働き方改革

-2023.12.26.Tue

アサーションとは?身に付けるべき理由やトレーニング方法を紹介

皆さんは「アサーション」という言葉をご存知でしょうか。

現在の日本は「ストレス社会」が社会問題として取り上げられるほど深刻化しています。

厚生労働省が行った令和4年「労働安全衛生調査(実態調査)」によると、強い不安、悩み、ストレスを感じる労働者は全体の82.2%でした。

中でも26.2%が対人関係(セクハラ・パワハラを含む)でストレスを感じていることが分かっています。

このようなコミュニケーションの悩みに役立つのがアサーションです。

パワーハラスメント対策だけでなく、さまざまなシーンでのコミュニケーション方法として、アサーションは役立ちます。

本記事ではアサーションについての効果やトレーニング方法をご紹介します。

アサーションとは

アサーションとは、英語の「assertion(自己主張)」から来ており、相手を尊重しつつ自分の意見を伝えるコミュニケーションスキルです。

アメリカで生まれ、人種差別による対人関係の心理療法として取り入れられてきました。

アサーションによって伝え辛いことを伝えられるようになることで、対等な意見交換が可能となり、円滑な人間関係の構築ができると言われています。

なぜアサーションが必要とされているか

アサーションは企業におけるさまざまなコミュニケーションの問題を解決する方法として、注目されています。

この問題の背景として挙げられるのが、新型コロナウイルス感染症の流行です。

コロナ対策としてテレワークを導入する企業が増加しました。しかし、オンライン上で円滑にコミュニケーションを取ることは難しく、不安やストレスを感じる従業員が増加傾向にあります。

また、年々増加しているパワーハラスメントの問題では、2020年に大企業に対して労働施策総合推進法が施行されました。

パワハラ防止法とも呼ばれ、これに伴いパワーハラスメント対策を行う企業が増加しています。

このようなパワーハラスメントによるダメージは、損害賠償や人材の流出、企業のイメージ低下に繋がるとも言われており、解決方法の一つとしてもアサーションが注目されているのです。

アサーションを身に着けるとどのような効果がある?

アサーションはアサーティブ(主張的な)コミュニケーションとも言われます。本項では、このアサーティブ・コミュニケーションを身に着けることによって、得られるメリットを解説いたします。

「NO」が言える人間関係の構築ができる

例えば、大切な取引先とは互いを尊重し、良い関係でいられるのが理想です。しかし、ビジネスへの影響を懸念し、自分の伝えたいことを我慢することも少なくないのではないでしょうか。

実際に、仕事で無理なお願いをされ断りたい気持ちがあっても、直接それを伝えるのは勇気がいるでしょう。そのような状況にアサーションを取り入れることで、相手の状況に配慮しながら自分の意見を伝えることが可能となります。

ただし、自分の意見を伝える際は思ったことをそのまま伝えるのではなく、代替案を提示するといった相手への配慮も忘れないよう留意しましょう。

アサーションでは、相手を不快な気持ちにさせずに断るのがポイントです。

たとえ相手の依頼や要望を断ったとしても、代替案を提示することによって完全に否定することにはならないため、人間関係が悪くなることを避けることができます。

また、このように「NO」が言える人間関係によって、心理的安全性を確保することができる点もアサーションのメリットと言えるでしょう。

従業員同士のコミュニケーションが円滑になる

アサーションを身に着けることで、お互いに理解し合えるより良い人間関係を構築できます。

例えば、部下がミスを上司に伝えられない場合など、もやもやした気持ちで業務を行うと、ミスの原因や生産性の低下へと繋がる可能性も出てくるでしょう。

このような場合でも、部下の話をしっかり聞き、アサーションを意識したコミュニケーションを普段から行えば、上司に相談するハードルが下がります。

そうすればミスを伝えられず、事態が大きくなってしまうといったことを防ぐことができるでしょう。

また、業務の指導でつい熱が入ってしまった場合、それをパワーハラスメントと受け取られてしまう可能性も低くはありません。

しかし、アサーションを取り入れて上司と対等なコミュニケーションが取れれば、相手に不快な気持ちを抱かせることなく指導が可能です。

部下は自分の意見を適切に伝え、同じ立場で対話することによって、パワーハラスメントの予防ができるようになります。

このようにアサーションを企業内に浸透させることで、従業員同士が尊重し合え、より良い人間関係構築が可能になります。

コミュニケーションや人間関係に課題がある企業は、積極的にアサーションを取り入れるとよいでしょう。

アサーションにおける3つのコミュニケーションタイプ

アサーションを身に着けるためには、まず自分が3つのコミュニケーションタイプのうち、どのタイプに当てはまるかを確認する必要があります。

各パターンについて知っておく意味

コミュニケーションタイプは、下記の種類に分けられます。

・攻撃タイプ

・非主張

・バランスタイプ

それぞれ詳しく解説していきます。

アグレッシブ(攻撃タイプ)

