農福連携
就労定着支援サービスとは?障がい者雇用を進めるポイント
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農福連携
公開:2025.02.10
更新:2025.02.17
障がい者雇用支援サービスにはさまざまな種類があります。その中でも特に注目を集めているのが農園型と農福連携型です。「農園型と農福連携型には違いがある?」「どちらを利用した方が良い?」など、疑問をお持ちの方もいることでしょう。
今回は、農園型と農福連携型の概要やメリット・デメリット、両者の違いについて解説します。
目次
障がい者雇用支援サービスとは、就業意欲のある障がい者が就業するために必要とされるさまざまな支援を行うサービスのことです。
2024年7月の段階では、障がい者の法定雇用率は2.5%であり、従業員が40人以上いる企業では1人以上の障がい者の雇用が必要です。しかし、厚生労働省は2026年度までに、民間企業における障がい者の法定雇用率を2.7%にまで段階的に引き上げることを発表しました。そのため、将来的には従業員数が37.5人以上の民間企業において、1人以上の障がい者の雇用義務が発生することになります。
しかし、2023年6月時点において、民間企業における障がい者の法定雇用率の達成率は、およそ半数である50.1%程度とされています。つまり、半数以上の民間企業が法定雇用率を達成できていない状況の中で、法定雇用率の引き上げが行われるわけです。
障がい者雇用はノウハウや経験が乏しい企業にとっては簡単なことではありません。しかし、法定雇用率の引き上げが行われる以上、障がい者雇用に乗り出さなければならないのも事実です。
障がい者雇用支援サービスでは、このように障がい者雇用を検討しているもののなかなか進められないと悩む企業に対してサポートを行います。人材紹介や採用代行はもちろん、社内研修やセミナーなどを行って採用後のフォローまで実施します。こうしたサポートによって、障がい者にとって働きやすい環境を整備し、企業も積極的に障がい者の採用に乗り出せるような下地をつくります。
参考:
障がい者雇用支援サービスには、対応する業務内容や範囲、サービスごとに異なる強みによってさまざまな種類があります。ここでは、障がい者雇用支援サービスの中でも近年注目度の高い農園型の障がい者雇用支援サービスについて解説します。
農園型の障がい者雇用支援サービスとは、障がい者の法定雇用率達成をしたい企業が、運営会社から借り受けた農園にて障がい者を雇用するものです。
農園型の障がい者雇用支援サービスを利用する場合は、まず企業からサービス運営会社に依頼して、農園をリース契約にて借り受けます。そして依頼を受けた運営会社は障がい者を紹介して、貸し出した農園を障害者雇用の場として活用します。障がい者の雇用後は、サービス運営会社側で就業サポートを行うなどもします。
例えば、企業のメイン業務がPCでの作業であり、障がい者とのマッチングが難しいなどの理由で、既存業務との切り分けが難しく障がい者雇用を進められないケースは少なくありません。そのようなケースでも、農園型であれば障がい者の紹介と雇用場所の確保という2つのサービスが提供されるため、障がい者雇用を進められます。
農園型の障がい者支援サービスには、企業側・障がい者側にさまざまなメリットがあります。
まず、障がい者側のメリットには以下のようなものがあります。
・シングルタスクであるため、一般的な就労よりも心身にかかるストレスが少ない。
・農作物の栽培・収穫という目に見える成果があってやりがいを感じやすい。
こうした障がい者にとってのメリットがあるため、企業にとっても以下のようなメリットが生じます。
・法定雇用率を達成し、それを維持しやすい
・障がい者の自立支援など、社会的責任を果たせる
・ブランドイメージ向上につながる
このようにさまざまなメリットがある農園型ですが、以下のようなデメリット・注意点もあります。
・障がい特性に応じた労働環境が確保されにくい
・生産性が著しく低い傾向にある
・収穫された農作物の流通性が乏しい(自社配布や寄付のみ)
・企業と農園の距離が離れていると、障がい者の実態を把握しにくい
