働き方改革
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近年、ビジネスでは「エンゲージメント」という言葉が注目を集めています。
しかし、ひとくちに「エンゲージメント」と言っても、「ワークエンゲージメント」や「従業員エンゲージメント」「顧客エンゲージメント」など、場面によってさまざまな使い方がされています。
また、使い方で意味が少しずつ異なるため、エンゲージメントがどんなものか、いまひとつ具体的にイメージできないという方も多いのではないでしょうか。
エンゲージメントは、生産性アップや業績アップに関わる重要なポイントの1つであるため、企業としてはぜひしっかりと理解して活かしたいものです。
エンゲージメントのうち、主に人事などの場面で多く使われているのが「従業員エンゲージメント」です。
今回はこの「従業員エンゲージメント」について、詳しくご紹介していきます。
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目次
従業員のエンゲージメントとは、会社に対する従業員の自発的な貢献意欲を指す言葉です。
英語のengagementは「婚約・制約・契約・約束」といった意味を持ちますが、ビジネスにおけるエンゲージメントは「つながり・結びつき」といったニュアンスで使用されることが多いようです。
聞き馴染みのある言葉で表すなら「愛着」や「思い入れ」といったところですが、エンゲージメントの意味は心理的な愛着に加えて、自発的な行動を伴う状態を含みます。
アメリカの心理学者ウィリアム・カーンが提唱したと言われていますが、定義があいまいなため、従業員満足度と混同されることもあります。
まずは従業員エンゲージメントと従業員満足度の違いや、日本の企業におけるエンゲージメントの状況について説明していきます。
従業員エンゲージメントと従業員満足度の大きな違いは、企業の業績アップにどれだけ関係してくるかという点です。
従業員満足度は会社の待遇や職場環境、または報酬などに対して従業員が抱く職場への評価であり、会社の取り組みによって変化します。
従業員満足度を高めることで生産性の向上が期待できますが、必ずしも業績アップにつながるものではありません。
従業員満足度と相関関係にあるのは、あくまで職場環境の充実度です。
対して従業員エンゲージメントは、社員自身の「企業に貢献したい」という意欲を指すため、業績や生産性との関わりが強くなります。
従業員エンゲージメントが高くなれば、会社への貢献度が増して業績アップにつながり、業績がアップすることで従業員のエンゲージメントも高くなります。
ロイヤリティとは「忠誠心」を指し、従業員から会社に対してだけでなく顧客に対しても使われます。
ロイヤリティは、「会社のほうが優位な立場であり、従業員は所属する会社に奉仕する」という上下関係のもとに成り立つ主従の意味合いのある言葉です。
従業員エンゲージメントとロイヤリティとでは、会社と従業員それぞれの立場が違います。
「従業員が会社に対して抱く愛着や思い入れ」である従業員エンゲージメントに対し、ロイヤリティは「従業員が会社へ忠誠心を持っている状態」です。
忠誠心をもって会社に貢献することは会社への愛着にもつながるため、ロイヤリティが高まれば従業員エンゲージメントも高まります。
モチベーションは動機付けや意欲、目的意識とも呼ばれる概念で、従業員自身の心理状態を表す言葉です。
従業員エンゲージメントが会社に貢献したいという気持ちを持って頑張るのに対し、モチベーションは自分のために仕事を頑張ります。
例えば、給料を多く稼ぐために仕事を頑張る従業員は、給料を多く稼ぎたいという気持ちがモチベーションとなっており、会社へ貢献したいという思いとは必ずしも一致しません。
今所属している会社より多くの給料を稼ぐため、転職を視野に入れることもあり得ます。
会社への貢献意欲が従業員エンゲージメントを向上させる大きなモチベーションになることはあっても、モチベーションの向上が従業員エンゲージメントを向上させることにつながるとは限らないのです。
つまり、モチベーションと従業員エンゲージメントはカテゴリの異なる概念であると言えます。
日本企業における従業員エンゲージメントは、世界的に見ても低いと言われます。
アメリカの大手調査会社ギャラップ社が2017年に実施した「熱意あふれる社員」に関する調査では、日本は調査対象139か国中132位という低い結果が出ています。
