福利厚生制度
法人カードを活用して福利厚生を充実!利用方法やメリット・デメリットを解説
クレジットカードの中には、個人向けではなく、企業などの法人を対象にしたカードがあります。
企業や団体が事業の運営に必要な物品の購入時に決済するときに使い、一般的には法人カードと呼ばれているものです。
法人カードの中には福利厚生代行サービスを付帯したものがあります。
人材不足に悩む企業が多い中、会社を選ぶ際に福利厚生が充実しているかどうかを重視する求職者も増えており、制度内容を充実させることは、優秀な人材獲得や従業員の離職防止にも大きなメリットがあるといえるでしょう。
福利厚生代行サービスが付帯する法人カードを導入すれば、低コストかつ手間をかけずに制度を導入することが可能です。
この記事では、福利厚生代行サービスが付帯する法人カードの概要や導入のメリット、提供するサービスの内容について紹介します。
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目次
福利厚生とは
まず、福利厚生制度の概要について説明します。
福利厚生とは企業が従業員やその家族に対し、給与や賞与などに加えて提供する報酬のことです。
正社員だけでなく、パートやアルバイトなどの非正規雇用の従業員も対象となっており、一定の要件を満たすことで同じ制度を利用できます。
福利厚生には大きく分けて「法定福利厚生」と「法定外福利厚生」の2種類の制度がありますので、それぞれにどのようなものが含まれるのか、確認していきましょう。
法定福利厚生とは、企業が従業員を雇用する際に、企業側が費用を負担して提供するよう法律で定められているものです。
健康保険や雇用保険、厚生年金保険、介護保険、子ども・子育て拠出金などが挙げられます。
一方、法定外福利厚生は、企業が従業員のために任意で負担する福利厚生です。
たとえば、住宅手当や通勤手当、企業が独自に設定する法定外休暇、社員食堂、退職金などがあります。
コロナ禍をきっかけに働き方改革が進み、導入する企業が増えた時短勤務やフレックスタイム制度、時差出社、リモートワーク制度なども、法定外福利厚生に含まれるので覚えておきましょう。
最近では、求職者が企業を選ぶ際に、福利厚生の内容を重視する人も多く、法定外福利厚生が充実している企業は、求職者にとっても魅力的に映ります。
結果として企業に人材が集まりやすくなり、従業員のモチベーション向上や離職率の低下につながるなどのメリットも期待できるでしょう。
法人カードに付帯する福利厚生とは?
法人カードは、企業や法人などの従業員用に複数枚のカードを発行することができます。
従業員は法人カードを使って業務に必要な消耗品等の購入費や交際費、交通費やガソリン代などの経費を支払えば、利用額は基本的に法人口座から引き落とされるため、立替経費の精算をしなくていいという点がメリットです。
会社側にも、経費管理を効率化できるという利点があります。
法人カードは、個人向けカードと比較すると、限度額が大きく、ポイントやマイルの交換、空港ラウンジの無料利用、会計ソフトへのデータ連携など、ビジネスで活用可能な特典がたくさん付帯しているのも特徴です。
特典の一つとして、法人カードを契約したら、従業員がカード発行元企業が提携する福利厚生代行サービスを利用可能な場合があります。
法人カードの福利厚生でどのようなサービスが受けられる?
