働き方改革

-2021.11.30.Tue

ABWとは?注目を集める自由な働き方のメリット・注意点を徹底解説

働き方改革や新型コロナウイルスの流行を受け、昨今多様なワークスタイルが普及してきました。

従来のように定時に会社に出社して、固定された席で仕事をするといった働き方だけでなく、通勤や時間帯に捉われない新しい働き方を導入する会社が増えています。

中でも最近注目されているABWというワークスタイルです。

そこで今回は、ABWの働き方の概要や導入することで得られるメリット、注意しなければならない点を説明します。

ABWとは?

ABWとは、Activity based Working(アクティビティ・ベースド・ワーキング)の略称で、従業員がその日の業務内容に応じて働く場所や時間など、自由に選べるワークスタイルです。

オランダ発祥とされ、生産性を向上させるために始まったと考えられています。

ABWでの仕事場は、オフィスの内であればどこでも仕事ができる自由度があるのが特徴です。

さらにオフィスだけでなく、自宅や個室スペース、カフェなども含め、オフィス外もワークスペースとして活用できるケースもあるでしょう。

すでに導入している企業は圧倒的にグローバル企業が多かったABWですが、昨今の働き方改革やコロナ禍の影響などワークスタイルの変化により、急速に日本企業にも浸透しつつあります。

フリーアドレスとの違い

ABWと似た働き方として、フリーアドレスが挙げられます。どちらも従業員が好きな場所を選んで働けるものですが、考え方が少し異なります。

フリーアドレスとは、オフィス内で自由に席を選んで業務を行う働き方です。

一緒に作業をする人と席を並べて仕事をしたり、自分の居心地の良い席を選んだりできます。

決められたデスクがないので、今日は天気が良いから窓際で仕事をしよう、今回のプロジェクトで一緒に仕事をする人の隣でなど、社内でのコミュニケーションが取りやすくなるのが特徴です。

一方、ABWは、フリーアドレスよりさらに一歩進んだスタイルです。

ABWの場合は、オフィス内に限らず、自宅やカフェを含む場所や時間を選べるなど、ITテクノロジーと自主性を尊重し、従業員の多様性や定着率向上を目的とした働き方です。

ペーパーレス化など物理的環境の制限を取り除いたり、就業時間帯や勤務場所も自由に選択できたりするようにして、より業務内容に合った労働環境を選べる働き方になっています。

ABWは、政府の後押しやITテクノロジーの進歩によって、従業員が自主的に最大のパフォーマンスが発揮できると期待されています。

テレワークとの違い

テレワークは、ICT(情報通信技術)を活用した、場所や時間にとらわれない働き方です。

「tele(離れた所)」「work(働く)」という造語の語源からもわかるように、会社から離れた場所で働くという意味合いがあります。

オフィスまで出勤しにくい事情がある従業員でも、時間や場所を有効活用して働けるようにしようという考え方です。

在宅ワークで育児や介護と両立したり、移動時間を短縮するためにサテライトオフィスを利用したりするなど柔軟な働き方が可能。場所にとらわれない点はテレワークと同じ働き方になります。

テレワークの場合、決められた就業時間内に働くのが一般的ですが、ABWは1ヶ月で定められた総労働時間を満たせば、自分の業務や都合に合わせて働くことが可能です。

ABWの場合は特に支障なくオフィスに出勤できる人も、業務や活動に合わせて最適な作業場所や時間を選ぶことができといった点が特徴的でしょう。

ABWを導入するメリット

ABWでは、一人で集中して作業をしたい時は個人ブースを使用をしたり、リラックスして意見を出し合いたい時はオープンミーティングスペースで会議をしたりなどが可能です。

業務や作業の目的に応じて環境を選べるので、モチベーションやパフォーマンスに良い効果が期待でしょう。

会社にとっても、ABWは先進的な取り組みとして評価されることや、設備のコスト削減をできるなど、さまざまなメリットが考えられます。

生産性の向上

従業員が業務に集中しやすい環境はそれぞれ異なります。決められた固定席だと不便を感じる業務や決められた時間内も、作業しやすい場所に自由に移動できるので、ストレスが軽減されるでしょう。

