働き方改革

-2019.09.09.Mon

働き方改革の取り組み方とは?目的・方法・具体例をご紹介

少子高齢化の波を受けて、働く世代が減少している日本では「働き方改革」の取り組みが推し進められています。

この「働き方改革」の取り組みとして、2018年の6月29日に法が成立し、2019年4月1日から一部の働き方改革関連の改正法が施行されました。

アベノミクスの影響で、経済が安定し景気の回復してきています。

そんな時に、「働き方改革」の取り組みが必要なのだろうか?という疑問が出てくるかもしれません。

しかし、これからの日本経済の更なる安定のために「働き方改革」の取り組みを推進する必要があります。

「働き方改革」についてどれだけ知っていますか?

テレビのニュースを見ていると、働き方改革の取り組みの話題がよく取り上げられていますが、いったい「働き方改革」とは何をどのように取り組むことなのでしょうか。

「働き方改革」の取り組み内容を説明してみてくださいと言われたら、少し戸惑ってしまう方もいるかもしれません。

首相官邸ホームページには、働き方改革について、下記のように示されています。

一億総活躍社会実現に向けた最大のチャレンジ。いろいろな働き方を可能とするとともに、中間層の厚みを増しつつ、格差の固定化を回避し、成長と分配の好循環を実現するため、働く人の立場・視点で取り組んでいきます。

働き方改革に取り組むことは、働く人が働きやすい環境を作ることが重要です。

働きやすい環境が整えば、今まで育児や介護などで働きたくても働けなかった人が働けるようになります。

働きやすい環境を作る取り組みをすると、働く人口の増加につながります。

働く人口が増えれば経済も向上し、国の税収も増えることになるでしょう。

それでは、働き方改革の取り組みがなぜ必要になってきたのか、何を目指しているのかについて探っていきたいと思います。

働き方改革が必要とされる社会背景

働き方改革の取り組みが必要とされるには、以下4つの社会背景があげられます。

【人口減少による働き手の不足】

日本は世界の中で1,2位の速さで高齢化が進んでいます。2006年の1億 2,774万人が日本の人口のピークで、現在は死亡数が出生率を上回っているため、2025年には1億2,114万人、2051年には1億60万人にまで減少するとみられています。

人口は減少している中で、平均寿命は延びています。そのため、働く世代が少なくなり高齢者の人口は増えている状態といえます。

平均寿命がのびている影響で、定年も一昔前は60歳でしたが5歳のびて65歳の企業が増えています。

しかし、人口減少に歯止めが効いていないので働き手が増えているわけではありません。現在の働き手の働く期間が延びているだけにすぎません。

人口減少にを食い止めるには、出生率をあげる取り組みが必要です。しかし、晩婚化の影響や女性の社会進出など時代に合った取り組みはしているもののまだ大きな成果としては、あらわれていないのが現状です。

【働く時間は長いのに、低い労働生産性】

日本人は世界の国の中で休みも少なく働いているにもかかわらず、労働生産性はOEDC(経済協力開発機構)の加盟36か国の中で21位です。

ちなみに、加盟国の中で最も高い生産性の国は、アイルランドで生産性は1,722万円となります。日本の生産性は、843万円なので2倍近くの差があることになります。

労働生産性とは、労働者一人当たり、一定時間の労働に対して生産した生産量はどのくらいかを示すものになります。

日本の労働者は一生懸命働いているのに、どうして生産性が低いのでしょうか?労働時間が長いからといって、労働生産性が上がるわけではありません。

そのため決められた労働時間の中で、いかに効率よく仕事ができるかによって労働生産性が高くなると言えます。

【過労死問題】

「日本人は働きすぎだ。」と外国人から言われてしまうことがあるくらい、日本の労働者は一生懸命仕事に取り組み励んでいます。長時間労働と過労死は密接に関係しており現代社会の問題と言えます。

残業をする理由はさまざまで、残業をしたくないのに、仕事が定時で終わらず残業をする。その他に、今日の仕事は終わっているものの、上司や周りの同僚が帰らないと、仕方なく残業をしてしまう。そんな環境の方もいるかと思います。

残業をしない環境の取り組みが、社内で整っていないと残業は減らず長時間の労働を強いられてしまいます。そして、心身のバランスが崩れ過労死へとつながってしまうこともあります。

