企業の健康経営
おすすめ企業向け健康管理システムを8選紹介!選び方も解説
昨今「健康経営」に取り組む企業も増え、それをサポートするサービスやシステムも増えてきました。企業が毎年従業員に対して行う「健康診断」は健康経営の取り組みとしても …
「ホワイト500」という言葉をご存知でしょうか。
「ホワイト500」とは、近年注目が集まる「健康経営」の考え方に基づいた取り組みを積極的に行い、社員の健康に配慮した経営を行っている企業として認定される制度で、簡単に言うと「公的に認められたホワイト企業」のことです。
これは、単に企業を評価するだけの制度にとどまりません。
「ホワイト500」について理解していただくために、まずは制度が設けられた背景やそのねらいを初めに説明しておきましょう。
2007年、日本は超高齢社会に突入しました。
これによって喫緊の課題となるのが社会保障費の増大です。
今後さらに高齢者の人口と反比例して生産年齢人口が減っていくことで、社会全体で生産性が下がり経済成長が滞ってしまうため、十分な社会保障が提供できないという負のスパイラルが想定されます。
本来、平均寿命が伸びて長生きできることは喜ばしいことのはずです。
問題は、平均寿命と健康寿命の差である「不健康寿命」の長さにあるのです。
介護、年金、医療を必要とするこの期間を短くできれば、本来不必要な社会保障費を削減することができます。
そこで「健康寿命を伸ばし、生涯現役を目指せる社会」の実現のために生まれた政策のひとつが「ホワイト500」なのです。
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目次
ホワイト500とは、経済産業省がすすめる日本健康会議による「健康経営優良法人認定制度(大規模法人部門)」にて、調査結果の上位500法人にのみ与えられる認定です。
「健康経営優良法人認定制度」とは、健康経営度調査という経済産業省がおこなう調査に回答したのちに判定を受け、基準を満たした場合にその認定を受けられる制度です。
本来、健康経営そのものが、ホワイト500の認定の有無にかかわらずに企業にとってはプラスとなっているはずです。
ここでさらにホワイト500の認定を受けることができれば、広く世間に「優良なホワイト企業」として「見える化」され、「ホワイト500認定企業」として積極的にアピールすることができるようになります。
それによって、金融機関や投資家、求職者、そして社員から相応の評価を得ることができます。
ホワイト500の認定は健康経営による利益だけでなく、企業にさまざまなベネフィットをもたらすことになるのです。
また、その効果はホワイト500認定企業が恩恵にあずかることにとどまりません。
このような顕彰制度が認知され浸透していくことによって、社会全体として健康意識が高まる、国民のQOL(生活の質)が向上する、新たなヘルスケア産業が生まれ市場が活性化する、そして経済成長と社会保障費の削減・・・といったように、さまざまな相乗効果が期待できるのです。
これらの全てが健康経営優良法人認定制度、そしてホワイト500という認定制度のねらいなのです。
健康経営は、NPO法人健康経営研究会の登録商標であり、未来投資戦略と日本再興戦略に位置づけられた「国民の健康寿命の延伸」に関する取り組みの1つです。
健康経営とは、企業が社員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践していくことを指しています。
【参考】経済産業省
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/kenko_keiei.html
近年、健康経営という言葉をよく耳にするようになりましたが、その背景には少子高齢化に伴う社会環境の変化があります。
政府も推進を後押ししており、経済産業省は健康経営を推進する企業に対する「健康経営銘柄」や「健康経営優良法人認定制度(ホワイト500も含む)」を定めることによって「見える化」を促進しています。そういった動きもあり、健康経営の注目度は年々高まっています。
各企業は、優秀な人材を確保するためにも、福利厚生としての健康経営に注力する必要があります。
福利厚生に力を入れ、健康保険組合などと連携しながら従業員の健康を維持していくことが必要になってきています。
