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-2020.02.19.Wed

【従業員幸福度とは】計測目的と方法、幸福度を上げるポイント解説

日本の生産年齢人口が減り続けている今、働き方改革など従業員の立場に立った政策が増えてきています。

例えばテレワークやコワーキングスペースの活用、フリーアドレスの導入などです。

これからの時代、従業員の労働環境を見直すことで、仕事の生産性や企業価値を高めていくことが重要になります。

しかし労働環境を整えることだけで、従業員は十分に満足して働くことができるのでしょうか?

例えば、賃金には満足しているが、業務内容が「つらい」「つまらない」などと感じている人もいるでしょう。この状態に陥ってしまっては、十分なパフォーマンスを発揮できません。

そこで、働き手のやりがいや喜びを測る一つの指標として「従業員幸福度」があります。

日本ではあまり知られていませんが海外では大手企業を筆頭に、従業員幸福度を高め収益性を上げる企業が増えてきています。

では、従業員幸福度とは一体どのようなものなのでしょうか?

計測目的と方法、幸福度を上げるポイントなどを解説していきます。

従業員幸福度とは?

従業員幸福度(Employee Happiness)とは、従業員の仕事における、やりがいや喜びを主観的に評価して数値化する取り組みです。

従業員幸福度を数値化することで、企業側は従業員が何にやりがいを感じ、どの部分に不満を持っているか、またどのような面での従業員幸福度が不足しているのか、などがわかります。

不足している部分を補うためには、「こんなことやってみたい」などの目標、やりがい、喜びを感じられるように仕事をしてもらうことです。

仕事をすることによって従業員の心が満足するだけでなく、個々のパフォーマンスや生産性の向上につながるため、企業にとってより良い効果がもたらされると言えます。

従業員幸福度を知ることは企業、従業員ともに大切であることがわかります。

従業員幸福度が生まれた背景とは?

従業員の働く環境に対して、従業員がどのように考えているのか、幸福に働けているかという視点を取り入れるために、従業員幸福度という新たな指標を取り入れる企業が増えてきました。

企業が給与や労働条件、職場の設備などの「客観的指標」の改善を行ったにもかかわらず、従業員の生産性の向上や離職率の低下が改善しないことがあります。これは、働く環境の制度や整備だけを重視し、従業員への精神的アプローチが不十分であった可能性が考えられます

例えば、待遇や給与が良いことで従業員満足度が高くても、職場の人間関係がギスギスしていて働きにくく従業員幸福度が低い、といった場合です。

従来は企業の評価に従業員満足度を取り入れることが一般的でしたが、従業員幸福度は従業員本人の「主観的指標」が入っているので、実態把握に適しています。

従業員満足度との違い

従業員幸福度に似ている「従業員満足度」という言葉があるのはご存じでしょうか。

従業員満足度(Employee Satisfaction)は、目に見える働きやすさに着目したもので、従業員の労働条件や賃金、職場の設備などの評価を数値化して示します。

従業員満足度については、昨今日本でも馴染みがあり、積極的に取り組む会社も多くなっています。

従業員幸福度は言葉の通り従業員自身の幸福度を表しており、従業員満足度は労働環境の充実度を表したものといった違いがあります。

従業員幸福度を測る意義とは

従業員幸福度は、企業が従業員の実態を正しく把握するのに重要な役割を果たします。

例えば、職場の人間関係に悩み、働くことがつらいと感じている従業員がいたとします。この従業員は働きづらさを感じ、結果として生産性が上がらない状態になります。

しかし、給与が高いなど労働条件がいいと、従業員満足度が高く評価されてしまうという場合があります。一見すると従業員満足度としての評価が高いので、企業は従業員の生産性が向上されない原因がわかりません。

従業員満足度が従業員の実態把握に活用されることもありますが、従業員の日常的な状態を測っているとは言いがたいでしょう。実際にその職場環境において、従業員がどのように感じているのか、従業員満足度だけでは分からないことが多くなっています。

このようなことを避けるためにも、企業は働く従業員に対し、従業員幸福度を測る必要があります。企業が従業員幸福度を正しく把握し、従業員が仕事に喜びを見出し幸せな気持ちで働ける環境を整えることが大切です。

働く環境が整うと、従業員はやりがいを感じて楽しく取り組むことができ、仕事に対してのモチベーションが上がります。モチベーションが上がることで「こんなことやってみたらどうか」といった業務改善を行ったり、細かいことに気づいたりと、仕事へのパフォーマンス向上につながるのです。

また、従業員幸福度が高まることで欠勤や離職も減り、将来的な人材確保にもつながります。従業員幸福度が高まれば、自然と生産性が向上し、企業の業績が伸びていくかもしれません。