【AI(人工知能)などのIT(情報技術)テクノロジーの進化】

テクノロジーの進化によって人が働かなくても済むような仕事がたくさんできてきます。

例えば、AIロボットがあるとロボットに声をかけるだけで、座っていても明かりがついたり音楽が聴けたり…などができるのはご存じの方も多いと思います。

「〇〇。部屋が暑いから、クーラー入れて。」と指示すると、「わかりました。クーラーを入れます。」と、会話もできるロボットも存在します。

これに関連して、仕事の面でも単純な作業ともいえるアンケートの集計や統計調査などコンピューターに機能を登録しておけば、代わりにロボットが行ってくれます。

労働者はロボットができない難しい作業をこなせるので、仕事の効率が上がります。

働き方改革が目指すもの

働き方改革の取り組みは、さまざまな働き手のニーズに応え働きやすい環境を作って行くことですが、働き方改革の目指すものは労働生産性の向上の取り組みや、柔軟な働き方の取り組みによって働く意欲の向上です。

働き方改革を進める方法とは?

それでは、どのようにして働き方改革を進めていけばいいのでしょうか。

働き方改革を進めるにあたって、4つの流れを説明していきます。

・社内の問題点を調べる
・施策の検討
・施策の実施
・効果の分析

社内の問題点を調べる

働き方改革を行うのに対して、社内ではどんな問題点があるのかを分析する必要があります。

まず社内で無記名のアンケートなどを行って、問題点を洗い出していくことが重要になってきます。

アンケートはなるべく多くの意見を集めることで、社内の問題を知ることができます。

例えば、「今週の残業はどのくらいだったか。」をアンケートすると、残業時間が多かった人や少なかった人、いろいろな答えが出てきます。

施策の検討

問題点が見つかったら、次は解決策を考えて実施していきましょう。

まず、施策を実施する前にその施策を行って、問題点は解決できるのかを検討することが大切です。

何かを始めるときに闇雲に始めてしまい、困ったことはありませんか。もっとよく考えてからやればよかったと、後悔してしまうかもしれません。

そして間違った施策をすれば、問題点が解決できないばかりか、さらに問題点が増えてしまうことになりかねません。

施策の実施

いろいろな検討を行った上で、施策を実施をします。

十分に検討を行い実施した場合、スムーズに事が運びます。やはり何か新しい取り組みをするときは、スムーズに進められた方がストレスが少ないですよね。

効果の分析

施策を実施したあとは、その施策を行ったことで問題解決ができたかを分析をして、次の取り組みに進んでいきます。

例えば、テストを受けて100点がとれればいいですが、もしも100点ではない点数だったら、間違ったところを確認して直します。

そして、次のテストでは同じところを間違えないようにするでしょう。

同様で、次につなげるために分析することは重要なことです。

働き方改革で押さえておくべきポイントとは?

次に、働き方改革の取り組みの具体的な施策についてみていきましょう。

長時間労働の是正

働き方改革を実現するための取り組みの中で必要とされるものとして、まず一つ目は、長時間労働の是正です。

これまで「残業をして当たり前。」「残業しないと、会社に貢献していない。」といった社会の風潮で、時間外の労働をすることが当たり前でした。

ですが、社会背景でもお話ししたように、長時間労働は過労死へつながっています。

働き方改革の取り組みとして、時間外労働を月45時間、年360時間を基本として最大でも年720時間、単月100時間未満(休日労働を含む)、複数月平均80時間(休日労働を含む)を限度に設定しています。

これらを厳守しないと、労働局から指導が入るだけでなく企業名も公表されてしまいます。

企業側も今までのような働き方を、労働者にしてしまう前に働き方改革の法案を確認する必要があります。

同一労働同一賃金の徹底

続いて、2つ目の働き方改革の取り組みは労働者の賃金体系についての同一労働同一賃金についてです。

例えばパートタイムや派遣社員で働いている非正規雇用労働者と、正社員と呼ばれる正規雇用労働者が同じ企業で営業の仕事をしています。

非正規雇用労働者は、営業で10件の仕事を取ってきますが、正規雇用労働者は営業で5件しか仕事が取れませんでした。

しかしながら、給与は正規雇用労働者の方が多くもらっていました。

同じ仕事をしているのに、営業数の少なかった正規雇用労働者の方が給与を多くもらっているのは不公平に感じます。

正社員だからといって同じ仕事をしているにに待遇の差が生じてしまうのは、働く意欲を下げてしまう原因の1つになってしまうでしょう。

このような不公平感をなくすため、働き方は違っても同じ待遇を受けられるような働き方改革に取り組んでいます。

福利厚生で働く環境を改善

続いて3つ目の働き方改革の取り組みは、柔軟な働き方の整備です。

働き方の例としては、時短勤務やテレワーク、在宅ワークなどが上げられます。

育児休暇が終わり仕事復帰をした女性や在宅介護をしている人など、多様なライフステージに対応した働き方を整えることは、働き手が不足している企業にとって人材が確保されるメリットといえます。