・農園利用料は企業負担となる
・農園のリース契約期間が長いことが多く、契約リスクが高い
・リース期間中の解約で違約金が発生する
こうしたデメリット・注意点とともに、農園型では「障がい者の雇用が労働の実体を伴っていない可能性がある」「一部の専門業者のみが利益を得るシステムではないか」という指摘もされています。
同じ農業を行う障がい者雇用支援サービスに、「農福連携型」というものもあります。農福連携型の障がい者雇用支援の概要やメリット・デメリットを解説します。
農福連携型の障がい者雇用支援とは、就労意欲のある障がい者と人手が足りない農業者を、障がい者雇用を進めたい企業とつなぐサービスのことです。障がい者は既存の農業者のもとに就労しますので、農業者の人手不足を解消することで企業として農業支援を行えます。
農福連携とは、農業と福祉が連携することで、障がい者が農業分野で活躍することを通じて、自信や生きがいを獲得しながら社会参画を実現するという取り組みのことです。そのため、障がい者の就労を促進するという意味合いもあります。
また、農福連携型では、企業は農園を借り受けることはありません。企業は人材紹介によって雇用した障がい者を、農園に派遣する形式となります。農業者はあくまでも自分の農園に派遣された障がい者を受け入れているだけであり、企業に農園を貸し渡すことはありません。
農福連携にはさまざまなメリットがあります。
まず挙げられるのが、ステークホルダー全てがWin-Winになれる点です。意欲ある障がい者は就労でき、農業者は人手不足を解消でき、企業は法定雇用率の達成を実現できます。さらにその結果、日本の農業を支援できる点もメリットといえるでしょう。つまり、農福連携型は四方良しのモデルでもあるわけです。
さらに、障がい者はリースされた農園ではなく、実際の農業者のもとで就労します。そのため、収穫物は実際の市場に流通されますので、社会貢献性が高い点も特筆すべき点です。
また、農園型と同じように、農園での仕事はシングルタスクがほとんどであるため、障がい者にとって心身のストレスや負担を抑えられます。そして、栽培や収穫といった目に見える形での成果があるため、働く意義や達成感を感じやすいというメリットもあります。
企業側にとってもさまざまなメリットがあります。法定雇用率の達成やブランドイメージ向上などはもちろん大きなメリットです。それに加え、農園とのリース契約がないことから、農園型と異なり定期的なリース料の支払いや長期契約リスクなどを負う必要がありません。
このように農福連携型には数多くのメリットがありますが、注意点もいくつかあります。
・農作業は天候に左右されやすく作業できない日もある。
・継続的に仕事を依頼できないと、障がい者の技術習得が難しい。
・農業機械や農機具などがあるため、安全性に考慮する必要がある。
こうしたデメリットは農園型にもあるものです。しかし、農福連携の場合、障がい者は専門家である農業者のもとで就労するため、適切な指導を行いやすい環境にあります。そのため、障がい特性を把握した上で事前に計画を立てておけば、こうしたデメリットは解消可能です。
農園型と農福連携型は、障がい者を企業が雇用して農業に従事してもらうという点では共通しているかもしれません。しかし、両者は明確に異なる障がい者支援サービスです。
農園型
・就労意欲のある障がい者と障害者雇用を進めたい企業の二者の課題を解決できる。
・法定雇用率の達成を目的にサービス設計されている場合がある。
・収穫された農産物が市場に流通しにくい。
・運営会社が保有する農園を企業がリース契約する。
・役務の実体が脆弱であり、国会でも問題視されている。
農福連携型
・障がい者と企業ともに、人手不足に悩む農業者を加えた三者の課題を解決できる。
・企業が雇用した障がい者を、既存の農業者のもとに派遣する。
・農業者の人手不足解消につながる。
・収穫された農産物は市場に流通する実業である。
・企業は農業者から農園を借り受けるわけではない。
・日本の農業を活性化する、農業支援の側面がある。