法人カードに福利厚生代行サービスが付帯していれば、企業は特別な費用をかけずに、法人カードを利用するだけで、さまざまなサービスを従業員に提供できます。
法人カードに付帯する福利厚生代行サービスの内容や、具体的にどのようなサービスを受けられるのかが気になるところでしょう。
法人カードの種類によって利用可能なサービスは異なりますが、主に以下のようなものが挙げられます。
・国内・海外旅行傷害保険およびショッピング保険
・空港ラウンジの優待
・手荷物宅配サービス
・出張手配サービス
・飲食代、レジャー施設、宿泊施設、映画チケットの優待
・会議室の優待
・ショッピング優待
・会員限定イベントの開催
・健康診断、リラクゼーション施設、ジムの優待
・セミナーや各種講座の割引
・育児・介護支援サービス
法人カードに付帯するサービスは、出張や会議に関わる優待など、業務で利用できそうなものから、プライベート向きのものまで、多種多様なことがわかります。
どのような優待制度が設けられているのかについては、各法人カードのウェブサイトなどで、付帯特典の内容を確認してみるといいでしょう。
法人カードの福利厚生サービスを使うメリット
法人カードが提供する、さまざまな福利厚生代行サービスを利用して得られるメリットについて紹介します。
さまざまなサービスをそれぞれに契約しなくても、法人カードが提供する代行サービスを利用することで、低コストかつ簡単に同様のサービスを導入できるのが、最大のメリットです。
福利厚生代行サービスを別途契約する場合には入会金や月会費などの費用がかかりますが、法人カードが提供するサービスを利用すれば、契約や毎月の事務処理などの煩雑な作業をせずに、類似のサービスを利用できます。
管理の手間がさほどかからないため、中小企業や個人事業主にとっては特にメリットが大きいといえるでしょう。
また、法人カードを導入すると、年会費や毎月の会費を経費として計上できたり、経費精算にかかる作業が楽になったりすることも、メリットです。
福利厚生の充実は、従業員のモチベーション向上だけではなく、優秀な人材獲得や企業イメージの向上などに不可欠といえます。
享受できるメリットをよく理解して、導入を検討しましょう。
法人カードの福利厚生サービスを使うデメリット
メリットがたくさんある法人カードの付帯サービスですが、もちろん、デメリットもあります。
まず、サービスの種類によっては、コストが高くなる点も考えられるでしょう。
初回の年会費が無料のカードもあれば、会費は高額でも、サービスが充実しているものまで、さまざまなものがあります。
たとえ、会費の高い法人カードを利用していたとしても、自社が必要とするサービスと提供されるサービスの内容が合わなければ、会社にとっては不利益を生じさせることにもなりかねません。
また、法人カードを解約すると、福利厚生サービスが利用できなくなってしまうため、従業員の反発が起こる可能性もあります。
法人カードを解約したら、新たに別のサービスを探さなければならないことも、デメリットといえるでしょう。
法人カードが提供するサービスには、さまざまな利点がありますが、良い点と悪い点をしっかり把握し、自社の状況に照らし合わせて、導入を検討することがおすすめです。
法人カードに付帯する主な福利厚生サービス
法人カードに付帯する主な福利厚生サービスを紹介します。代表的な3つを例に挙げ、提供するサービス内容などを具体的に紹介します。
リロクラブ「福利厚生倶楽部」
福利厚生俱楽部は、JCB法人カードで利用でき、19,200団体、670万人以上が利用する業界トップクラスの福利厚生サービスといえます。
従業員100名未満の企業であれば入会金3万円と、従業員ひとりあたり月額1,000円程度で導入でき、中小企業に対しても、大企業と同水準の福利厚生をエリアを問わず提供できるのが特長です。
主なサービスとして、全国約3,000カ所以上のフィットネスジムの優待をはじめ、リゾート施設やレストランの優待、人間ドックやがん検診の割引、国内外の宿泊施設の割引などがあります。
また、資格取得の講座やキャリアアップ・スキルアップに役立つ講座やライフイベントに合わせたお祝い制度など、公私にわたって活用できそうなラインアップです。
昨今の多様化する従業員の状況にも対応し、多言語にも対応しています。
オプションとして設けられているサービスは、健康診断代行やメンタルヘルスケア対策のサービス、子育て・職場復帰の支援サービス、ポイント制のインセンティブなど、多種多様です。
従業員が安心して働いたり、モチベーションが上がったりするような、企業への愛着心を高めるためのサービスも用意されているのが、特徴的といえるでしょう。
クラブオフ
