福利厚生制度
クリニックスタッフの離職率を下げるには?離職要因から改善策を紐解く
クリニックのスタッフは離職率の高い職業の一つと言われています。
「採用したスタッフがなかなか定着せず、すぐに辞めてしまう」
「離職率が高く、人手不足状態が続いている」
このようなお悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。
離職率の高さは残ったスタッフの負担が増えるだけでなく、医療の質の低下にもつながりかねません。クリニック経営において、離職率を下げることは大変重要な意味を持つのです。
本記事では、クリニックスタッフの離職率が高い理由や離職率の高さにより起こる問題、離職率を抑えるポイントについて解説します。
クリニックスタッフの離職率の高さにお悩みの方や、離職率を下げたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
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目次
クリニックスタッフの離職率は高い?
一般的にクリニックスタッフは離職率が高い職業と言われることがありますが、実際はどうなのでしょうか。
令和4年に厚生労働省が行った「雇用動向調査結果」によれば、医療・福祉業界の離職率は15.3%で、入職率の14.4%を上回っています。
この数値には福祉業界も含まれていますが、全体平均の離職率15.0%と同等であることがわかります。つまり、突出して離職率が高いわけではないものの、1年で7人のうち1人が退職する計算となります。それだけの離職率で毎年従業員がやめるとなると、採用コストや教育にかかる負担も軽視できません。
離職に伴うさまざまなコストや他のスタッフへの負担を抑えるためにも、クリニックスタッフの離職率を下げることはクリニックの課題と言えるでしょう。
参考:https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/23-2/dl/gaikyou.pdf
離職率が高いことでどのような問題が起きるか
一般企業においても離職率の高さに悩む企業は多いですが、クリニックにおいて離職率が高いとどのような問題が起こるのでしょうか。
まず1つ目として、業務効率やコミュニケーションの悪化による医療の質の低下が挙げられます。
特に小規模のクリニックでは、少ない人数のスタッフで業務を行うところも多く、1人あたりの業務負担が大きくなりがちです。
そのため、1人の従業員が辞めると、後任が見つかるまでその方が担当していた業務をほかの従業員が代わりに行わなければならなくなります。
残ったスタッフの負荷が高くなると、業務効率の悪化やコミュニケーション不足、モチベーション低下、さらにヒヤリハットや医療トラブルにつながってしまう恐れもあるでしょう。
2つ目に、採用コストや教育コストの増大が挙げられます。
離職率が高いと求人サイトへの掲載料のほか採用に関わるスタッフの負担など、金銭面以外にもさまざまなコストがかかります。
クリニックでは人事担当ではなく院長やスタッフが採用業務を行う場合が多く、業務時間を削って採用に充てることになり、クリニックにとっても負担となります。
なかなか良い人材が見つからず後任の採用が遅れると、さらなる離職につながる可能性もあるため、通常業務と並行して採用にも力を入れなければなりません。
また、新しいスタッフの採用が決定した後もクリニックの業務の進め方や経営方針などを1から教育しなければならず、たとえ経験者であっても教育コストがかかります。
3つ目に、人材不足により医療の質が低下すると、クリニックの評判も悪化してしまいます。
クリニックには、かかりつけ医として通い続ける患者さんもいるでしょう。受付や看護師などのスタッフが頻繁に人が入れ替わると、患者に対して不安を与えてしまいます。離職率の高さが原因で医療の質が低下し、評判が悪くなる恐れもあるでしょう。
患者からの評価が悪化すると、クレームが増えて患者が足を運んでくれなくなるデメリットも考えられます。
離職率が高いと、クリニックで働く従業員だけでなく患者にも悪い影響を与えかねなません。離職率の高さに気づいたら、原因を調査してすぐに対処するようにしましょう。
クリニックスタッフの離職率が高い要因とは?