農園型と農福連携型にはこのようにさまざまな違いがあります。企業からすれば、農園をリースするか否かの違いしかないように思われがちです。しかし、農園型は何度か記載しているように、農作物の市場流通に乏しく役務の実体が弱いことが課題として指摘されています。そのため、「法定雇用率の達成のためだけの形式的なもの」と見られてしまう側面があります。
しかし、農福連携型の場合、収穫した農作物は実際に市場流通します。そのため社会貢献性が高く企業としてもよりイメージアップにつながるものであるといえます。
このようなことから、同じ農業を行う障がい者雇用支援サービスであっても農福連携型の方が企業にとってメリットが大きいといえるのではないでしょうか。
農福連携型の障がい者雇用支援サービスの利用を検討されているのであれば、農福連携×健康経営のハイブリッド型である「やさいサポーターズ」がおすすめです。
「やさいサポーターズ」は、JAグループの「株式会社農協観光」と、食の福利厚生サービス「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」が提供する農福連携型×健康経営ハイブリッド型の障がい者雇用支援サービスです。
障がい者の雇用を希望する企業が農業意欲や適性のある障がい者を雇用し、人手不足で悩む農場に派遣することで、農業支援を行います。収穫された農作物は市場への流通はもちろん、置き型健康社食サービスである「OFFICE DE YASAI」で使われます。「OFFICE DE YASAI」は、新鮮なサラダやフルーツ、お惣菜などを定期的にオフィスに届けることで、企業の健康経営をサポートするサービスです。「やさいサポーターズ」を利用している企業は、「OFFICE DE YASAI」の150個プランを、月額利用料(68,000円分相当)無料で利用できます。
もちろん、「やさいサポーターズ」は、障がい者雇用支援サービスとして、企業のさまざまな要望に対してもしっかり応えられます。
・障がい者雇用支援サービスの利用コストを抑えたい
→実質負担額が業界最安値
・企業として社会的責任を果たしたい
→農業と福祉業界が抱える課題解決に貢献できる
・福利厚生を充実させたい
→フレッシュな置き型社食で健康経営に貢献
「障がい者雇用を実現したい」とお考えなら、ぜひ「やさいサポーターズ」をご検討ください。
四方良しの農福連携型と「やさいサポーターズ」の基本的な仕組みは同じです。さらに「やさいサポーターズ」では、収穫物を加工して健康社食としてオフィスへ届けることで、健康経営・福利厚生をかけ合わせています。そのため、五方良しのモデルを実現しているという点で、農福連携型と大きな違いがあります。
農福連携型との違いは以下の通りです。
・農福連携型×健康経営で五方良しのモデルを実現。
・収穫物を加工した食品が届くため、障がい者とのつながりが保たれる。
・農業支援と健康経営を同時に叶えられる日本唯一のサービス。
・農園型よりも低コストで「OFFICE DE YASAI」のサービスも利用できる。
「やさいサポーターズ」にはこうした農福連携型にはないさまざまな強みがあります。農園型や農福連携型の障がい者雇用支援サービスの利用を検討されているなら、ぜひ「やさいサポーターズ」もご検討ください。
今回は、障がい者雇用支援サービスの農園型と農福連携型の違いについて解説しました。
農園型は紹介され雇用した障がい者を、運営会社からリースした農園にて就業させるものです。法定雇用率を達成しやすいなどのメリットがあるものの、生産性が低く収穫された農作物の流通性が低いなどの問題点があります。
一方、農福連携型は、障がい者・農業者・企業それぞれが抱えている課題を解決するとともに、日本の農業支援を行える四方良しのモデルです。農園型が持つメリットだけでなく社会貢献性が非常に高く、農園の長期契約リスクがないことが特徴です。
このようなことから、今後は障がい者雇用の実現とともに、企業のイメージアップを図りやすい農福連携型が注目を集めることが予想されます。本記事を参考に、自社に合った障がい者雇用支援サービスをお探しください。
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