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-2019.12.20.Fri

【ホワイト500とは?】認定されるメリットや条件、申請方法を解説

「ホワイト500」という言葉をご存知でしょうか。

「ホワイト500」とは、近年注目が集まる「健康経営」の考え方に基づいた取り組みを積極的に行い、社員の健康に配慮した経営を行っている企業として認定される制度で、簡単に言うと「公的に認められたホワイト企業」のことです。

これは、単に企業を評価するだけの制度にとどまりません。

「ホワイト500」について理解していただくために、まずは制度が設けられた背景やそのねらいを初めに説明しておきましょう。

 

2007年、日本は超高齢社会に突入しました。

これによって喫緊の課題となるのが社会保障費の増大です。

今後さらに高齢者の人口と反比例して生産年齢人口が減っていくことで、社会全体で生産性が下がり経済成長が滞ってしまうため、十分な社会保障が提供できないという負のスパイラルが想定されます。

本来、平均寿命が伸びて長生きできることは喜ばしいことのはずです。

問題は、平均寿命と健康寿命の差である「不健康寿命」の長さにあるのです。

介護、年金、医療を必要とするこの期間を短くできれば、本来不必要な社会保障費を削減することができます。

そこで「健康寿命を伸ばし、生涯現役を目指せる社会」の実現のために生まれた政策のひとつが「ホワイト500」なのです。

 

ホワイト500とは?

ホワイト500とは、経済産業省がすすめる日本健康会議による「健康経営優良法人認定制度(大規模法人部門)」にて、調査結果の上位500法人にのみ与えられる認定です。

「健康経営優良法人認定制度」とは、健康経営度調査という経済産業省がおこなう調査に回答したのちに判定を受け、基準を満たした場合にその認定を受けられる制度です。

本来、健康経営そのものが、ホワイト500の認定の有無にかかわらずに企業にとってはプラスとなっているはずです。

ここでさらにホワイト500の認定を受けることができれば、広く世間に「優良なホワイト企業」として「見える化」され、「ホワイト500認定企業」として積極的にアピールすることができるようになります。

それによって、金融機関や投資家、求職者、そして社員から相応の評価を得ることができます。

ホワイト500の認定は健康経営による利益だけでなく、企業にさまざまなベネフィットをもたらすことになるのです。

また、その効果はホワイト500認定企業が恩恵にあずかることにとどまりません。

このような顕彰制度が認知され浸透していくことによって、社会全体として健康意識が高まる、国民のQOL(生活の質)が向上する、新たなヘルスケア産業が生まれ市場が活性化する、そして経済成長と社会保障費の削減・・・といったように、さまざまな相乗効果が期待できるのです。

これらの全てが健康経営優良法人認定制度、そしてホワイト500という認定制度のねらいなのです。

 

ホワイト500の対象企業

経済産業省がすすめる健康経営優良法人認定制度は、中小規模の企業・医療法人が対象の「中小規模法人部門」、規模の大きい企業・医療法人が対象の「大規模法人部門」の2つの部門があります。

それぞれの部門で健康経営優良法人が認定されますが、ホワイト500の対象となるのは「大規模法人部門」の上位500法人となります。

当初、このホワイト500という通称は「認定企業数500を目指す」という意味で、大規模法人部門の認定企業すべてが対象でした。

この目標が2回目の実施である2018年度で達成されたため、2020年度からは制度内容が一部変更され「上位500社のみが得られる称号」として「ホワイト500」という通称を用いることとなりました。

よりホワイト500のネームバリューが高まったといえるでしょう。

 

2019年時点の認定社数

平成31年2月21日付で発表されている「健康経営優良法人2019」によると、認定社数は大規模法人部門で821法人、中小規模法人部門で2,503法人が認定されています。

なお、第一回目である2017年度が大規模法人部門で235法人、中小規模法人部門で223法人、第二回目である2018年度は大規模法人部門で539法人、中小規模法人部門で775法人となっており、毎年倍増に近いペースで認定企業が増加しています。

このことからも、とても注目度の高い制度であることがわかります。

 