クリニックスタッフの離職率を下げるためには、まずは原因を探すことから始めましょう。離職の要因がわかれば、人員を補強したり配置換えしたりすることで、改善できるかもしれません。
ここからは、クリニックスタッフの離職率が高い要因を5つ解説します。
業務過多になりやすい
クリニックには慢性的な人材不足に悩むところも多く、そういった職場ではスタッフ1人あたりの業務量が多くなりがちです。業務過多の状態が続き、十分な休息や睡眠が取れないとどんどん疲労が蓄積してしまいます。また、残業や休日出勤が増えてプライベートの時間が減ると、ストレスからメンタル不調にもつながりやすくなります。
業務過多による心身の不調が休職につながり、さらなる離職を引き起こしてしまう可能性もあるでしょう。仕事と家庭を両立している従業員も多いため、ライフワークバランスを取りながら無理なく働ける職場環境へと改善する必要があります。
人間関係の悩み
クリニックは数名の医師や看護師、事務スタッフで構成される比較的小規模な院が多く、チームワークの良さが重要になります。医師・スタッフ間の密な連携が求められるため、院内で人間関係に悩むと、関係性を修復できないまま離職してしまう方も多いようです。
また、看護師や受付スタッフは女性が多い職種でもあり、子育てや介護など家庭と両立しながら働く方も多くいらっしゃいます。そのため、子供の体調不良や急なトラブルで勤務時間を変更しなければならず、他のスタッフにしわ寄せがいってしまうケースもあるでしょう。
こういった状況が繰り返されると、人間関係に摩擦が生じかねません。
コミュニケーションが円滑に進まないと業務に支障が出ることもあるため、一人一人のスタッフの様子を注視することが大切です。
クレームなど患者の対応が負担
クリニックスタッフが受付などで患者と直接コミュニケーションをとる機会も多く、中には患者からのクレームに対応しなければならない場面も出てきます。
正当な意見やクリニックのためを思って意見を述べている方がほとんどかもしれませんが、時には理不尽な要求をする方や高圧的な態度をする方もいらっしゃるでしょう。
そういった患者の対応が負担となってストレスが蓄積され、離職してしまうケースもあるかもしれません。
待遇の問題
待遇の不満から離職してしまう従業員もいます。
最初のうちは給与が少なくても仕方ないと思っている人もいるかもしれませんが、どんなにがんばっても評価されず、給料が上がらないままでは、モチベーション低下につながります。
また、福利厚生の制度が充実していないことも、離職率を高める要因の一つです。
待遇に不満を持ったスタッフが、より給料が高く、福利厚生が充実した職場に転職を考えてしまうのは当然のことです。
転職が比較的しやすい
医療業界はどこも慢性的な人手不足状態にあり、さらに専門知識や経験を持った人材が多いため、比較的転職がしやすい業界です。
特に看護師は給与水準も高く、国家資格を生かせることから同業種への転職が多い職業です。
一度離職したとしても転職・復職しやすいため離職率が高くなりやすく、給与や人間関係などで悩んだときに転職という選択肢を取る方も多いようです。
1つのクリニックに長年勤め続けなくてもよい風潮もあり、人間関係や待遇改善を目的として他のクリニックへ移る人も多いと考えられます。
クリニックスタッフの離職率を抑えるには
クリニックスタッフの離職の理由がわかったところで、離職率を抑えるためには何をすべきなのでしょうか。
ここからは、離職率低下のためにできることを6つご紹介します。
労働環境の見直し
まず最初に考えるべきは働く環境や福利厚生など、労働環境の見直しです。
クリニックで長く働いてもらうためには、クリニックの労働環境を常に改善し、離職率を改善していくことが大切です。
従業員の意見を取り入れて福利厚生を充実させたり、モチベーションが上がるおしゃれなスクラブを導入したりしても良いでしょう。
スタッフルームに電子レンジや冷蔵庫、ポットを設置したり、仮眠スペースを設けて過ごしやすい環境に改善するのも良いかもしれません。
また、クリニックの内装を新しくしたり、水回りをリニューアルしたりするのも一つの方法です。
勤務体系の見直し
離職を考える人の中には、シフトや休暇など働き方の部分に不満を持つ人も多いため、勤務体系の見直しも重要です。
クリニックは従業員の人数が限られており、慢性的に長時間労働を強いられる人も少なくありません。
また、有床クリニックには夜勤で働くスタッフもいるでしょう。
長時間労働が続くと疲労が蓄積してしまうため、人員補強やシフトの見直しなど勤務体系の見直しを行いましょう。
シフトの見直しに伴い人員の増強が必要になる場合もあるかもしれませんが、離職率低下につながれば長期的な目線で見るとコストダウンと考えることができます。
適切な勤務体系を組むことで、既存スタッフにも新しいスタッフにも適切なケアを行いましょう。
教育体制の改善
