総務向けお役立ち情報

-2021.09.30.Thu

フレックスタイム制のメリットとは?相性のいい福利厚生も解説!

近年多くなっているフレックスタイム制。フレックスタイム制は、従来の「9時から5時までを定時として勤務する」という働く時間を固定した働き方ではなく、労働者自らが始業および終業時間を選択できるという制度です。

フレックスタイム制が日本で正式に導入されたのは1988年4月からと、実は30年以上の長い歴史があります。

今回はそんなフレックスタイム制について、メリットや相性のよい福利厚生などをご紹介します。

フレックスタイム制とは?

フレックスタイム制とは、「労働者が始業や終業の時間を自由に決められる」制度のことです。元々の英語「flex」の意味は、「(筋肉や関節を)曲げる」動詞が第一にでてきますが、フレックスタイム制は形容詞「flexible」の短縮形で「融通のきく、適応性のある」からきており、「融通のきく時間」という意味になります。

労働者が自らの都合に合わせて柔軟に働き方を調整できる点が特徴で、例えば「ラッシュアワーを避けて出社・退社する」や、「役所の窓口でしか対応してもらえない用事を済ませてから出社する」など、普通の勤務時間では不可能なことができるようになります。

「混む路線なので、ラッシュアワーが辛い」「役所に書類を貰いに行けないから半日休を取らなければならない」などという悩みから開放されることにより負担が軽減され、生活のクオリティも向上するという素晴らしい制度です。

ただし、完全に自由に出社・退社時間を設定できるわけではなく、いくつか条件があります。まず、あらかじめ企業から決められた一定期間(清算期間と呼ばれます)の中の総労働時間の範囲内であることが前提条件です。

また、24時間いつでも好きなときに働けるという訳ではなく、労使協定で決められている労働時間内に限られます。労使協定とは、労働者と企業の間で取り交わされる約束事を書面に記して契約したものです。

つまり、企業によっては「労働して良い時間」や「この時間は必ず会社にいなければならない時間」も決められており、その時間外に働くことは不可能となります。

フレックスタイム制の詳しい仕組み

フレックスタイム制を語る上で、必ず耳にする言葉が2つあります。それは「フレキシブルタイム」と「コアタイム」です。

一般的には、フレックスタイム制は「フレキシブルタイム」と「コアタイム」が企業の1日の労働時間の中に設定されています。

ここで注意して見るべきは、「コアタイム」です。「コアタイム」とは、「必ず勤務しなくてはいけない時間」のことです。例えばコアタイムが11時から16時まで設定されていたら、その間は必ず勤務しなければなりません。

一方、「フレキシブルタイム」とは、言葉通り、その「時間内ならいつでも出社・退社が可能」な時間のことです。

コアタイムは必須ではなく、勤務時間を全てフレキシブルタイムに設定することも可能です。フレックスタイム制を導入している企業情報を閲覧する際は、その企業がどのようにフレキシブルタイムを設定しているのかを確認するとよいでしょう。

フレックスタイム制の最大の特徴は、「勤務時間を自分で選べる」ということに尽きます。もちろん、コアタイムがある企業では制限がつきますが、それでも勤務時間が固定されている企業よりは自由度は高く、自分のライフスタイルを充実させる一助になるでしょう。

また、フレックスタイム制だからといって、「残業代が支払われない」ということはありません。労働基準法で定められている、「1日8時間・週40時間以内」の「法定労働時間」を超過した場合は、企業は残業代を支払わなければなりません。

残業代については、普通の勤務体制であれば「1日8時間以上・週40時間を超過した場合」に、時間外労働(法外労働で割増された)として残業代が支給されますが、フレックスタイム制の場合は、「法定労働時間」ではなく、「清算期間内における総労働時間が、設定されている労働時間を超過していた」時に支払われることとなります。

清算期間が1ヶ月・労働時間が1日8時間(週40時間)として月160時間と設定されている状態で、その労働者が月170時間働いた場合には、企業側は労働者に10時間分の残業代を払わなくてはなりません。

フレックスタイム制の場合は、「清算期間内における総労働時間」が基準となっているので、例えば第1週、第2週は毎日1時間ずつ・週計で5時間多く働いて週45時間×2の90時間労働をしても、第3週に祝日があり総労働時間が160時間に収まってしまった場合は、残業代は支払われないこととなります。この点は注意が必要です。

そして、逆の不足分が起こり得るケース、例えば、祝日が多かった月などで、もしも総労働時間が160時間を切ってしまった場合はどうなるのでしょうか。この場合は2通りの方法があります。

1つは、「不足分の賃金を控除」して給与が支払われます。つまり、足りなかった時間分の給料を差し引かれます。もう1つは、「不足した分を繰り越し、次の清算期間の総労働時間にプラス」して支払われます。ただし、不足分をプラスした状態が、法定労働時間を超えてはいけません。

フレックスタイム制を取り入れる目的

フレックスタイム制を取り入れる目的は、ワークライフバランスの実現でしょう。ワークライフバランスとは、仕事と生活を調整することによる相乗効果や、好循環のことを意味します。

例を挙げれば、旅行や温泉に行って心身のリフレッシュができた結果、仕事の作業効率が上がるというようなことです。

作業効率が上がれば、仕事も早く終わらせることが可能になり、その結果、プライベートの時間も増えます。時間を有効に使えることで、仕事にもプライベートにも良い循環を促すことができ、ワークライフバランスが実現します。