経済産業省がすすめる健康経営優良法人認定制度は、中小規模の企業・医療法人が対象の「中小規模法人部門」、規模の大きい企業・医療法人が対象の「大規模法人部門」の2つの部門があります。
それぞれの部門で健康経営優良法人が認定されますが、ホワイト500の対象となるのは「大規模法人部門」の上位500法人となります。
当初、このホワイト500という通称は「認定企業数500を目指す」という意味で、大規模法人部門の認定企業すべてが対象でした。
この目標が2回目の実施である2018年度で達成されたため、2020年度からは制度内容が一部変更され「上位500社のみが得られる称号」として「ホワイト500」という通称を用いることとなりました。
よりホワイト500のネームバリューが高まったといえるでしょう。
平成31年2月21日付で発表されている「健康経営優良法人2019」によると、認定社数は大規模法人部門で821法人、中小規模法人部門で2,503法人が認定されています。
なお、第一回目である2017年度が大規模法人部門で235法人、中小規模法人部門で223法人、第二回目である2018年度は大規模法人部門で539法人、中小規模法人部門で775法人となっており、毎年倍増に近いペースで認定企業が増加しています。
このことからも、とても注目度の高い制度であることがわかります。
ホワイト500と「健康経営銘柄」を混同されていたり、ホワイト500の別称が「健康経営銘柄」だと思っている方もいるかもしれません。
「健康経営銘柄」は、東京証券取引所と経済産業省が協力して作られ、ホワイト500と同じく、健康経営で優れた企業を選び認定する制度です。
健康経営銘柄の認定を受けるためには、
・上場企業であること
・健康経営度調査に回答した企業のうち、評価結果が上位20%以内であること
・33業種のうち、1業種に1企業のみが選出される(該当企業がない場合、その業種からは選定しない)
・法令違反がない
といった条件があります。ホワイト500と比較すると、認定を受ける条件が厳しいのが、健康経営銘柄です。
ホワイト500の認定を取得することで、企業にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
大きく、ホワイト500取得に向けた「健康経営の取り組みそのものによるもの」と「ホワイト500を取得した結果として得られるもの」の2つに分けることができます。
【健康経営への取り組みによるメリット】
・社員の健康増進により、パフォーマンスが上がる
・社員の満足度が上がり、離職率低下につながる
・欠勤やプレゼンティーイズム(体調不良の状態で出社することによるパフォーマンスの低下)が減る
・医療費や保険費が削減できる
これらの相乗効果により、ホワイト500の取得を目指して行った健康増進施策への投資を上回る利益が期待できるでしょう。
特に近年、健康保険組合の赤字額が膨らみ、それによって企業負担も増加傾向にあることから、「社員が健康であること」が経営上重要な意味を持つようになっています。
また、実際の現場においては、健康経営優良法人認定企業を対象に行われたアンケートによると、「時間外労働が減った」「有給取得率が上がった」「社内コミュニケーションが活性化した」「仕事に対するモチベーションが上がった」など、自社内での意識の高まりによる好影響を実感する声が多くあがっています。
【ホワイト500取得の結果、得られるメリット】
・企業の知名度、企業イメージやブランド力が向上する
・投資家からの高い評価につながり、株価の上昇が期待できる
・就職先としての人気が上がることで、より良い人材を獲得できる
実例として、アメリカにおけるACOEM(American College of Occupational and Environmental Medicine|産業医学と環境医学の委員会)による調査では、企業のマネジメントや健康施策において顕彰されている企業の株価指数が、平均より優れていたという結果が報告されています。
また、就活生を対象に「どのような企業に就職したいか」を調査したアンケート結果によると、「福利厚生が充実している」「従業員の健康や働き方に配慮している」という項目がもっとも重要視されていることが分かっています。
ホワイト500という客観的指標によって、企業の優良性を分かりやすく積極的にアピールできるようになることのメリットは、実に多方面に及ぶのです。