従業員幸福度を測ることは、企業にとって有意義なことであり、企業戦略を立てるうえでも重要な数値であると言えるでしょう。

従業員幸福度を高めるべき理由

企業にとって従業員幸福度を高めることがなぜ重要なのか、2つの理由を説明していきましょう。

人材の確保

企業が従業員幸福度を高めるべき理由の一つは、優秀な人材の確保です。

企業が人材を確保し続けるためには、労働条件や給与などの待遇だけでななく、働く人が身体的にも精神的にも働きやすいと感じる職場を作り出すことが求められます。

働き方改革はもちろん、仕事に対してのやりがいや、企業への帰属意識を高めるための取り組みが必要です。

従業員幸福度が高まり、やりがいや楽しさを感じて心から満足して働く従業員が増えると、社内の雰囲気も変化します。

自分の業務に集中していきいきと働ける職場であれば、職場への不安感が無くなり、新人社員の定着や欠勤率・離職率を減らすといった効果が見込め、人材の確保に繋がります。

より多くの従業員に「この会社で働くことは幸せだ」「この会社で働き続けたい」と感じてもらうことが重要なのです。社員の幸福度が高い会社=人材が定着しやすい会社であると言えるでしょう。

生産性の向上

企業が従業員幸福度を高めるべき理由に、企業全体の生産性を高める目的もあります。

従業員幸福度を意識した職場・仕事を目指すことで、従業員は「やりたい仕事ができる」「働きがいがある」と感じるようになります。従業員は仕事にやりがいを感じるようになると、前向きな姿勢で自発的に業務に取り組むことができます。

議論も活性化し、これまでになかった新しい意見やアイデアが生まれるかもしれません。

従業員が不安を感じることなく業務に集中できることで、モチベーションが上昇し、創造性や生産性が向上されるのです。

従業員幸福度が高まり業務にやりがいを感じながら取り組むことは、顧客満足にも繋がり、企業全体の業績も自然と伸びていくでしょう。

また、従業員幸福度の向上により離職率を減らし人材の確保ができれば、採用や新人教育にかかる手間やコストをカットでき、その分を生産性の向上に回すこともできます。

従業員幸福度の計測方法

では具体的に従業員幸福度を計測するにはどのようにすれば良いのでしょうか?

企業の形態によって様々な方法が挙げられ、ここでは3つの方法を具体的に説明していきます。

アンケートやインタビューなどを従業員に行い、多様な視点から幸福度を計測する方法

企業の人数や業種によって従業員幸福度を比べることができるので、新しい方針を考えやすくなります。

計測後も改善策の提示など、最後までフォローを行うことができます。

従業員に名札型のセンサーをつけてもらい、従業員同士の動きのパターンをもとに感情を計測する方法

日常の動きや会議中の感情を読み取ることで、ある一貫した法則性を見いだし、従業員幸福度を計測します。

さらに、AI(人口知能:Arttificial Intelligence)がアドバイスをしてくれるので従業員同士のコミュニケーションが増え、今までにない解決策を提示してくれることもあります。

「P8」というハピネス適性検査を用いて計測する方法

ポジティブサイコロジーという心のポジティブな所に注目し作られた、「P8」というハピネス適性検査を受けることで、幸福度を計測します。

行動の特性を明らかにするコンピテンシー適性検査、ストレスに対処できるかわかるコーピング適正検査など色々な検査を組み合わせているので、多様な方向から調査することができます。

このように色々な方法があるので、自分の企業に合った計測方法を実践してみてはいかがでしょうか。

従業員幸福度の中身

幸福学の研究では、2種類の幸せがあると言われています。

一つがお金など人と比べることができる「地位財」であり、もう一つが心の幸せといった「非地位財」です。

地位財は長続きしづらく、非地位財は長続きする幸せと言われます。

また人が幸せを高めていくためには、4つの要素が必要です。

1.「やってみよう」という自己実現と成長

2.「ありがとう」という人との繋がりと感謝

3.「なんとかなる」という前向きで楽観的な気持ち

4.「あなたらしく」という自分らしさと自立

この4つが満たされれば、幸福度が高まると言われています。

幸福度が高まれば個人の幸せにつながり、企業の成長につながります。

従業員幸福度を上げるポイントとは?

従業員が幸せを高めていくためには4つの要素を満たしていくことが重要です。

それでは企業においては、どんなことをすれば従業員一人ひとりの4つの要素を満たすことができ、従業員幸福度を高めることができるのでしょうか。

具体的なポイントをご紹介します。

・「やってみよう」という自己実現と成長

自己実現と成長において、夢や目標を実現していく人は幸せを感じています。従業員が成長したいと思えるような仕事や職場環境を作るために、企業の将来の方向性が明確になっていることが大切です。

企業の方向性がはっきりしていれば、従業員は仕事をやらされているという気持ちではなく「自分も一緒に頑張っていこう」と主体性のある前向きな気持ちが生まれます。

つまり、従業員一人ひとりが本当にやりたいことをやっていること、夢や目標ややりがいをもち、それらを実現しようと成長していくことが、従業員幸福度を高めることに繋がっています。

・「ありがとう」という人との繋がりと感謝

良好で親密な人間関係を築くには、感謝を言葉をしっかり伝えられるように、コミュニケーションをたくさんとれる環境を整えていく必要があります。休憩時間などに顔を合わせることができるフリースペースを整備することも良いでしょう。

