまく取れなくなると、全身がだるい、頭痛や肩こりなどの症状が現れ、悪化すれば臓器にも悪影響を及ぼすので注意が必要です。

寝不足になっている

寝不足も、仕事に集中できない要因のなかで代表的なものです。

年度末の処理に追われて、残業が続いているという人もいるでしょう。また、コロナ禍が少し落ち着いて外出の機会も増え、仕事帰りの飲み会でストレスを発散しているという人もいるかもしれません。

しかし、残業でパソコンやスマートフォンの画面に向かって長時間仕事をすれば、眼や脳が疲労し、質のよい眠りの妨げになります。

また、アルコールを大量に摂取して夜遅くに帰宅した場合は、睡眠時間を削らざるを得ません。

やむを得ないケースもあるでしょうが、このような生活をずっと続けていると寝不足が重なり、睡眠不足で頭が回らなくなります。

最近、どうも仕事に集中できない…と思うことがあったら、日頃の生活習慣を見直してみましょう。

集中できない環境

環境によって仕事への集中力が削がれているケースもあります。

オフィスで仕事をする際、電話の音や職場の同僚達の話し声、建物の工事による騒音などの雑音を不快に感じることはないでしょうか。

また、人の出入りが激しいと、パソコンで仕事をしている最中に周囲の動きが視界の脇から入り、仕事に集中できないことがあります。

リモートワークの場合は、雑然としたリビングで仕事をしていたり、子どもの声や泣き声が聞こえたりして気が散っているのかもしれません。

日によって人通りや電話の本数が異なる場合は、つい見逃してしまうものですが、集中力にムラがあると感じる人は、環境が要因である可能性もあります。

どんな時に仕事に集中できないのか、ご自身の仕事環境をふりかえってみましょう。

雰囲気の悪い職場

人間関係などの問題で雰囲気の悪い職場の場合でも、仕事に集中しづらいことがあります。

「チームワーク」が仕事のカギともいいますので、職場を風通しよくすることはとても重要です。

自分の意見を積極的に発言でき、それを周囲が認めてくれるような「心理的安全性」の高い職場では、仕事のパフォーマンスの質も高いといわれています。

一方、何でも部下に押しつける上司や、こだわりが強くて周囲との協調性に欠ける同僚がいるような職場は、仕事以外の面で気を遣わなければなりません。

モチベーションの低下

モチベーションの低下も、仕事に集中できない要因となります。

新入社員の頃はチャレンジ精神も旺盛ですが、中堅社員になると自分に向いていない仕事や苦手なことがわかって来ます。

もしかしたら、熱意を持てない仕事を長く続けているせいで「やる気」がなくなり、仕事に集中できないのかもしれません。

どんな仕事も責任を持って続けることは、とても大事です。

とはいえ、モチベーションの低下が長く続いているようなら、思い切って「やりがい」や達成感を得られる仕事に転職するという選択肢もあります。

仕事に対するモチベーションが低いと感じたら、一時的なものか、仕事を変えない限り解消できないのかを分析してみましょう。

仕事の集中力を維持するためにできること

休憩する女性社員

仕事に集中できない要因を突き止めたら、集中力を維持するためにできることを実践してみましょう。

この章では、集中力を維持するのに役立つ4つのポイントをご紹介します。

環境を整える

まず1つ目のポイントは、環境を整えることです。

コロナ禍によって、リモートワークとオフィス出社を交互にする「ハイブリッドワーク」を導入している企業も多いと思います。

しかし、オフィスでの仕事は、部署や席によっては人通りや電話の本数が多く、本来の業務に集中できないこともあるでしょう。

一方、リモートワークは、机の上が日用品で雑然としていたり、パソコンで作業する際に机と椅子の高さが合わなかったりして仕事に集中できない場合があります。

オフィスならパーテーションで視界を区切る、電話に対応する担当者を時間ごとに決めておく、リモートなら机や椅子を変えてみるなど、仕事に集中できる環境を整えていきましょう。

休憩をとる

休憩をとるのも、1つの方法です。

ご紹介したように、人の集中力の継続時間は最長で90分といわれています。これを参考に、例えば、45分集中したら5分休むなど、定期的にこまめな休憩をとると効果的です。

休憩ですからネットサーフィンやSNSをチェックするのではなく、目を閉じたり、ぼんやりしたりして目や脳の疲れを取り、神経を休めましょう。

座りっぱなしで長時間の作業をしている人は、血液が下半身に留まり、脳の働きが鈍って仕事に集中できないことがあります。

簡単なストレッチや軽い運動は、血の巡りだけでなく、脳の認知能力の低下を防ぐ効果もあるのでおすすめです。

体調を整える

体調を整えることも、集中力を高める効果があります。

そのためにも、人にとって大切な食事と睡眠に意識を向けましょう。

食事は、集中力を高める効果のある5つの栄養素をタイミングよくとることが大切です。

栄養素主な効果食品例
ブドウ糖脳がエネルギーとして利用できる唯一の栄養素バナナ、はちみつ
ビタミンB糖質の分解を助け、エネルギーを補う豚肉、レバー、にんにく
カフェイン眠気を覚ますコーヒー、紅茶、緑茶
DHA脳細胞を柔らかくし、情報の伝達をよくするサバ、イワシ、さんま
チロシン脳を活性化し、集中力を高めるチーズ、納豆、ナッツ