健康経営優良法人認定制度は、「大規模法人部門(ホワイト500も含む)」と「中小企業法人部門」の2つに分けられます。
ホワイト500は、2020年から認定基準が一部変更になりました。
以前は、ホワイト500とは、大規模法人全体のことを言いましたが、2020年からは「上位500位以内に入った法人のみ」をホワイト500と認定することになってます。
経済産業省は認定を行うために、法人に対して「健康経営度調査」を提出するよう、企業に働きかけています。
健康経営優良法人およびホワイト500の認定要件(概要)は下記の通りです。
1. 経営理念(経営者の自覚)
・健康宣言の社内外への発信(アニュアルレポートや統合報告書等での発信)
2. 組織体制
・経営層の体制
・保健者との連携
3. 制度・施策実行
【従業員の健康課題の把握と必要な対策の検討】
・健康課題の把握(定期健診受診率100%、または受診勧奨の取り組みの実施)
・対策の検討(健康増進・過重労働防止に向けた具体的目標の設定)
【健康経営の実践に向けた基礎的な土台づくりとワークエンゲイジメント】
・ヘルスリテラシーの向上
・ワークライフバランスの推進
・職場の活性化(コミュニケ-ションの促進に向けた取り組み)
・病気の治療と仕事の両立支援
【従業員の心と身体の健康づくりに向けた具体的対策】
・保健指導
・健康増進・生活習慣病予防対策
(食生活の改善への取り組み、運動機会の増進、受動喫煙対策)
・感染症予防対策
・過重労働対策
・メンタルヘルス対策
【取組の質の確保】
・専門資格者の関与
4. 評価・改善
・取組の効果検証
5. 法令遵守・リスクマネジメント
(健保等保険者による特定健康診査・特定保健指導の実施、ストレスチェックの実施など)
大規模法人部門(ホワイト500も含む)の認定を受けるには、健康経営度調査に協力する必要があります。
この調査では、細かな内容の設問に対して丁寧な回答を求められます。2020年度においては、設問数が70項目以上となっています。
認定を受けるためには、さきほどの大項目のうち「2.組織体制」「4.評価・改善」「5.法令遵守・リスクマネジメント(自主申告)」は必須で、「1.経営理念(経営者の自覚)」と「3.制度・施策実行」の一部項目も必須です。
さらに、ホワイト500の認定には、1の経営理念の「トップランナーとして健康経営の普及に取り組んでいること」という評価項目が必須となります。
これは、自社の関連会社や取引先など収益事業外で普及拡大活動を行っているか、また取引先の健康経営や従業員の健康状態等について取引先への把握・考慮がなされているかどうかという内容です。
こういった設問の数々は、健康経営を行う際の指針となります。これからホワイト500の認定を目指す企業は、自社の現状を把握し、主な課題を見つけていく上での手助けとなるでしょう。
【参考】経済産業省 健康経営銘柄2020選定基準及び健康経営優良法人2020(大規模法人部門)認定基準
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/downloadfiles/kenkokeieiyuryohojin2020_daikibo_ninteikijyun.pdf
経済産業省「健康経営度調査」
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/downloadfiles/2019chosahyo_sample.pdf
中規模法人の場合の評価ポイントは、大規模法人と同じく、5つの大項目要件を満たすことです。
認定要件は、大項目の「1.経営理念(経営者の自覚)」「2.組織体制」「4.評価・改善」「5.法令遵守・リスクマネジメント(自主申告)」を満たしていることが必須です。
「3:制度・施策実行」の部分は、受動喫煙対策が必須で、それ以外の15項目のうち7項目以上、クリアしておく必要があります。
【参考】経済産業省 健康経営優良法人2020(中小規模法人部門)認定基準https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/downloadfiles/kenkokeieiyuryohojin2020_chushokibo_ninteikijyun.pdf
では、ホワイト500の申請はどのように行えばいいのでしょうか?