また、同調査結果によれば、従業員エンゲージメントの高い(熱意のある)ビジネスパーソンの世界平均は15%です。
一方で、日本の割合は、世界平均の約3分の1ほど、6%しかいないという結果が出ています。
世界平均よりも日本の従業員エンゲージメントが低くなる大きな原因として、日本型雇用システムと言われる終身雇用制度と年功序列制度が大きく関係していると言われています。
日本型雇用システムのもとで働く従業員は安定した生活と賃金が保障されますが、積極的に自分の意見が述べられなかったり、自分から行動せず周りに合わせてしまったりと、仕事に対する自発的な行動や意欲が抑制されてしまう可能性もあるのです。
さらに、日本の人事制度では会社における自分の仕事を従業員自身が選ぶことができない会社が多い傾向にあります。
職種や部署、配属先の拠点など従業員の希望を確認している会社もありますが、あくまでも本人の希望は参考程度という現状が多いようです。
「転勤族」などと呼ばれる、短期間の間で頻繁に転居を伴う異動をさせる文化も根強く残っています。
これら日本独特の雇用体制は、従業員エンゲージメントを低下させる要因の一つと言えるでしょう。
また、日本の会社では、従業員エンゲージメント向上のキーポイントとなる人事部門を価値創造部門ではなく単なる管理部門とする考え方が浸透していたり、そもそも会社自体が人材不足やマネジメント不足を感じていたりするといった背景もあります。このように、日本ではそもそも従業員エンゲージメントを向上させる取り組みが行われていないという現状があるのです。
従業員エンゲージメントは、なぜ近年注目されるようになったのでしょうか。
ここでは、企業が従業員エンゲージメント向上に取り組むべき理由について見ていきましょう。
■人材の流動化が進んで人材確保の重要性が増しているため
企業が従業員エンゲージメントに取り組むべき理由の一つは、人材の流動化が進み、企業としていかに優秀な人材を確保できるかが重要になっているからです。
近年は「一つの企業で定年になるまで勤め続ける」という終身雇用の制度が崩壊しつつあり、気軽に転職や再就職を行う人が増えています。
従業員エンゲージメントの高い社員は会社への帰属意識や愛着が高いため、退職する可能性も低くなります。
離職率を下げて人材を確保するために、従業員エンゲージメントの向上に努める企業が増えているのです。
■自律的なスキルアップが求められているため
先読みの難しい現状の中で、社員一人ひとりが自発的にスキルアップを行い、社会の変化に柔軟に対応していくことが必要不可欠となっていることも、従業員エンゲージメントに取り組むべき理由です。
従業員エンゲージメントの高い社員は仕事に対するモチベーションや成長意欲が高いため、自律的なスキルアップが期待できます。
つまり、従業員エンゲージメントの向上に取り組むことは社員のキャリア自律を促し、企業として持続的成長を遂げようという背景があると言えるでしょう。
市場の国際化やAIの浸透など、消費者から企業へと求められるニーズの多様化によって、近年は社会の変動が非常に大きい時代となっています。
企業の存続を左右する市場、顧客、ライバルなどは絶えず変化しており、企業の成長スピードが低下するとたちまち企業としての衰退リスクが高まってしまうのです。
■コミュニケーションの非対面化に対応するため
従業員エンゲージメントを高めることで、非対面でのコミュニケーションにおける懸念もカバーできるでしょう。
近年、新型コロナウイルスの影響によって会社に出社せず自宅などで仕事を行うリモートワークが浸透し、会議はウェブ上で行うなど、コミュニケーションの非対面化が進んでいます。
社員同士のコミュニケーションが少ない状況では、社員は自分が企業に必要とされているのかわからなくなってしまうこともあるでしょう。
企業に対する不満や不信感を抱くことは従業員エンゲージメントの低下へと繋がり、退職リスクが高まります。
人材の流出を防ぐためにも、従業員エンゲージメントを改善する必要性があるのです。
従業員エンゲージメントをアップさせることは、企業にとってもプラスの作用が多く働きます。
ここでは、従業員エンゲージメントの向上によってどんなメリットがあるかを見ていきましょう。
従業員エンゲージメントの高い企業は社員が自発的な意欲を持って働けるため、企業の業績アップにつながります。
上司や会社の指示だけで業績アップに繋げることは難しいものですが、社員自身が「会社に貢献したい」「業績を上げたい」と考えることで、仕事に対する取り組み方が変わります。