例えば、フレックスタイムを導入している企業では、フレックスタイムを利用すれば、好きな時間に出社して8時間労働をして帰ることができるので、夏は涼しいうちに出社することが可能です。

通勤ラッシュも避けることが可能になって、ストレスの軽減にもつながります。

コミュニケーションが生まれる雰囲気作り

働き方改革への取り組みとして、職場でのコミュニケーションが生まれる雰囲気を作るというものがあります。

働き方改革への取り組みにおいては、従業員それぞれのライフ・ワーク・バランスに合った柔軟な働き方を認める必要が出てきます。

その際に従業員同士がお互いの置かれた状況を理解し合わなければ、不満が生まれ、働き方改革への取り組みがうまくいかなくなる恐れが出てきます。

それを防ぐために必要なのがコミュニケーションです。

コミュニケーションが活性化した職場では、お互いの状況を把握し、協力体制がスムーズに組めます。

また新しいアイディアが生まれたり、部署を超えたプロジェクトへの取り組みがなされたり、と社内の活性化も期待できます。

コミュニケーションが生まれる雰囲気作りへの取り組みとして、ITツールの活用が考えられます。

働き方改革によるテレワークやフレックスで実際に顔を合わせる時間が減った分、社内コミュニケーションツールを導入し、メールなどを立ち上げなくても気軽にコミュニケーションが取れるようにしてはいかがでしょうか。

また物理的に会話の生まれやすい環境を整備することもおすすめです。

最近増えているフリーアドレス席と呼ばれる、自席を廃止して好きな席を利用する取り組みでは、普段話すことのない他部署の人とも交流を持てます。

マグネットスペースと呼ばれる、従業員が自然と集まる場所を設ける取り組みもあります。

備品置き場やコーヒーメーカー、後述する設置型社食などを社内の一か所にまとめて置き、その近くにカフェスペースを設けます。

すると休憩のタイミングが合った他部署の人たちともコーヒーやスイーツをとりながら会話をすることになり、コミュニケーションが増えるというわけです。

働き方改革の取り組みにつながる福利厚生とは?

長時間労働や過労死といった問題を解消し、労働生産性や働く意欲の向上に寄与する働き方改革ですが、その取り組みにつながる福利厚生にはどのような種類があるのでしょうか。

ワーク・ライフ・バランスのための福利厚生

1つ目の働き方改革の取り組みとして、ワーク・ライフ・バランスのための福利厚生が挙げられます。

最近では、育児や介護を担っている人はもちろんのこと、従業員自身が持病で通院治療をしながら働くということも増えており、さまざまな事情を抱えながらも仕事を続ける人が増えています。

このような従業員のワーク・ライフ・バランスを尊重した柔軟な働き方改革への取り組みとして、テレワークが挙げられます。

テレワークとは働く場所にとらわれない働き方のことで、インターネットを活用して在宅で働いたり、出張先やカフェ、サテライトオフィス等で働いたりすることです。

テレワークの取り組みが困難で、出社をしなければ仕事にならないという業種や職種もあるうでしょう。

その場合は、フレックスタイム制度導入があります。

フレックスタイム制度とは、始業時間と終業時間を従業員の裁量で決定できる働き方のことです。

育児中や介護中の従業員にとって、出社時間や退社時間が画一的だと保育施設やデイサービスのような介護施設の利用時間の融通が効きません。

そのためにパートタイムやアルバイトのような雇用形態にならざるを得なかったり、働くことそのものを諦めざるを得なかったりすることにもなり、働き方改革の実現が困難になります。