「サンクスカード」制度の導入も、効果的な取り組みの一つです。サンクスカードとは、感謝の気持ちなどを書いたカードを送り合うコミュニケーション手法です。

相手に気持ちを伝えることで従業員同士の距離が近づき、より関係が深まるという良い効果が期待できます。

・「なんとかなる」という前向きで楽観的な気持ち

「なんとかなる」というチャレンジ精神を持って働くことは大切です。細かいことを気にせず、前向きな気持ちで物事にチャレンジできる人は、自己肯定感が高く幸せを感じやすいと言われています。

従業員同士でコミュニケーションを取り合い良好な人間関係を築くことによって、「みんなでやることはやってきた」「これだけ話し合ってきたんだから大丈夫」という前向きな気持ちが生まれます。

従業員が前向きで楽観的な気持ちを持ち、失敗を恐れずどんどん仕事に挑戦できるような環境を作ることは、企業にとってイノベーションの成功に繋がる道の一つであると言えます。

 ・「あなたらしく」という自分らしさと自立

人と比べず自分らしく行動出来る人は、幸せを感じやすいと言われています。やりたいことがあるなら人の目を気にせず、自分軸を持ってぶれずに行動することが幸せに繋がるのです。

そのためには、日頃からコミュニケーションを積み重ね、良好な人間関係を築いていることが大切です。

例えば、意見の出しづらい会議でも積極的に自分の意見を発言できるなど、どのような場面においても自分らしさを発揮できるようになります。

自分らしく自分を表現することは、自己肯定感を高め、従業員幸福度が高まることにも繋がっていきます。

社内環境改善につながる福利厚生「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」

従業員幸福度を上げるため、社内環境を改善する方法として注目されている福利厚生があります。

「オフィスワーカーに明日への活力を」をコンセプトとしているOFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)です。

OFFICE DE YASAIは、株式会社KONPEITOが運営するフードデリバリーサービスで、累計3,000拠点以上の導入実績があります(2021年10月時点)。

配達員が野菜や果物などの商品を企業のオフィスに設置された冷蔵庫まで配送し、誰でも好きな時に商品を購入できる仕組みです。

オフィスにいながら健康的な食事が摂れると人気が高まっています。

好きな時にいつでも購入できるので、朝ご飯の代わりに食べたり、休憩時間のお菓子の代わりに利用したりと、自分で健康を意識することができます。

支払いは電子決済アプリまたは現金で、両方を併用することも可能なのでキャッシュレス派の人も現金派の人もバッチリです。

OFFICE DE YASAIには、2つのプランがあります。

・オフィスでやさい

管理栄養士が監修した商品を、直接オフィスへ週1回〜配達(最大5回)してくれます。

毎月新商品が追加されるため、旬な商品を食べることができます。

月の企業負担額49,000円~で、この中には商品価格の一部補助も含まれているため、従業員の購入価格は1個100円~とコンビニよりもお手軽価格で、さらにオフィスで購入できるので移動時間も短縮できます。

・オフィスでごはん

管理栄養士が監修した、無添加やこだわりの国産食材を使ったお惣菜30種類を毎月届けてくれます。

毎月25品の商品が入れ替わるので、季節に合った旬のものを楽しむことが出来ます。

月の企業負担額25,200円~、従業員の購入価格100円~でオフィスに設置した電子レンジですぐ温めて食べることができます。

OFFICE DE YASAIはトライアルを利用することができるので、実際に使用してみてから導入を検討できます。

「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」が従業員幸福度に与える効果

OFFICE DE YASAIを利用するにあたり、オフィスに冷蔵庫や冷凍庫、電子レンジを設置する必要があります。

みんなで軽食を食べられるフリースペースを設置すれば、自然とその場所に人が集まるようになります。

人が集まることで「これ美味しかった!」「新しい商品入ってたよ!」などとコミュニケーションが増えます。

コミュニケーションが増えることで社内の風通しも良くなり、人間関係を円滑にする効果も期待できます。

企業がOFFICE DE YASAIを設置することで、人との繋がれる場所を作り、幸福度も向上する可能性があるでしょう。

もちろんそれだけでなく、健康的な食事を手軽にとることができれば、従業員の体調を整えてくれることも期待できます。

食事を外に買いに行く時間も短縮され、休憩時間がしっかり確保できるので心も身体もリフレッシュすることができます。

まとめ

従業員満足度を高めるだけでは、従業員のパフォーマンスは期待できないという研究結果もあるので、これからの時代「従業員幸福度」を高めることが必要になります。

海外の研究結果では、幸福度が高い従業員の創造性は3倍も高く、生産性も31%高いという結果が出ています。また、幸福を感じていることで、細かいことに気づく視野の広さを持ち、発想力も豊かになります。

いつも楽しそうに仕事をしている人が増えてくれば、他の人にも広がり、社内環境も良くなっていきます。

社内のコミュニケーションを活性化し、従業員の満足度も高い食の福利厚生である設置型のOFFICE DE YASAIを取り入れて、従業員幸福度の向上に取り組んでみてはいかがでしょうか。

社員の健康改善につながる新しいオフィスコンビニ
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