ホワイト500の認定を取得するメリット

ホワイト500の認定を取得することで、企業にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

大きく、ホワイト500取得に向けた「健康経営の取り組みそのものによるもの」と「ホワイト500を取得した結果として得られるもの」の2つに分けることができます。

 

【健康経営への取り組みによるメリット】

・社員の健康増進により、パフォーマンスが上がる
・社員の満足度が上がり、離職率低下につながる
・欠勤やプレゼンティーイズム(体調不良の状態で出社することによるパフォーマンスの低下)が減る
・医療費や保険費が削減できる

これらの相乗効果により、ホワイト500の取得を目指して行った健康増進施策への投資を上回る利益が期待できるでしょう。

特に近年、健康保険組合の赤字額が膨らみ、それによって企業負担も増加傾向にあることから、「社員が健康であること」が経営上重要な意味を持つようになっています。

また、実際の現場においては、健康経営優良法人認定企業を対象に行われたアンケートによると、「時間外労働が減った」「有給取得率が上がった」「社内コミュニケーションが活性化した」「仕事に対するモチベーションが上がった」など、自社内での意識の高まりによる好影響を実感する声が多くあがっています

 

【ホワイト500取得の結果、得られるメリット】

・企業の知名度、企業イメージやブランド力が向上する
・投資家からの高い評価につながり、株価の上昇が期待できる
・就職先としての人気が上がることで、より良い人材を獲得できる

実例として、アメリカにおけるACOEM(American College of Occupational and Environmental Medicine|産業医学と環境医学の委員会)による調査では、企業のマネジメントや健康施策において顕彰されている企業の株価指数が、平均より優れていたという結果が報告されています。

また、就活生を対象に「どのような企業に就職したいか」を調査したアンケート結果によると、「福利厚生が充実している」「従業員の健康や働き方に配慮している」という項目がもっとも重要視されていることが分かっています。

ホワイト500という客観的指標によって、企業の優良性を分かりやすく積極的にアピールできるようになることのメリットは、実に多方面に及ぶのです。

 

認定における評価ポイントとは?

健康経営優良法人およびホワイト500の認定要件(概要)は下記の通りです。

1. 経営理念(経営者の自覚)
 ・健康宣言の社内外への発信(アニュアルレポートや統合報告書等での発信)

2. 組織体制
 ・経営層の体制
 ・保健者との連携

3. 制度・施策実行
【従業員の健康課題の把握と必要な対策の検討】
 ・健康課題の把握(定期健診受診率100%、または受診勧奨の取り組みの実施)
 ・対策の検討(健康増進・過重労働防止に向けた具体的目標の設定)

【健康経営の実践に向けた基礎的な土台づくりとワークエンゲイジメント】
 ・ヘルスリテラシーの向上
 ・ワークライフバランスの推進
 ・職場の活性化(コミュニケ-ションの促進に向けた取り組み)
 ・病気の治療と仕事の両立支援

【従業員の心と身体の健康づくりに向けた具体的対策】
 ・保健指導
 ・健康増進・生活習慣病予防対策
 (食生活の改善への取り組み、運動機会の増進、受動喫煙対策)
 ・感染症予防対策
 ・過重労働対策
 ・メンタルヘルス対策

【取組の質の確保】
 ・専門資格者の関与

4. 評価・改善
 ・取組の効果検証

5. 法令遵守・リスクマネジメント
 (健保等保険者による特定健康診査・特定保健指導の実施、ストレスチェックの実施など)

 

健康経営度調査では、上記の要件をもとにした詳細な設問に対して回答を求められます。

また、自社の健康課題に対する状況把握と目標の設定、改善施策の実施状況を報告する項目などもあり、今年度においては設問数が70項目を超える内容となっています。

健康経営優良法人およびホワイト500の認定を受けるためには、上記の要件のうち大項目2、4、5の中にある項目全てを達成している必要があり、また、1と3の1部にも必須の項目があります。

さらにその上で、ホワイト500認定を得るための要件としては「1.経営理念」の評価項目「トップランナーとして健康経営の普及に取り組んでいること」が必須となります。

これは、収益事業外で普及拡大活動を行っているか、また取引先の健康経営状況についても把握・考慮しているかどうかといった内容です。

大企業であれば、自社だけでなく子会社や関連会社、取引先、地域の企業、顧客、そして社員の家族まで大きな影響力を持っていますので、重要視されて当然といえます。

これらは、「ホワイト500認定のためにクリアすべき要件」ではありますが、「健康経営の取り組みとして、具体的に何をすべきか」が体系的に明示されている、健康経営の指針となる内容になっています