エンゲージメントの高い社員は、自社の業績アップに貢献しようと考えるため、サービスや接客の質が上がり、顧客満足度の向上につながります。
顧客満足度が上がれば、顧客の購買意欲につながるため、エンゲージメントの高い社員は売上に貢献できたという成功体験を積むことができ、やる気にもよい影響を与えてくれるでしょう。
従業員エンゲージメントの高い企業は、社員の会社に対する不満が少なく帰属意識や愛着が高いため、社員が自発的な意欲を持って働いています。
社員は企業から受ける待遇や報酬について納得しているだけでなく、企業の経営理念やビジョンを理解しているので、企業と社員との間に信頼関係ができているとも言えるでしょう。
社員から信頼されている企業が、そうではない企業よりもより優秀な人材を採用できる可能性が高いことは言うまでもありません。
優秀な人材が多く集まることで社員同士の仕事に対するモチベーションも向上し、結果として企業の業績アップにも繋がります。
エンゲージメントの高い社員が増えれば、離職率が下がり、新規雇用や育成にかかるコストを抑えられるため、浮いた資金を別の費用にあてることができます。
離職率の低下は社員同士の結束を強め、一丸となって業務に取り組める職場環境を作りやすいというメリットもあります。
エンゲージメントが高まり、愛着を持って意欲的に働く社員が増えれば、社内に活気が出て会社の雰囲気がよくなります。
居心地のよい職場で働くことで、さらに社員のエンゲージメントがアップし、顧客満足度や業績のアップにつながる好循環が生まれるでしょう。
エンゲージメントの向上を図る際は、それぞれの企業でしっかりとエンゲージメントを定義しなければなりません。
しかし、もともとの定義があいまいな従業員エンゲージメントを、どのように定義し、向上させればよいのか悩む方も多いでしょう。
長年、従業員の意識と業績について調査・研究を行ってきたグローバルリサーチ部門を持つウイリス・タワーズワトソン社では、従業員エンゲージメントを決定づける構成要素として、「理解度」「共感度」「行動意欲」の3つが必要であるとしています。
ここではその3つの要素についてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
ウイリス・タワーズワトソン社の定義する「理解度(Rational)」とは、会社の目指す方向性を具体的に理解し、なおかつ支持している状態のことを言います。
企業の方針や理念を正しく理解しているだけでは、エンゲージメントとしての理解度としては不十分と考えられており、その方針や理念に共感し、支持していることが重要です。
共感と支持を伴った理解度を得るためのポイントは、企業の掲げるビジョンや目標と、社員自身が持つビジョンやキャリアが一致しているかです。
「共感度(Emotional)」は、組織とその仲間に対しての帰属意識や誇り・愛着を持っていることです。
先ほどお伝えした理解度も深く関係しており、同じ目標を持った仲間を持つことで愛着や帰属意識が高まります。
帰属意識を高めたい場合は、職場のメンバーとどのような関係を築くかも重要なポイントです。
お互いの意見を認めて尊重できることはもちろん、支え合える信頼関係を築くことによって、組織の一員であるという自覚と誇りを持つことができるでしょう。
「行動意欲(Motivational)」は、組織の成功のために、求められている以上のことを自ら進んでやろうとする意欲があることを指します。
度々お伝えしている「自発的な行動」に当てはまりますが、社員がこのように意欲を持って働ける環境を作るために、企業側も社員に対して同じように意欲を持って接する必要があります。
実際に社員のエンゲージメントを高める方法はさまざまですが、社風や地域性によっても異なるため、自社に合った方法を見つけることが大切です。
ここでは従業員エンゲージメントを高める4つのポイントを、先ほどお伝えした3つの構成要素を交えながらご紹介します。
自社の製品やサービスによって実現したいことは何か、実現のためにどのような理念を持って取り組んでいきたいかを、なるべく具体的な言葉をもって伝えましょう。
企業がどのようなビジョンを持っているのかを社員に伝えることは、従業員エンゲージメントを高めるうえでの大きな基盤となります。
単に「顧客満足度を上げる」「生産性アップ」のような表現では、ビジョンがあいまいなため、社員の理解度を高めることはできず、共感も得にくくなってしまいます。
