福利厚生制度

 公開:2025.01.30

 更新:2026.03.31

飲食代は福利厚生費になる?要件や上限金額について解説

「福利厚生」は、従業員の働きやすさや生活の質を向上させるための重要な施策で、従業員の満足度は離職率の低下、生産性の向上といった効果をもたらすといわれています。

特に近年では経済産業省が推進する「健康経営」が注目されており、従業員の健康管理を経営的な視点で考え、実践できる職場環境を整える仕組み設計が重要です。

飲食費を福利厚生費として計上することは、従業員への金銭面でも健康面でも重要な支援として注目されています。

こちらの記事では、飲食代が福利厚生費として認められる要件や具体例、上限金額について解説していきます。

これから福利厚生、特に「飲食」の充実を検討している企業担当者の方は、ぜひ参考にしてください。

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飲食に関する経費のうち福利厚生費になるものは?

対象となる飲食を「福利厚生費」とするためには、従業員全体へ公平に提供される必要があるとともに、その利用目的や対象者に応じて「福利厚生費」「会議費」「交際費」のいずれかに分類されます。

これらを正確に分類しないと、税務上の問題が生じるリスクが発生するため注意が必要です。

それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

福利厚生費となるもの

「福利厚生費」とは、主に従業員の福利厚生を目的に支出される経費です。

国税庁では「従業員の慰安や健康増進を目的とした行事やサービスにかかる費用」と定義されており、飲食に関連した支出も含まれます。

「飲食」の経費が「福利厚生費」となるには、特定の条件を満たす必要があります。

一つ目は「社内行事における飲食費」です。

忘年会や新年会、歓送迎会など従業員全体またはその大多数が参加する飲食費が該当します。

二つ目は「昼食補助」です。

例えば、社員食堂の設置や社内カフェでの飲食物提供、低価格で利用できる社内での昼食販売が該当します。

昼食だけでなく、社内設置の自動販売機やウォーターサーバーなど、従業員全員が平等に利用可能ならば、福利厚生費に該当します。

会議費となるもの

「会議費」とは、社内外の会議に関連して発生する費用のことです。

国税庁では「会議において提供される飲食物の費用」として定義されています。

具体的には、会議中に出されたお茶やペットボトル飲料、お弁当が該当します。

他には、打ち合わせで利用したカフェやレストランの飲食代も対象です。

ただし、会議費として計上するには一人辺り5,000円以下と決まっています。

税務調査時のリスク回避として、領収書には会議名、参加人数、内訳などを明記しておきましょう。

交際費となるもの

「交際費」は取引先や事業関係者との接待や贈与など、関係を深めるために支出される費用のことです。

飲食の支出も多く、税務上の重要な論点となります。

交際費として計上できる飲食費の例として、取引先との飲み会や会食で発生した飲食費、取引先を招待したイベントやパーティーでの飲食費、取引先へ贈答するための飲食物も交際費に該当します。

交際費は会社の資産規模に応じて、損金として計上できる範囲が異なるので、注意が必要です。

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飲食に関する福利厚生費の上限金額は?

福利厚生費の中でも、飲食費に関しては税務上の条件が細かく決まっています。

4つのケースにわけて、それぞれ細かくみていきましょう。

昼食補助の場合

従業員の昼食補助は福利厚生費と認められることが一般的ですが、一定の条件を満たす必要があります。

それは企業負担分が一ヶ月3,500円(税抜)以下であることです。

企業が全額を負担してしまうと給与とみなされ、課税対象となります。

そのため、従業員が食事代の半分以上を負担する必要があり、この金額を超えると課税対象になってしまいます。

残業や宿日直時の飲食費

残業や宿日直時の飲食費は福利厚生費とされていますが、現物支給であることが条件です。

原則として、残業や宿日直時の飲食費も現金で支給すると給与とみなされ、課税されます。

また高額すぎると認められないため、一般的に1回あたり1,500円程度が常識の範囲内とされています。

深夜勤務者の夜食

深夜勤務者とは、勤務の一部または全部を午後10時から翌日午前5時までの間に行う者と定義されています。

基本的には昼食補助と同様の扱いとなりますが、同じ条件で提供することが難しいため、300円(税抜)以下の補助は課税対象外となります。

忘年会や社員旅行時の飲食費

会社が主催する忘年会や社員旅行の飲食費は、福利厚生費として計上できますが、条件は従業員全体が対象であることで、一部の従業員や役員のみの場合は交際費として処理される可能性があります。