まず、ホワイト500に認定されるためには、経済産業省が実施している健康経営度調査に回答しなければなりません。
健康経営への取り組み、従業員数や資本金又は出資の総額なども関係してきます。
調査結果をもとにホワイト500の基準を満たしているかどうか判定され、その結果適合と判断されると申請資格を得ることができます。
大規模法人部門(ホワイト500も含む)については、まずは自社が業種別に定められた従業員数を満たしているかがポイントになります。
常時使用する従業員の数
①卸売業:101人以上
②小売業:51人以上
③医療法人・サービス業:101人以上
④製造業その他:301人以上
大規模法人の場合の申請方法
①健康経営度調査票に回答
②健康経営度調査票の結果が回答法人の上位50%以内に入ること
③保険者と連名で日本健康会議認定事務局へ申請
④認定審査を受ける
⑤日本健康会議において認定
【参考】経済産業省 健康経営優良法人の申請について
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/kenkoukeiei_yuryouhouzin_shinsei.html
中規模法人部門については、従業員を1人以上使用し、従業員・資本金の額または出資の総額が基準を満たしていなければなりません。
常時使用する従業員と資本金の額または出資の総額
①卸売業:1人以上100人以下・1億円以下
②小売業:1人以上50人以下・5,000万円以下
③医療法人・サービス業:1人以上100人以下・5,000万円以下
④製造業その他:1人以上300人以下・3億円以下
中規模法人の場合の申請方法
①所属している保険者(健康保険組合及び全国健康保険協会)が実施している健康宣言に参加する
②自社が具体的に取り組んでいる内容を申請書に記載する
③保険者を経由し申請する
④認定審査を受ける
⑤日本健康会議にて認定される
例年、夏から秋にかけて調査回答・申請が行われています。
健康経営優良法人2021(ホワイト500)に向けた申請スケジュールは、2020年と同様のスケジュールが予定されています。
詳しくは、経済産業省のホームページにてご確認ください。
調査票の入手方法についても、経済産業省のホームページに掲載されています。
なお、調査票は、原則電子媒体で配布されているので、調査委託先からの案内にそって、専用のURLにアクセス後、各企業の専用ID等の入力を行います。
必要事項を記入し、サイトにてアップロードして提出、もしくはメールか郵送でも提出可能です。
その後、回答結果をもとに健康経営優良法人の大規模法人部門・ホワイト500・中規模法人部門の判定を受けます。
この判定の結果は「健康経営度調査フィードバックシート及び認定基準適合書」で通知されます。
フィードバックシートには、①所属業種、②総合評価(昨年評価)、③評価の内訳、④総合得点のヒストグラム、⑤評価詳細分析、⑥主な課題への対応、⑦評価の変遷が書かれています。
③~⑦には、自社以外にも回答企業全体トップ、業種トップ、業種平均等の数値も表示されています。
合否判定はもちろんですが、自社が業種の中でどの位置で、何が優れていて何が足りないかなど、課題が明確になります。
判定の結果、認定基準を満たしていれば、申請書と誓約書を提出できます。
ホワイト500の認定期間は、認定日から翌年3月31日までとなります。
ホワイト500認定を受けたら大体的にアピールし、健康経営の取り組みを積極的に行っていきましょう。
【参考】経済産業省 健康経営優良法人の申請について
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/kenkoukeiei_yuryouhouzin_shinsei.html
経済産業省「健康経営度調査フィードバックシート及び認定基準適合書」
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/downloadfiles/2018FBsheet.pdf
このように社会的注目度の高まっているホワイト500や健康経営の考え方に呼応して、「ヘルスケア産業」と呼ばれる健康保持・増進に働きかけるサービスの市場規模が拡大しています。
従来は広く一般向けの商品やサービスが主でしたが、近年では企業向けに特化した「健康経営を支えるサービス」が充実してきています。
その中でも、社員からの満足度が高いのが「食の福利厚生」に関連するサービスです。
社員食堂の設置・運営、食事補助、食事手当などさまざまですが、導入へのハードルが低く企業側の負担にならないサービスから検討してみるのがよいでしょう。
「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」は、社内に専用の冷蔵庫を設置しておくことによって、社員がいつでも新鮮なサラダやフルーツ、無添加や国産食材にこだわった惣菜などを購入することができるサービスです。
配達担当者が商品の管理や集金管理を行いますので、企業側に余計な手間がかからないよう配慮されている点もポイントです。
すでに「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」を採り入れることで食の福利厚生に活用しているホワイト500認定企業もあり、企業の健康増進におすすめのサービスといえます。
人も企業も社会も元気にするホワイト500について、ご理解いただけましたでしょうか。
超高齢社会を迎えて様々な課題が山積する中、いわゆる「ブラック企業」が社会問題となったことを背景に、健康経営が注目されるようになりました。
ホワイト500には、特に真剣に健康経営を実践している企業を見える化することで、さらに社会全体で健康増進の取り組みを推し進めようというねらいがあります。
まだ開始から数年と目新しい制度ながら、今後さらに注目度が高まることで制度内容も充実していくことが期待できます。
将来的にホワイト500を取得することを視野にいれながら、積極的に健康経営に取り組む企業が増えるとよいですね。
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