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-2021.09.30.Thu

インナーブランディングとは?目的や実践方法を詳しく解説

企業ブランディングと聞くと、社外に向けられたアウターブランディングをイメージすることが多いかもしれません。

しかし、最近では社内に向けられたインナーブランディングも注目され始めています。

そこで今回は、インナーブランディングとはどういった取り組みなのか、メリットとデメリットもふまえ実践方法とともにご紹介します。

インナーブランディングとは?

インナーブランディングとは、社内に向けて行うブランディング活動のことで、企業理念やビジョン、価値感などを社内の従業員に対して浸透させ、理解や共感を促す目的で行います。

インナーブランディングは、インターナルブランディングと呼ばれることもあります。

従業員一人ひとりに企業理念やビジョンを深く理解し納得してもらうことで、社内文化や意識の変革を内側からしていこうというものです。

従業員が企業の理念やビジョン、価値感を深く理解し納得することで、自分ごととして行動するようになります。

その結果、顧客に対して提供する商品やサービスの価値が向上すれば、企業イメージや業績もあがるでしょう。

また、インナーブランディングを社外に向けたアウターブランディングとともに行うことで企業メッセージに一貫性を持たせることができ、より強い企業ブランディングが実現できます。

インナーブランディングの目的

インナーブランディングを実施する目的は、企業理念やビジョン、価値感などを浸透させ、理解や共感を促すことです。

従業員が企業のビジョンやコンセプトの価値を深く理解し、当事者意識を持って自ら進んでその価値を体現していった結果、「目指すブランド価値の実現や目標達成」という効果につながっていきます。

目標達成だけでなく、インナーブランディングを行うことで、企業はさまざまなメリットが得られます。

例えば、従業員のロイヤリティー向上に期待ができます。インナーブランディングにより、会社や製品、サービスに対してのビジョンが理解されることで、従業員の企業に対する好感度が上がり貢献意欲が生まれます。

さらに、従業員同士の連帯感が向上するというメリットも。インナーブランディングをすることで、従業員間でも様々なビジョンを共有することになり、メンバーの一員としての連帯感が生まれます。お互いを助け合うことで、チーム全体の生産性アップにも期待が持てます。

採用の面においても、同じ価値観に共感した人材を効率的に採用するという点で、インナーブランディングは有効的です。力強いビジョンや価値観は多くのファンを惹きつけます。

会社や製品、サービスのビジョンや価値観に共感し、チームに参加したいという強いモチベーションを持った人材が自然と集まるようになり、優秀な人材の採用や採用コストの抑制、離職率低下の効果にも期待が持てます。

また、エンゲージメントや当事者意識が高まれば、従業員自らの手による情報発信に期待できるのも、インナーブランディングのメリットです。

企業のビジョンや価値観に強く賛同する従業員は、自らSNSなどを通して会社や製品、サービスの情報を発信・拡散してくれることが期待できます。

従業員から発せられる言葉は、信頼できる言葉として消費者や顧客にも届くでしょう。

インナーブランディングの取り組みにデメリットはある?

インナーブランディングを進めるにあたって、注意しなければならないこともあります。

インナーブランディング最大のデメリットはコストがかかることです。

インナーブランディングには、しっかりとしたビジョンステートメントが必須で、作成にはある程度のコストがかかります。

ビジョンや価値観を従業員全員で共有するためのビジョンステートメントは、社内の話合いや経営者単独の意見で完成するものではなく、場合によっては専門家からの客観的な意見を取り入れることが有効的です。

また、完成したビジョンステートメントを浸透させるツールなどが必要になるため、外部コンサルタントや制作会社への外注コストが発生します。

さらに、インナーブランディングにはコストだけでなく、時間もかかります。

インナーブランディングは、文化や環境作りでもあるため、一朝一夕で完了するものではありません。

ビジョンステートメントの作成だけでなく、社内にそれを浸透させていくためにさらに時間が必要です。

また、ビジョンや価値観を共有していない従業員に対して、排他的な空気が生まれてしまうのもインナーブランディングのデメリットと考えられます。

なるべく多くの従業員で同じ価値観を共有できるのが理想ですが、すべての従業員に100%の共感を求めるのは不可能です。価値観の共有をあまり強く求めすぎてしまうと、一部の従業員に対して疎外感を与えかねません。

とくに近年では、人材の多様性が注目されており、多様な価値観を大切にすることが重要とされています。

また、インナーブランディングの内容が不十分であったり信頼性に欠ける場合には、逆効果になってしまうというリスクもデメリットとして考えられます。中途半端なインナーブランディングは、せっかく導入しても形骸化してしまう懸念があります。

インナーブランディングに取り組むのであれば、しっかりと腰をすえてある程度の覚悟を持って進めることが大切です。

インナーブランディングの実践方法

インナーブランディングは段階に沿って実践することが大切です。インナーブランディングを促進するうえで重要なポイントを、4つのステップに分けて説明します。

現状把握

インナーブランディングの内容を決める前に、まず従業員の現状を把握することが重要です。

従業員が現時点で、自社のブランドやビジョン、価値観や商品についてどの程度理解し、どのように感じているのかを調査する必要があります。

アンケート調査を実施し、各項目をスコア評価して現状を導き出すとわかりやすいでしょう。

従業員の自社に対する愛着度や理解度、また課題が見えてくることで、インナーブランディングの進め方を決めることができます。

企業のビジョン・理念を明確にする

現状を把握したら、企業の理念・ビジョンの明確化へとうつります。

企業理念やビジョンは難しく考えらがちですが、新入社員もベテラン社員も理解しやすい言葉にし、記憶に残りやすい表現にまとめましょう。

企業のビジョンや理念が不明瞭であると従業員の共感・共有を得ることは難しくなります。抽象的な表現やありきたりな言葉では、従業員の心にささりません。

また、どんなにすばらしい理念やビジョンであっても、伝える場や目にする機会がなければ、形骸化してしまいます。常に目に見える場所に表示し、定期的に共有する場を設けるようにしましょう。