この好循環を構築できることが、フレックスタイム制の最大の導入目的と言えるでしょう。

2つ目の目的として、都市部の通勤ラッシュや、交通渋滞の回避も挙げられます。通勤時間が分散されることにより、ラッシュや渋滞にあうことなく、ストレスを感じずに通勤できます。

フレックスタイム制のメリットとデメリット

フレックスタイム制のメリットは、目的と同様、自分自身のワークライフバランスを実現・向上させることにより、仕事の能率がアップして、自分の時間をより有効に使えるということに尽きます。

プライベートが充実して心の余裕が持てるようになると、仕事の生産性も上がり残業時間も減り、さらに多くのプライベートな時間を作ることが可能になるという好循環が生まれます。

企業側にとっても、このような「働きやすい環境」を提供することで、優秀な人材を確保し、定着させることへの後押しとなるでしょう。

また、フレックスタイム制であれば、残業時間を「(実際の総労働時間)ー(清算期間の総労働時間)」で計算できるため、残業時間の削減や短縮がより一層期待できます。

他メリットは、従業員が毎日ストレスとなる通勤ラッシュから開放されることです。特にコロナ渦では、混んでいる電車に乗りたくない人も多いでしょう。混雑しない時間に出勤できれば、電車内で読書や自己研鑽の時間を取ることも可能なので、通勤時間を生かして自己スキルを向上させることもできるのです。

特に都会では、ラッシュアワーから1時間ずらすだけでも、かなり電車内の混雑は緩和されます。それが2時間だったら、さらに楽になるでしょう。

そもそもラッシュアワーとは、皆が同じ時間に出社しなければならないから起こる事象ですから、時間をずらして出社できる人達が増えることにより、ラッシュアワーの緩和にもつながります。

一方、フレックスタイム制のデメリットは、従業員の自己管理能力にゆだねられる側面が大きいことです。従業員自身が総労働時間の確保を考えて、計画的に勤務しなくてはなりません。

そのため、自己管理能力が低い従業員の場合は、総労働時間が確保できないという可能性もあるため、注意が必要となります。

他にも、職種によっては導入が難しいケースがあるという点が挙げられます。例えば、顧客対応の時間が決まっているサービス業や、一斉に工事に入るような建設業、工場を稼働する製造業などの職種には、フレックスタイム制は向いていません。

また営業職も、顧客の会社あってのものなので、フレックスタイム制を導入するのは難しい職種と言えるでしょう。

従業員同士の出社時間が異なってしまうことにより、顔を合わせることが少なくなってしまって、コミュニケーション不足になってしまうこともあり得ます。一般的な企業であれば、複数人のチームで進める業務が大半のため、時間帯が合わないことによるコミュニケーション不足は深刻な問題に発展してしまう可能性があります。

さらに、自分の勤務時間以外に仕事の連絡が入る可能性があるというデメリットもあります。取引先の企業がフレックスタイム制を導入していない場合、自分の勤務時間が終了していても、対応しなくてはならないケースが出てくるかもしれません。

取引先がいる場合は、フレックスタイム制を導入していたとしても、勤務時間の通りに休みを取れない可能性もでてきます。

フレックスタイム制と相性がいい福利厚生とは?

フレックスタイム制を導入するにあたり、検討しなければならないのは福利厚生です。出勤時間がバラバラになるため、使える福利厚生と使えない福利厚生が出てきます。その結果、福利厚生が充実していても満足度が低いものになってしまうでしょう。

ここでは、フレックスタイム制と相性がよい「食の福利厚生」を紹介します。それは「OFFICE DE YASAI」です。

自由なタイミングで利用できる「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」

オフィスで野菜

「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」は、2014年から開始された、オフィスでの冷蔵庫設置型の社食サービスです。業界や社員数の規模を問わず、2,800拠点もの利用拠点があり、サービス継続率も98.4%という高さを誇ります。

オフィスに冷蔵庫(冷凍庫)を設置するだけで、新鮮なサラダやフルーツだけでなく、無添加や素材にこだわった惣菜などの健康的な食事が週に1回〜、オフィスに届きます。

OFFICE DE YASAI が、フレックスタイム制と相性が非常に良い理由ですが、それぞれの従業員がフレキシブルに食事を取ることが可能という点が挙げられます。

ランチ時間が決まっていると、フレックスタイム制では「今日は遅めに出勤したからまだお腹が空いていない」というような時でもランチを取らなくてはいけなくなります。しかし、OFFICE DE YASAI ならば各々の好きな時に利用ができるので、フレックスタイム制勤務のニーズに適応しています。

また、OFFICE DE YASAI では、野菜やフルーツ、畜産物に至るまで、できるかぎり国産の素材にこだわり、安心して安全な商品を楽しめるように、トレーサビリティの取れたもののみを使用しています。

健康第一に考えられたメニューは、保存料や合成着色料も不使用です。新鮮さも重視されており、温度管理も徹底した独自の配送システムにより、新鮮な商品を届けてくれます。

メニューの組み合わせも自分で選べるので、ダイエットや健康に気を付けている方でも好みのものをうまく組み合わせられるでしょう。

まとめ

フレックスタイム制は、うまく活用できればワークライフバランスの実現が見込めます。自己管理能力は問われますが、プライベートの充実により、業務の生産性向上も見込めるという、従業員にとっても企業側にとっても嬉しい制度です。

生活のクオリティを高くすることは、従業員のモチベーション維持に欠かせません。企業の働き方の見直しを検討している方は、フレックスタイム制をうまく取り入れてみるのはいかがでしょうか。

コストを抑えて福利厚生を充実!新しいオフィスコンビニ
>> OFFICE DE YASAI <<



▼ お役立ち資料はこちら ▼

関連記事