従業員のモチベーションやパフォーマンスが発揮できるため、生産性の向上が期待できます。

コミュニケーションの活性化

ABWを導入したオフィスでは、従来のように部署ごとに区切られていることもないので、部署や組織を超えた交流も増えるでしょう。

生産性を上げるためには、なんといってもコミュニケーションの活性化が大切です。

考え方や職種の異なる従業員間でのコミュニケーションが活発になれば、自分の価値観だけに凝り固まらない、新しい発想を得られる効果も期待できます。

従業員の満足度向上

ABWはさまざまな働き方ができるオフィス環境であれば、従来型の仕事で起こりうるストレスから解放されます。

従業員は労働環境に自由を感じることができると、満足度も向上し、自然と最高のパフォーマスを発揮できることにも繋がるでしょう。

ワークライフバランスの改善

ABWが導入されている会社ならば、仕事とプライベートを両立しやすくなるでしょう。

自宅や近所のサテライトオフィスで勤務ができれば、削減できた通勤時間をプライベートな時間に充てることができ、生活スタイルに合ったワークバランスを保てます。

子育てや介護を理由に長時間労働できない優秀な人材がいる場合、それを理由に離職することなく、家庭と仕事を両立させながら仕事のスキルアップも図れるでしょう。

また、「今日は在宅勤務で集中して仕事をしよう」「カフェで作業をして気分転換しよう」など場所を変えて気持ちの切り替えをすることも可能です。

その日の仕事内容にぴったり合った労働環境を自分で選択できるABWは、会社に席が決められた従来型のワークスタイルよりも自律的な働き方を促すと言えるでしょう。

先進的な取り組みとして企業イメージに好影響

ABWのように従業員に配慮した働きやすさを実践している企業では、従業員の帰属意識や満足度が高く、離職者が少ない傾向にあります。

離職者の減少は現在働いている従業員にとってプラスであることはもちろん、先進的な取り組みとして、企業イメージのアップにもなるでしょう。

コスト削減効果も

従来、労働環境を整備するために、全従業員の固定席や広い会議室を用意しなければなりませんでした。

ABWのワークスタイルであれば、人数分の席や広すぎるワークスペースを削減できるので、賃料や電気代などコストを減らすことができます。

ABW導入の注意点

さまざまなメリットがあるABWですが、一方で、導入の際に注意すべき点もあります。

マネジメントの難しさ

勤務場所が固定されていないABWでは、各従業員の勤務の様子が管理者に見えにくく、マネジメントが難しくなる場合があります。

従業員に責任を持って働いてもらえるように、信頼関係をしっかり築いたり、ミーティングや勤怠システムを上手に活用したりするなど、勤務状況や働きぶりを把握していく必要があります。

ABWに合わせた環境づくりが必要

ABWでは特有の環境づくりが必要です。個人ブースや会議スペース、カフェスペースなど、それぞれ使うシチュエーションを想定してオフィス設計を行わなければなりません。

快適に過ごせる空間であることは大切ですが、オフィスの本来の目的である生産性を高める機能もしっかり備えている必要があります。

また、オフィス外での勤務を可能にする場合はセキュリティ管理やサテライトオフィスの契約などの環境整備も必要となるでしょう。

コミュニケーションが減ってしまうことも

効果的に実践できればコミュニケーションを活性化できるABWですが、勤務場所や時間がバラバラになってしまうと、社内のコミュニケーションが減ってしまう可能性も持ち合わせています。

コミュニケーション不足から認識にすれ違いが生じないように、チーム内のメンバーと定期的に連絡を取り合ったり、交流を持つ機会を設定したりすることが重要です。

変化に時間がかかったり、変化できないことがある

ABWの導入の際は、「その日の業務に適した労働環境を選んで働く」といった目的を共有しておかないと、社内にうまく浸透できないケースも出てくるでしょう。

ABWは基本的に従業員の自主性に依ることが大きいため、意義をしっかりと理解できていないと、結局いつも同じ場所で仕事をしてしまうなど、ABWのメリットが感じられなくなるかもしれません。