新たに採用した人材が定着せず離職率が高止まりしている場合は、教育体制を見直す必要があります。
現在の教育制度やフォロー体制は十分か、マニュアルはきちんと整備されているか、気軽に質問しやすい環境かなど、教育体制を見直してみましょう。
教える人によって内容にばらつきがあると、新人が混乱してしまいます。
教育内容や進捗をを周知・共有し、チームでスキルややる気を高めていきましょう。
そのためには教える側の意見だけでなく教育を受ける側にも定期的にヒアリングを行い、そのときの状況に即した制度に更新していくことが大切です。
さらに、各スタッフの自己研鑽を促すため、スキルアップや資格取得のサポートがあると理想的です。
新人スタッフの意欲を高めながら即戦力になってもらえるような教育体制が構築できると良いですね。
待遇の改善
給与や福利厚生など、待遇の良し悪しは従業員のモチベーションに直結します。
どうすれば評価が上がり、給与アップや昇進できるのかわかっていれば、スタッフもモチベーション高く業務に取り組むことができます。
残業や休日勤務に対して給与が適切に支払われているか、キャリアに応じて賞与や昇給が設定されているか、給与体系を今一度確認してみましょう。
最近では福利厚生が充実しているかを重視する求職者も増えており、福利厚生が離職率低下にも効果があるとされています。
住宅手当や休暇制度の充実、フィットネスジムの優待など、スタッフの意見を取り入れて改善すると良いでしょう。
食の福利厚生は人気が高く、食費補助やスタッフが自由に購入できるお菓子やお弁当などを休憩スペースに設置するのもおすすめです。
業務の効率化
業務フローの見直しや作業動線の改善、医療機器や新たなシステムの導入など、業務の効率化も離職の予防に効果的です。
新しい技術を導入することで、業務負担を減らして少人数でも無理なく業務を進められ、人的ミスを減らしたり医療の質を高められたりとさまざまなメリットがあります。
スタッフの意見を取り入れて業務フローや作業動線を改善したり、専門業者に相談しながらネット予約システムや電子カルテなど自院に合ったシステムの導入を検討しましょう。
また、古い医療機器を使用し続けていると作業に時間がかかり、スタッフにとっても患者にとってもストレスになってしまいます。
古い医療機器は維持費や修理費もかかるため、定期的に新しいものに入れ替えするようにしましょう。
要望をヒアリングする
離職率を防ぐためには、なんといっても従業員本人に不満や要望をヒアリングすることが大事です。
各スタッフが希望通りに休みを取れているか、職場環境に不満はないか、またどういう福利厚生があったら嬉しいかなど、定期的にヒアリングを行いましょう。
仕事内容の不満や人間関係など、アンケートや面談を通じて不満や要望を聞き、勤務体制や給与体制の改善を行うことで、ストレスや疲労の蓄積からくる離職を未然に防ぐことができるかもしれません。
そのためには日頃から各スタッフとコミュニケーションを取り、話しやすい雰囲気や離職率が上がらないような関係性を構築しておくことも重要です。
働く環境の改善につながる福利厚生とは?
クリニックスタッフが働く環境を改善し、離職率を下げる施策としておすすめなのが、新たな福利厚生の導入です。
新たな休暇制度や子育て・介護の支援制度、お祝い制度などさまざまな福利厚生制度がありますが、特におすすめなのが「食」の福利厚生です。
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カフェスペースは導入費用やスペースの問題で難しいというクリニックも多いかもしれませんが、そうしたクリニックにおすすめなのが「オフィスコンビニ」です。
オフィスコンビニは、オフィスに設置した什器からスタッフがいつでも好きな時に商品を購入できる便利なサービスで、低コストかつ手軽に導入できるとして導入企業が増えています。
数あるオフィスコンビニの中でも、クリニックへの設置におすすめなのが健康的なメニューを中心に提供している「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」です。
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新たな福利厚生としてオフィスコンビニを導入し、従業員の健康的な食事をサポートしてみてはいかがでしょうか。
まとめ
スタッフの離職率の高さに悩むクリニックも多い中、さまざまな方法で改善を図れることがわかりました。
離職率の低下のためには、医療の質を高め、結果的に患者にとってもプラスの影響があります。
新たなスタッフを採用しても定着せず離職率が高いとお悩みの方や、今いるスタッフの離職率を下げたいと考えている方は、まずはスタッフの意見をヒアリングし、その原因に対処していくとよいでしょう。
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