これらの支出に関して明確な上限は設定されていませんが、常識の範囲内であることが大切です。

また、領収書や参加リストを適切に管理する必要があります。

福利厚生費の上限額は見直しが検討されている

飲食に関する福利厚生費の上限額については、近年大きな見直しの動きがあります。

昼食補助における企業負担の非課税上限は、長らく月額3,500円(税抜)が基準とされてきましたが、2025年12月の閣議決定により、2026年4月1日以降に支給する食事補助については、非課税限度額を月7,500円(税抜)に引き上げる方針が示されました。

また、深夜勤務時の現金支給に関しても同様の改正が予定されています。令和8年度税制改正の大綱には、深夜勤務時の現金支給について、1食あたり300円以下から650円以下へと引き上げる方針が盛り込まれました。

これらの改正が実施されれば、企業が従業員の食事をサポートできる範囲が広がります。ただし、施行のタイミングや詳細な要件については、最新の法令・通達を確認したうえで対応することが大切です。担当税理士や社会保険労務士への相談も、適切な運用を進めるうえで有効な手段です。

福利厚生費として計上するために重要な要件を整理

飲食費を福利厚生費として計上するための三つの重要な要件があります。

この要件を守ることで、福利厚生費を正確かつ法的に適切な形で活用できるため整理してお伝えしていきましょう。

一つ目は、福利厚生費は従業員全員に対して平等に提供される必要があります

これは役職や正社員、派遣社員といった雇用形態に関わらず、従業員全員が公平にその恩恵を受けられることが原則です。

例えば社員旅行を計画する際は、従業員全員を対象にし、半数以上が参加できるように配慮する必要があります。

このような平等性を確保することで、福利厚生費として認められやすくなります。

二つ目は、提供する福利厚生にかかる費用は妥当な金額でなければなりません

高額すぎる手当や補助は、従業員が増えた際に企業負担が大きくなるため注意が必要です。

無理のない範囲で福利厚生を整えることで、長期的な運用が可能となります。

三つ目は現物支給でないことが要件です

通常、福利厚生費となるのは、補助金やサービスとして支給されていることが条件で、現金や現物としては支給できません。

例えば、社員食堂の設置や仕出し弁当の提供などは福利厚生として該当しますが、現金支給の場合は給与とみなされ、課税対象となるため注意が必要です。

他にも注意点があり、福利厚生費は企業で働く従業員のために設計されており、社長や役員の個人的な飲食費は福利厚生費として認めることはできません。経営者個人の支出を補うものではないためです。

ただし、会議や打ち合わせ、取引先との交流を目的とした飲食費は、会議費や接待交際費として計上できる場合もあります。その際には、業務目的であることを証明する議事録や領収書に記録を残すことが必要です。

また、従業員に親族が含まれる場合、たとえば社長と配偶者が社内会議を行った際にとった食事でも、会議が業務上のものと証明できなければ福利厚生費として計上できません。そのような場合は、議事録をとり、業務目的を明確にすることが推奨されます。

福利厚生費として飲食費を計上する際には、平等性や妥当性、現物支給ではない形態など、いくつかの重要な要件を守ることが必要です。飲食代を福利厚生費として正しく運用することで、節税や満足度向上につながります。

福利厚生費として計上できないケースのまとめ

飲食に関する費用は全てが福利厚生費として認められるわけではありません。要件を満たさないまま計上を続けると、税務調査で否認され、追徴課税が発生するリスクがあります。よくある落とし穴を整理しておきましょう。

特定の人員のみを対象としている場合

福利厚生費の大前提は、全従業員が等しく利用できる制度であることです。例え少人数であっても、役員だけ・管理職だけ・特定の部署だけといった限定的な運用をしている場合、税務上は「その人への給与」とみなされ、課税対象になります。制度設計の段階から対象範囲を明確にしておくことが必要です。

現金で支給している場合

食事補助を現金や給与の一部として手渡す方法は、受け取った従業員にとって所得とみなされます。非課税で運用するためには、現物支給や食事券・電子マネーなど、現金以外の手段を用いることが求められます。「補助している」という実態があっても、支給方法が適切でなければ非課税にはなりません。