これから健康経営に取り組み、ホワイト500の認定を受けたいと考えている企業などは、自社の現状を客観的に把握し、重点的に取り組むべき課題を見つけていく上で大いに活用すべきでしょう。

 

ホワイト500の申請方法

ホワイト500は大規模法人が対象となりますので、まずは自社の規模が業種別に定められた従業員数を満たしていることが必要です。

(常時使用する従業員の数が①卸売業:101人以上②小売業:51人以上③医療法人・サービス業:101人以上④製造業その他:301人以上)

 

例年、秋ごろに調査回答・申請が行われており、その前年度4月からの約1年半の間での取り組み内容が評価対象となっています。

健康経営優良法人2020(ホワイト500)に向けた認定スケジュールは下記の通りです。

・健康経営度調査:令和元年8月30日~令和元年10月18日
・申請:令和元年11月29日~12月13日(予定)
・認定:令和2年2月下旬~3月上旬(予定)
・認定期間:認定日~翌年3月31日

まずは経済産業省のホームページなどから調査票を入手し、回答期限までにアップロード、またはメール・郵送にて回答を行います。

 

次に、回答結果をもとに健康経営優良法人(大規模法人部門)ホワイト500の要件に適合しているかの判定を受けます。

この判定結果については「健康経営度調査フィードバックシート」という結果サマリーの形で通知されます。

健康経営優良法人およびホワイト500の合否判定だけでなく、同業種における各社の実践レベル、平均値やトップの数値、評価すべき点・見直しが必要な点、前年度以前から継続して申請している場合は数値の推移など、今後の取り組みにおいて重要な参考資料となる内容になっています。

判定の結果が基準に適合している場合、フィードバックシートに申請書、誓約書が同封されてきますので、これを認定期間内に提出します。

健康経営優良法人認定委員会による審査を経て無事ホワイト500に認定されると、認定日から翌年3月31日までが認定期間となります。

ホワイト500認定企業として積極的にPRし、さらなる優れた健康経営につながる取り組みを進めていきましょう。

 

健康経営の推進のために

このように社会的注目度の高まっているホワイト500や健康経営の考え方に呼応して、「ヘルスケア産業」と呼ばれる健康保持・増進に働きかけるサービスの市場規模が拡大しています。

従来は広く一般向けの商品やサービスが主でしたが、近年では企業向けに特化した「健康経営を支えるサービス」が充実してきています

その中でも、社員からの満足度が高いのが「食の福利厚生」に関連するサービスです。

社員食堂の設置・運営、食事補助、食事手当などさまざまですが、導入へのハードルが低く企業側の負担にならないサービスから検討してみるのがよいでしょう。

 

「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」で健康経営を後押し

「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」は、社内に専用の冷蔵庫を設置しておくことによって、社員がいつでも新鮮なサラダやフルーツ、無添加や国産食材にこだわった惣菜などを購入することができるサービスです。

配達担当者が商品の管理や集金管理を行いますので、企業側に余計な手間がかからないよう配慮されている点もポイントです。

すでに「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」を採り入れることで食の福利厚生に活用しているホワイト500認定企業もあり、企業の健康増進におすすめのサービスといえます。

 

まとめ

人も企業も社会も元気にするホワイト500について、ご理解いただけましたでしょうか。

超高齢社会を迎えて様々な課題が山積する中、いわゆる「ブラック企業」が社会問題となったことを背景に、健康経営が注目されるようになりました。

ホワイト500には、特に真剣に健康経営を実践している企業を見える化することで、さらに社会全体で健康増進の取り組みを推し進めようというねらいがあります。

まだ開始から数年と目新しい制度ながら、今後さらに注目度が高まることで制度内容も充実していくことが期待できます。

将来的にホワイト500を取得することを視野にいれながら、積極的に健康経営に取り組む企業が増えるとよいですね。

 

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