インナーブランディングの目標を設定する

社内に浸透させたいビジョンや理念が明確化できたら、目標を定めます。

インナーブランディングは、目に見えない部分もありますが、目標を定める場合は、具体的に数値化できるものを指標におくと、効果測定をするうえでも目標値を決定するうえでも有効です。

最初のステップで行ったアンケートをもとに数値化し、それぞれの項目の数値ポイントについて、現状維持なのか、引き上げるのか、引き上げる場合には何ポイント引き上げるのかなどを具体的な数値をおきながら目標を設定していきます。

インナーブランディング施策を決定・実施する

目標が定まったら、次のステップではインナーブランディングの施策を決め、実施していきます。社内に企業のビジョンや理念を浸透させるための手段や方法はいくつかあるので、適した手法を取り入れましょう。

主な手法とは?

インナーブランディングを行うための主な手法をご紹介します。

社内報:経営側の考えやビジョン、お客様の声、社内のさまざまな部署での仕事内容などを、社内報で定期的に発信することでお互いの理解が深まります。

クレド:クレドは企業の理念やビジョン、行動規範などが書かれたカードのことです。社員証やホルダーやお財布にいれて気軽に持ち歩いたり、デスクなど目につきやすところに置いたりしやすいデザインになっているものが多くあります

ポスター:目につきやすいところにポスターを貼るのも、インナーブランディングの手法として有効です。興味を惹くデザインにし、自社に対して愛着を持ってもらえるように、押しつけがましく感じない程度の数を貼るのがいいでしょう。

ブランドブックやムービー:自社ブランドのコンセプトや誕生秘話、ロゴデザインに込めた想いや歴史などをまとめたブランドブックの配布も効果的です。さらに、ムービーにすれば映像や音とともに記憶に残りやすくなります。

そのほかにも「社員向けサイト」「研修生やワークショップ」「イベント」などが、インナーブランディングの手法として考えられます。

インナーブランディング以前に「働く環境」も重要

インナーブランディングには、従業員一人ひとりの仕事へのやりがいやモチベーション、士気をアップさせ、結果的に企業の業績アップへつながる効果が期待できます。

しかし、インナーブランディングを実施する前に、そもそもの「働く環境」についても考えておくことが重要です。

労働環境や福利厚生、教育研修や人材開発など、働く環境の基本となる部分は、従業員のモチベーションに直結するものと言えます。

こうした部分での働く条件が伴っていなければ、いくらインナーブランディングを実施しても、従業員が持つ企業への真のロイヤリティーは生まれません。

まず基礎的な環境を整え、働く環境についての従業員満足度を高めておくことがインナーブランディングを実施するうえで大変重要です。

より良いオフィス環境づくりにつながる「食の福利厚生」とは?

福利厚生を充実させることは、働く環境を整えることにつながり、従業員満足度のアップにつながります。なかでも「食の福利厚生」は、従業員からの期待度も高く、満足度に直結すると言われています。

企業の「従業員により働きやすい環境で働いてもらいたい」という思いや、従業員の健康を気にかけ、重要視しているということを伝えることも可能です。

結果として、従業員満足度とともに企業への信頼度や愛着も高めることができるでしょう。

しかし、食堂やカフェテリアの設置はコストや時間がかかり、企業にとってリスクがあります。

そうしたことから近年、低コスト・省スペースですぐに設置ができる社食サービスの「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」が注目を集めています

「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」は、専用の冷蔵庫や冷凍庫をオフィス内に設置すると、新鮮な野菜やフルーツ、ヘルシースナックや無添加のお惣菜などが、定期的に届けられるサービスです。

「オフィスでやさい」と「オフィスでごはん」のふたつのプランがあり、数や頻度はオフィスの規模や予算に合わせて調整できます。

従業員は好きな時に好きな物を手軽に食べることができ、企業は低リスクで「食の福利厚生」を充実させ、働く環境を改善することができます。

まとめ

継続して業績がよく、求職者からの人気も高く、働きやすいと評判な企業ほど、インナーブランディングを重要視し、しっかり取り組んでいる傾向にあります。

特に最近は、収入の高さだけでなく、やりがいを企業に求める人が増えています。インナーブランディングの強化は、社員の当事者意識や貢献意欲の向上につながるといえるでしょう。

また、国内外から多様な人材が集まり、多様性が重視される時代だからこそ、共通したメッセージがすべての従業員の根幹にあることが大切にされています。

インナーブランディングは、企業が一方的に会社の理念を押し付けるのではなく、従業員の声を聞きながら進めることで効果を得ることができます。

社員の声に耳を傾けると同時に、従業員の満足度につながるような福利厚生を取り入れるをことで、企業へのエンゲージメントを高めることもできます。

ぜひ、さまざまな施策を試してみてください。

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