金額が常識的な水準を超えている場合

福利厚生費として処理できるのは、社会通念上、妥当と判断できる金額に限られます。参加者一人あたりの費用が著しく高額な食事会は、例え全従業員を対象にしていたとしても、「慰安目的の範囲」を超えていると判断される可能性があります。金額の目安は場面ごとに異なりますが、常に「一般的な企業が行う範囲か」という視点で確認することが大切です。

実態が交際費にあたる飲食を福利厚生費として処理している場合

名目上は社内行事であっても、特定の部署のみの打ち上げや、限られたメンバーだけが集まる飲食は、全従業員を対象とした福利厚生には該当しません。参加者が社内の一部に限定される場合は交際費として処理する必要があり、誤った科目で計上していると税務調査で指摘を受けます。

社内規程が存在しない、または不十分な場合

どのような場合に、誰に対して、どのような方法で補助するかが文書として定まっていないと、税務調査の際に根拠を説明できません。実際の運用がいかに適正であっても、規程がなければ恣意的な支出と判断されるリスクがあります。制度を設ける際は、必ず社内規程として明文化しておきましょう。

福利厚生費として認められるための記録や社内規程の整備方法

飲食に関する福利厚生費を適切に計上し続けるためには、日頃からの記録管理と社内規程の整備が欠かせません。税務調査が入った際に慌てることなく対応できるよう、事前の準備が重要です。

社内規程の整備

福利厚生費は、全従業員が対象であること、金額が社会通念上相当であること、現金支給でないことなどの要件を満たす必要があります。これらの基準を社内規程として文書化しておくことで、公平性の担保と税務上の根拠を明確にできます。対象者の範囲、支給の方法、金額の上限、申請手続きなどを具体的に定めておきましょう。

証憑書類の保管

飲食費を福利厚生費として処理した際は、領収書だけでなく、イベントの開催案内や参加者名簿なども合わせて保管することが求められます。証憑書類の保管や社内規程の整備により、税務リスクを軽減し、企業運営の透明性を高めることが可能となります。忘年会・懇親会・歓送迎会など従業員が参加する行事については、全従業員を対象としていることが証明できる書類を残しておくことが特に重要です。

定期的な見直し

税制は毎年改正される可能性があります。特に昼食補助の非課税上限については、2026年度に大きな変更が予定されているため、制度の内容や運用方法を定期的に確認・見直すことをおすすめします。顧問税理士と連携し、最新の法令に沿った運用体制を整えておくと安心です。

飲食代を福利厚生としてサポートするメリット

飲食代のサポートは、従業員が毎日恩恵を感じられる身近な福利厚生です。住宅手当や資格支援と比べても利用頻度が高く、制度の存在を日常的に実感しやすいため、会社への満足感につながりやすい特徴があります。

従業員の経済的負担を軽減できる

食費は毎月必ずかかる出費であり、特にオフィスワーカーにとって昼食代の積み重ねは無視できない金額になります。企業が補助することで、従業員は手取りを減らさずに食事を取れるようになります。給与アップとは異なり、日々の生活の中で「サポートされている」と感じる機会が生まれることが、職場への信頼感につながります。

採用・定着の面で強みになる

福利厚生の内容は、求人票を見た求職者が企業を選ぶ際の判断材料のひとつです。なかでも食事補助は生活に直結するため、金額以上に「働きやすそう」という印象を与えやすい制度です。入社後も毎日使える制度であれば、長く働き続けるモチベーションの維持にも貢献します。

企業・従業員の双方に税制上の利点がある

要件を満たした食事補助は福利厚生費として損金算入できるため、企業の法人税負担を抑える効果があります。従業員側も、現物支給など一定の条件を満たす補助であれば所得税の課税対象外として受け取れます。同じ金額を給与として上乗せするよりも、双方にとって実質的なメリットが大きくなる点が特徴です。

健康面のサポートにもなる

仕事が忙しいと、食事を抜いたり、栄養が偏ったりしがちです。職場で手軽に食事を取れる環境を整えることは、従業員が無理なく食習慣を整えるきっかけになります。体調管理が改善されれば、欠勤や体調不良による業務への影響も軽減できます。

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導入しやすい飲食に関する福利厚生サービスとは?