具体的な言葉で示すことで、従業員エンゲージメントを構成する「理解度」を高めることができますし、社員全員が同じ目標を持つことで「共感度」「行動意欲」のアップも図ることができるでしょう。
従業員エンゲージメントを高めるために、社内の人間関係はもちろん、社員の健康やプライベートとのバランスも考慮した環境づくりが大切です。
建設的なコミュニケーションやサポートし合える人間関係は「共感度」を高めることができます。ワークライフバランスを整えることは「行動意欲」につながる重要なポイントです。
社員側だけが一方的に会社に愛着を持って貢献するのではなく、企業側も社員に積極的に貢献することで互いの結びつきが強くなり、エンゲージメントを高めることができます。
評価基準や評価項目が曖昧な場合は、明確な基準を設けたり、既存の評価制度で不十分だと感じる場合は別の評価制度を取り入れたりと、適切な評価が行える体制を整えましょう。
自社に貢献したいと考える社員に対して正しい評価が行われなければ、社員だけでなく会社全体のエンゲージメントも低下してしまいます。
自身の行動や成果に対して正当に評価されていると感じるからこそ、社員の「行動意欲」や「共感度」が高まるのです。
福利厚生を充実させることで、社員へのサポート体制を整えてエンゲージメントを高めることもできます。
たとえばここ数年では健康経営が注目されており、社員の健康維持を福利厚生でサポートする企業が増えてきました。
定期的に健康診断が受けられたり、ヨガやスポーツジムが利用できたりする制度のほか、健康的な食事がとれる社食制度を導入する企業も増えています。
社員を個人として尊重し、社員一人ひとりの頑張りを認めるなど社内全体で「ほめる文化」をつくることも重要です。
社員はほめられることで「自分のことに関心を持ってくれている」と感じることができ、会社への貢献意欲が高まります。
そのためには、上司と部下が良好な関係性にあり、上司が普段から部下の様子をよく把握していなければなりません。
上司から「君は責任感が強いね」「君の実績とスキルを信頼して任せるよ」といった言葉をかけられることで社員のモチベーションが向上し、期待に応えようとより一層奮闘するでしょう。
企業として、社長賞やMVPといった社内全体で社員の頑張りを評価するような場を設けることも、従業員エンゲージメントを高めるポイントの一つです。
「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」は、近年注目を集めている設置型社食サービスの中でも、健康的な食事が手軽に食べられると人気の高い福利厚生サービスです。
意欲的に働く社員は企業にとって大変ありがたい存在ですが、仕事に夢中になるあまり、自身の健康管理がおろそかになってしまうこともあります。
会社の福利厚生で社員の健康をサポートできれば、社員は安心して仕事に打ち込むことができるのではないでしょうか。
健康を維持するために大切なことは、適度な運動やストレスの軽減などもありますが、なによりも日々の食事が健康的であることが大切です。
「OFFICE DE YASAI」は、社内に設置した専用冷蔵庫に新鮮な野菜やフルーツ、無添加や国産食材にこだわった健康的な惣菜を届けてくれるため、食事面でも社員の健康をサポートしたい企業にぴったりです。
従業員にとっても、1個100円から購入できるため勤務中の食事代を抑えられますし、オフィスの外に出なくても、いつでも好きな時に健康的な食事がとれるというメリットがあります。
「OFFICE DE YASAI」は「オフィスでやさい」「オフィスでごはん」「オフィスでやさい for リモート」と3つのプランが提供されているため、自社のニーズに合わせたプランが選べるところもポイントです。
充実感を持って働いてほしい、社員に喜んでもらえる会社づくりがしたいといったような、言葉では伝えきれない企業理念も、「OFFICE DE YASAI」のような福利厚生を導入することで、具体性をもって伝えることができます。
特に、実際に社員が利用できる食の福利厚生は、エンゲージメントを高めたい場合にも効果的と言えるでしょう。
終身雇用が一般的でなくなり、企業と社員の結びつきが希薄になりつつある現代において、いかに従業員のエンゲージメントを高められるかが、企業の生産性アップのポイントです。
そのためにも、今回ご紹介した内容を参考に、自社のエンゲージメントを高めてみてはいかがでしょうか。
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