クラブオフは各種アメリカン・エキスプレス・ビジネス・カード、JCBビジネスカードなどと提携する会員制の割引優待サービスで、会員登録を行うことで国内外で200,000カ所以上の施設やサービスが利用できます。
クラブオフは、会費無料の「スタンダード会員」と、有料でさらにお得なサービスが受けられる「VIP会員」の2種の契約が可能です。
主な特典としては、映画やカラオケの利用料やレジャー施設の入園料の割引、ホテルレストランを含む飲食店のほか、宿泊施設やフィットネスジムの優待などがあります。
VIP会員は、1泊500円で泊まれる宿やVIP会員限定のキャンペーンなどが利用できることが魅力です。
一部の法人カードでは、一人月額550円(税込)が必要なVIP会員年間登録料が無料となる場合もあります。
対象となる法人カードを所有していれば、豊富なサービスを追加料金なしで利用できるのでお得といえるでしょう。
法人カードを初めて利用する際は、無料で登録できるスタンダードコースを試してみることがおすすめです。
ベネフィット・ステーション
ベネフィット・ステーションは、ベネフィット・ワン社が運営する会員制の福利厚生サービスで、官公庁や地方自治体を含む17,400団体、1,600万人が利用する国内最大級のサービスです。
三井住友カード、JALカード、オリコカード、NTTファイナンスBizカードなどと提携しています。
ベネフィット・ステーションが扱うサービスは140万件を超え、割引率の高さや豊富なサービス内容に定評があるため、従業員の満足度が高いのが特徴です。
主なサービスとしては、商品券割引や温泉施設の割引やレジャー施設の利用料優待、全国各地の人気ホテルを会員価格で利用できることなどが挙げられます。
動画視聴サービスの見放題プランやネットショッピング割引など、テレワークで働いていても、福利厚生サービスを利用しやすいのが、うれしいポイントです。
ベネフィット・ステーションには公式アプリがあり、外出時にクーポンが利用できる店舗を検索して利用したり、自宅や職場付近で利用できるクーポンを探したりすることもできます。
プランによっては「歩数」、「食事」、「睡眠」など、日々の活動を管理できる健康アプリも利用できるので、健康経営に取り組む企業にもおすすめといえるでしょう。
まとめ
法人カードの中には、福利厚生代行サービスを提供しているものがあり、さまざまなメリットを享受できることがわかりました。
人材不足に悩んでいる企業が多い昨今、福利厚生を充実させることは、人材獲得や離職防止にも非常に効果的です。
福利厚生が付帯する法人カードを導入すれば、低コストで簡単に充実の福利厚生サービスをを導入することができます。
サービスの内容や利用料もそれぞれ異なるので、比較・検討してみてはいかがでしょうか。
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数ある法定外福利厚生の中でも従業員からの絶大な人気を誇るのが「食」に関する福利厚生です。
食の福利厚生には食費補助やカフェテリアの設置、社員食堂での食事の提供など、さまざまなものがありますが、最近では「オフィスコンビニ」を導入する企業も増えています。
オフィスコンビニとは、会社内に什器や冷蔵庫を設置し、従業員がいつでも自由に商品を購入できるようにするサービスで、社員食堂やカフェテリアに比べて、低コストかつ手軽に導入できるため、関心が高まっています。
お菓子やドリンクが中心のサービスや、豊富な品ぞろえが特徴のサービスなどさまざまなオフィスコンビニがありますが、なかでも健康的なメニューを提供していると話題なのが「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」です。
企業には忙しくて食事を抜いたり、菓子パンなどで食事を済ませたりしている従業員がいるかもしれません。
「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」は、国産野菜で作るスムージーやサラダ、健康に配慮したお惣菜、カットフルーツなどを気軽に購入できるため、健康経営に力を入れたい企業にもおすすめです。
健康的なメニューが充実している「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」であれば、福利厚生に導入することで、食費の負担軽減になるだけでなく、従業員の健康維持や健康意識向上にもつながるとして人気を集めています。
どのような福利厚生を導入すればよいかお悩みの場合は、法人カード付帯の福利厚生に加えて、オフィスコンビニの導入も検討してみてはいかがでしょうか。
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