一口に「飲食の福利厚生」といっても、その形態は企業の規模や職場環境によってさまざまです。以下に代表的な種類と、それぞれの特徴をまとめます。

・社員食堂・給食サービス

社内に調理設備を設け、専門スタッフが食事を提供する形態です。従業員が職場を離れずに食事を取れるため利便性は高い半面、設備投資や運営コストがかかります。ある程度の従業員数と予算が確保できる企業向けの選択肢です。

・食事チケット・電子マネー補助

提携飲食店で使える食券や電子マネーを従業員に支給する方法です。社内設備が不要で、働く場所を選ばないテレワーク環境にも対応しやすい点が利点です。一方で、オフィス周辺に使える店舗が少ない場合は利用しづらいという面もあります。

・弁当配送サービス

外部業者がオフィスにお弁当を定期配送するサービスです。発注管理が必要になる場合もありますが、近隣に飲食店が少ないオフィスでも手軽に食事環境を提供できます。メニューの種類や衛生管理の水準は業者によって異なるため、選定時に確認しておくことが大切です。

・設置型社食

専用の冷蔵庫や冷凍庫をオフィスに設置し、食品を常備しておく方法です。初期費用を抑えやすく、スペースさえあれば少人数の企業でも導入できます。時間帯を問わず利用できるため、早出・残業・夜勤など多様な勤務形態に対応しやすい点が評価されています。

こうした選択肢の中でも、近年とりわけ注目を集めているのが設置型社食です。運営の手間が少なく、コストを抑えながら食の福利厚生を実現できることから、中小企業を中心に導入が広がっています。

なかでも設置型社食は、コストと手軽さのバランスの良さから近年多くの企業に選ばれており、特に中小企業を中心に導入が広がっています。

「OFFICE DE YASAI(オフィスでやさい)」

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OFFICE DE YASAI(オフィスでやさい)」は社内に設置した冷蔵庫や冷凍庫に新鮮な野菜やフルーツ、お惣菜を提供する設置型の社食サービスです。

安心・安全な国産食材を使用し、健康的な食事を提供してくれる「オフィスでやさい」は、福利厚生の充実や従業員の健康をサポートする取り組みとして、多くの企業で導入されています。

2025年7月時点で累計20,000拠点以上に導入されており、企業規模や業種を問わず少人数の企業から1,000名以上の規模の企業でも利用可能な柔軟性も特徴です。

「オフィスでやさい」には、「やさいプラン(冷蔵)」と「ごはんプラン(冷凍)」の2つのプランが用意されています。

「やさいプラン(冷蔵)」は手軽に食べられる野菜スティックやカットフルーツ、スムージーなどの食材を中心にヘルシースナックを取り揃えています。

仕事の合間に片手で食べられるものから、サラダやお惣菜などランチのおかずとして食べられる商品も揃っており、野菜や果物が不足しがちなビジネスワーカーには会社にいながら不足しがちな栄養素を補給できる健康経営に欠かせない存在です。

商品ラインナップは常時60種類以上用意されており、人気の商品は多めに、そうでない商品は少なめにとコントロールもできるので、飽きることなく継続的に利用できます。

国産の食材を中心に使用しており、産地直送の野菜やフルーツには保存料不使用で、徹底した品質管理によって従業員が安心して利用できるサービスです。

従業員は1つ税込み100円〜で購入できるので、お財布にも嬉しい価格設定になっています。

冷蔵庫は導入時に提供されるので、企業は冷蔵庫を設置するスペースさえあればすぐに利用が開始できます。

「ごはんプラン(冷凍)」は、冷凍保存されたお弁当やお惣菜のラインナップです。

肉や魚料理、野菜料理など管理栄養士が監修した豊富なメニューで、こちらも国産食材にこだわった幅広いジャンルが揃っています。

「ごはんプラン(冷凍)」の場合は冷凍庫の他に電子レンジも一緒に設置されるので、会社にいながら温かいランチを食べることができます。

無添加や国産食材にこだわった30種類のお惣菜が届き、毎月25品の商品が入れ替わるので、飽きることなく季節の食材を楽しむことが可能です。

累計導入実績 20,000拠点 ※2025年7月時点
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まとめ

福利厚生の充実は、企業の生産性向上や働きやすい環境づくりに直結します。

「OFFICE DE YASAI(オフィスでやさい)」のような社食サービスを活用することで、簡単かつ効率的に福利厚生を充実させ、健康経営を実現することも可能です。

飲食費は、条件を満たせば福利厚生費として計上できるので、従業員の健康向上と働きやすい環境を整えたいとお考えの企業担当者の方は導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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