ABWを導入を検討する前に、現在の働き方の実体を把握しておくことも重要です。

導入目的を明確にし、共有する

どのような目的でABWを導入するのかを明確にし、社内全体で共有することが重要です。

環境や設備だけを整えても、従業員が何のためにABWに取り組んでいるのかをよく分かっていないままでは、一貫したオフィスの見直しは進められません。

まずはABWの導入目的を明確化し、従業員の理解を得た上で、具体的な整備や改善を進めていく必要があるでしょう。

社内の制度をABWに見合ったものにする

ABWでは、社内制度の見直しも重要です。フレックスタイム制の導入や社外で勤務する場合の規則を定めるなど、ABWのメリットを生かせる社内規定を整備する必要があります。

オフィスの使い方についても、個人ブースや人気のある席やスペースの長時間の占有を防ぐなど、従業員が納得できる運用ルールやチェック体制を整えていくことが大切です。

ICTツールを活用する

せっかくABWを導入しても、紙の書類への押印など、特定の場所に行かなければできない業務があると非効率です。

ABWのメリットを最大限に生かすには、テクノロジーを駆使したICTツールを活用し、ペーパーレス化などの工夫をして、いつどこでも仕事ができる業務体制を整えることが欠かせません。

同じような目的に作られたICTツールでも、機能や性能はさまざまです。

パソコンやスマートフォンなどのハードウェア、Web会議システムや勤怠管理ツールなどのソフトウェアにどのようなものを選ぶか、自社の業態に合ったツールを見極めて導入していく必要があるでしょう。

自然と人が集まる場ができる福利厚生とは?

場所を選ばず働けるABWのメリットを生かしつつ、上手に環境作りをする必要があります。

一人での作業が快適に行える環境の整備も大事ですが、オフィス内に自然と人が集まる場を作っておく工夫も大切です。

自然と人が集まる仕掛け作りには、飲み物や食べ物が提供される設備を整えることが効果的。しかし、就業の時間帯が人によって異なるABWのオフィスでは、営業時間が決まった社食や売店だと従業員のニーズに合わないこともあるでしょう。

いつでも自由に利用できる設備として、カフェスペースなどにOFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)のような、食の福利厚生をうまく取り入れてみてはいかがでしょうか。

ABWの環境づくりに取り入れたい福利厚生『OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)』

OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)』は設置型の健康社食です。

専用の冷蔵庫を置くだけで導入でき、野菜やフルーツ、お惣菜など、お弁当にちょい足しできる一品から、いくつかを組み合わせてしっかり食べられる食事まで、幅広い商品を提供しています。

オフィスワーカーに不足しがちな野菜や果物に含まれる栄養素をOFFICE DE YASAIの商品で補給できるでしょう。

従業員の長期的な健康管理はもちろん、リフレッシュや業務のパフォーマンスアップも期待できます。

普段の食生活では不足しがちな栄養を摂れる商品が揃っているため、従業員の健康改善にも繋がります。従業員は冷蔵庫から商品を選び、電子決済か現金で支払いするだけなので利用も簡単です。

また、営業時間が決まっている一般の社食と異なり24時間利用が可能なので、勤務時間の自由度が高いABWのオフィスに最適でしょう。

美味しい食事を手軽に食べられる環境は、従業員の憩いの場になり、自然と人が集まるスペースを整えられるはずです。ぜひコミュニケーション不足で悩んでいる場合や従業員の健康促進のためにもOFFICE DE YASAIをご検討ください。

まとめ

ABWは生産性や従業員の満足度の向上など、さまざまなメリットが期待できる働き方です。

従業員同士の部署を超えたコミュニケーションを促せる反面、勤務場所や時間が合わない従業員間では、コミュニケーションが不足してしまう危険もあります。

そのため、ABW導入の際は問題を回避できるようなオフィス作りが大切です。OFFICE DE YASAIのような福利厚生を上手に使って、自然と人が集まる場を作り、ABWのメリットをしっかり生かせる環境整備から始めてみてはいかがでしょうか。

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