ブドウ糖が切れると頭が回らなくなり、カフェインを摂り過ぎると夜の睡眠の妨げになります。

仕事前に食事からブドウ糖をとると血糖値がゆるやかに上がり、カフェインは4時間持続できますので、タイミングを図ることが重要です。

また、質のよい睡眠をとるよう心がけましょう。

個人差はありますが、寝る前のスマートフォンの利用やカフェイン・アルコールの摂取を控え、90分ごとに眠りの浅くなるレム睡眠の間に起きると、すっきり目が覚めます。

仕事中に眠くなって集中できないという人は、体調を整えてみましょう。

適度な運動を習慣にする

 適度な運動を習慣にするのも、集中力を高めるためには大切です。

ハードに動いて疲れてしまっては本末転倒ですが、軽い運動は、脳の前頭前野に作用するドーパミンの分泌量を増加させ、集中力を発揮する「フロー状態」にできます。

運動不足を自覚している人は、通勤や就業中にエレベーターの代わりに階段を使う、いつも降りる1つ前の駅から歩いて帰るなど、適度な運動を習慣づけましょう。

企業が従業員に「集中しやすい環境」を作る方法

休憩室でのコーヒーブレイク

従業員が仕事に集中できないと、企業も労働生産性や仕事の質の低下などの影響を受け、利益の損失になります。

この章では、企業が従業員のために「集中しやすい環境」を作る4つの方法を紹介しましょう。

栄養バランスの整った食事をサポート

仕事に集中できない従業員のために、栄養バランスの整った食事をサポートするのも効果があります。

具体的に、企業が自由に設定できる「食」に関連する法定外福利厚生を充実させることです。

昨今は、「健康経営」を配慮した栄養バランスのよい社食サービスも、市場に流通しています。

人が生きていくうえで必要な栄養素に加え、脳を活性化する栄養素を含む食事をサポートすれば、仕事に集中できない従業員の体調を改善できるでしょう。

リフレッシュスペースの整備

リフレッシュスペースを整備するのも、おすすめです。

従業員のなかには、コロナ禍でオフィス内の対人関係に慣れる前にリモートワークが導入され、今でも上司や先輩と話す時は緊張して仕事に集中できないという人もいるでしょう。

そんな時、リフレッシュスペースを利用できれば気分転換になりますし、従業員同士が仕事の合間に雑談できる「交流の場」にもなります。

話しているうちに上司や先輩とも打ち解けて、何気ない会話から仕事のヒントを得たり、意見を交換できたりすれば、問題の解決やアイデアの創出にもつながるでしょう。

身体を動かすように促す

身体を動かすように促すのも、集中力を高める方法の1つです。

仕事に限りませんが、長い間座り続けていると筋肉の代謝や血流が悪くなります。

実は、血流が悪くなると脳に血液が回らなくなり、集中力も下がってしまうのです。

また、座っている時間の長い人ほど、認知症や脳血管疾患などを発症するリスクも高まります。

企業も、軽いストレッチやオフィスではなるべく階段を使うよう奨励するなど、従業員が身体を動かす機会を積極的に作りましょう。

メンタルヘルスチェックや従業員満足度などの調査

従業員の仕事に集中できない状態を改善するには、メンタルヘルスチェックや従業員満足度などの調査も効果があります。

昨今は、メンタルヘルスチェックやエンゲージメントサーベイを数値化できる管理システムが出回っており、調査結果の分析もできて便利です。

仕事に集中できない要因は、各従業員で異なる可能性が高く、企業はそれぞれに合った対応をとる必要があります。

定期的にメンタルヘルスチェックや調査を行うことで職場の状況を把握し、必要に応じて改善を図りましょう。

食事面の体調管理を支える福利厚生「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」

オフィスで野菜

食事面の体調管理を支えるなら、食の福利厚生「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」がおすすめです。

本サービスは、専用の冷蔵庫を設置するだけで、いつでも栄養バランスのとれた食事ができます。

自社に社員食堂を新たに設置するよりも手軽で、導入費もリーズナブルです。

本サービスのプランは2つで、「オフィスでやさい」と「オフィスでごはん」があります。

「オフィスでやさい」は、軽めの食事をとりたい時に最適なプランで、メニューはフレッシュな野菜や果物を使用したスナックやサラダ、ドリンク類が中心です。

150個プランの企業負担額は49,000円、従業員は1個あたり税込100円から購入できます。

「オフィスでごはん」は、主菜や副菜を自由に組み合わせることができるプランです。

管理栄養士による監修のもとに考案された惣菜やサイドメニューを、専用の電子レンジで温めるだけですぐに食べられます。

80個セットの場合、月の企業負担額は25,200円、従業員は1個税込100円から購入できます。

新鮮で安全な食材にこだわった2つのプランは、メニューも年間60種類と豊富です。

ビタミンやブドウ糖など、脳を活性化する食材を使用した食の福利厚生「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」を導入すれば、従業員の集中力の向上にもつながります。

まとめ

コロナ禍も一段落し、ここ数年にくらべると、今年の春は「お花見」などのイベントや出張、オフィス出社の回数や対面での新人研修なども増えることでしょう。

しかし、自分でも気付かないうちに変動の大きい気候や、異動・入社など職場の環境の変化に影響を受けている場合があります。

環境の変化に身体がついて行けず、仕事に集中できない人もいるかもしれません。

企業は、従業員の働くモチベーションと生産性を維持するためにも、コンディションを整えるために重要な要素である「食」に注目し、福利厚生の一環として「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」を導入してはいかがでしょうか。

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