しかしフレックスタイム制度を導入すれば、出社時間を早めてその分保育園に早くお迎えに行ったり、他の家族と時間を調整して介護の時間を交代したりすることができます。

闘病中の従業員でも、通院日の出社時間を減らして週全体で調整すれば、安心して治療に取り組み、闘病中やその後の生活を心配せずに過ごすことができます。

休暇の取りやすさも、働き方改革のワーク・ライフ・バランスの取り組み方の一つです。

男性も女性も育児休暇や介護休暇が取りやすいことや、日常の有給休暇の申請がスムーズにできる職場環境を整えておくことが求められるでしょう。

社員の健康を見守る福利厚生

2つ目の働き方改革の取り組みとして、健康診断や運動の支援のように社員の健康を見守る福利厚生があります。

健康診断には年に1回必ず受けさせなければならない法定福利としての健康診断がありますが、その他に付加検診と呼ばれる法定検診を超えた健康診断があります。

例えば胃カメラ、女性特有の検診、人間ドックへの助成などです。

また健康診断を受けて終わりにせず、産業医と連携して場合によっては配置転換などにも生かすことで、働き方改革としても利用価値の高いものとなります。

運動習慣のない従業員は、生活習慣病などのリスクが高まるため、運動支援という形での福利厚生も有効です。

例えばスポーツクラブへの優待制度や、運動用品の購入費用の助成、社内での運動関連イベントへの助成などがあります。

食をサポートする福利厚生

3つ目の働き方改革の取り組みとして、食をサポートする福利厚生があります。

2015年のマンパワーグループの調査によると、従業員の3人に1人が食事補助の福利厚生があったらいいと思っているそうです。

食事補助の大きな目的は、食費の補助という面と前章で触れた健康面でのサポートという2つの目的があります。

食事補助への具体的な取り組み方として、社員食堂の整備が考えられますが、コストなどを考えるとすぐに導入するのは難しいでしょう。

そこで最近注目されている食をサポートする福利厚生が、冷蔵庫や冷凍庫を活用した置き型の社食サービスです。

社員食堂のように、一から場所を確保して調理場や食事スペースを作ったり、調理する人を雇う必要がありません。

オフィスの休憩スペースや備品コーナーの一角に、専用の冷蔵庫や冷凍庫を置けば、あとは企業が契約したペースで中のお弁当や食品、飲料が補充されます。

企業からの補助があるので、従業員はお得な価格で食事をすることができます。

社食のように利用時間が限られておらず24時間いつでも食事がとれることも、食をサポートする福利厚生として使い勝手が良いのではないでしょうか。

時差のある国とのやりとりで深夜や早朝に出勤したり、シフト制で深夜も交代しながら仕事をしている従業員も多くいるので、利用できない従業員が不公平感を持ってしまうからです。

また設置型社食サービス以外の食事補助への取り組みとしては、昼食をとるレストランやコンビニエンスストアでの支払いを企業が肩代わりする福利厚生サービスもあります。

前述したコミュニケーションを活性化させる取り組みの一つとして、設置型社食をカフェスペースなどに設置することは有効な働き方改革の手段となります。

働き方改革につながる施策「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」

働き方改革の取り組みにつながる福利厚生として社員食堂を作るのは、少しハードルがありますが「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」は、オフィスに冷蔵庫を設置するだけで場所もとりません。

好きな時に好きなだけ、冷蔵庫から健康的な野菜やフルーツが食べられて、ランチ時間が取れなくても空いた時間で食べることができます。

ランチを抜いてしまうと、午後からの仕事に影響が出ます。

仕事の効率が下がり、生産性が低下してしまいます。

そのような状態では、働いている環境が悪いと社員は感じてしまい、いくらほかの働き方改革に取り組んでいても、働きにくいと判断されてしまうかもしれません。

「OFFICE DE YASAI」を導入すると、オフィス内が社員食堂のような雰囲気になります。

社員同士のコミュニケーションが作られるので、社内の雰囲気が良くなり、働き方改革の取り組みにつながります。

多くの実績を持つ「置き野菜」サービス

働き方改革の取り組みでおすすめしている「OFFICE DE YASAI」は、導入数2,500拠点以上の実績(2021年5月時点)があります。

これだけの数の企業が導入しているということは、社員の満足度が非常に高い証拠であるといえます。

そして「OFFICE DE YASAI」の継続率は98.4%と高い数字です。

なかなか福利厚生を使ってもらえないと悩んでいる企業にとって、社員が確実に利用できる福利厚生となると取り組む価値があるでしょう。

まとめ

働き方改革の取り組みについてお話ししてきましたが、働く人が働きやすい環境を整備することが、働き方改革の取り組みをするにあたって一番の近道です。

社員の健康改善につながる新しい社食
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