アグレッシブタイプは、自己主張が強く意見を他人に押し付けるコミュニケーションタイプです。

はっきりとした自己主張で主導権を握り、自分の意見のみで物事を進めようとしたり、他の人が意見した場合は、大声を出すなど乱暴な方法で自分の意見を押し付けたりする傾向があります。

アグレッシブタイプは周囲への配慮がないため、人間関係が悪化する可能性が高いでしょう。

ノンアサーティブ(非主張タイプ)

ノンアサーティブタイプは、アグレッシブタイプと正反対で自分の意見を主張することを苦手とするタイプです。

自分の主張に自信が持てないことが多く、相手の意見を尊重はしますが、その分人任せにする傾向にあります。

また、言い訳が目立ち、曖昧にしてやり過ごそうとすることもあるでしょう。

特に仕事における人間関係では我慢することが多く、ストレスを抱えやすい点も特徴です。

アサーティブ(バランスタイプ)

アサーティブ(以後、バランスタイプと表記)は、アグレッシブタイプとノンアサーティブタイプの特徴を併せ持ったタイプです。

相手の状況を判断しながら、適切に自分の意見も伝えることが可能です。

例えば、意見が食い違った場合でも無理に説得しようしたり、自分の意見を押し付けたりということもしません。

相手を配慮しながら意見交換をするため、双方が納得した結論で解決できます。

アサーションを身に着ける方法

自分のアサーションにおけるコミュニケーションタイプを把握したら、アサーションを身に着けるためには自分に何が必要なのかを確認しましょう。

ここではアサーショントレーニング方法を4つご紹介します。

DESC法(デスク法)

・D Describe(描写する)

・E Explanation(説明する)

・S Suggest(提案する)

・C Choose(選択する)

こちらのDESC法では、この4つのコミュニケーションを意識しながら対話し、より良い結論を導きます。

・Describe(描写する)

第三者目線で状況や行動を伝えます。

この際、自分の主観は入れず、事実や起こっている状況を伝えましょう。

・Explanation(説明する)

自分の意見や感情などを伝えます。

相手に負担がかからないよう対話する点がポイントです。相手にわかりやすく伝えるよう意識しましょう。

・Suggest(提案する)

問題解決に向けて提案や希望を伝えます。自分の意見を押し付けないように意識しながら進めましょう。

・Choose(選択する)

こちらの提案に対して、相手が実行した場合と実行しなかった場合の結果をシュミレーションします。それでも解決しない場合は、次の代替案を提案しましょう。具体的なイメージを膨らませながら意見交換することで、対立せずに解決に繋がります。

DESC法を活用すると、物事をわかりやすく伝える力や提案する力が身につきます。さらに、問題の解決に向けて正直な意見を交換することで人間関係を深めることが期待できるでしょう。また、DESC法はアサーションスキルとしても有効です。

アイ・メッセージ

人は「あなた」を主語にして話されると、責められている気がしてしまい、相手の口調をきつく感じる場合があります。対策として、主語を「私」にして意見を伝える「アイ・メッセージ」という方法を取り入れるとよいでしょう。

主語を「私」にするだけで、柔らかい雰囲気を作れるので、圧力を感じさせずに対話が可能になります。

意見がすれ違ってしまった場合や、コミュニケーションタイプがアグレッシブタイプの方におすすめのトレーニング方法です。

アサーションのトレーニングの一つとして有効ですので、ぜひチャレンジしてみましょう。

さまざまな主張の方法

人に意見を伝える方法を工夫することはとても重要です。同じ言葉でも、言い方によって良くも悪くも受け取り方が変わるものです。

普段から事務的な会話だけで終わらせるのではなく、気持ちも一緒に伝えることで相手にこちらの状況が伝わりやすくなります。

これは自己主張が苦手なノンアサーティブタイプの方におすすめの方法です。

また、一方的に指示された場合、圧力を感じる人が多いのではないでしょうか。

意見交換などをする場合、命令的な口調は使わずに「〇〇をお願いします」とお願いの表現を使用することで相手に余裕が生まれ、お互いに譲歩できるような、より良い人間関係が築けます。

アサーションを意識したコミュニケーションの際は、表情や声のトーンなども大切なポイントなので意識しましょう。

マスクをしている場合などは、わかりやすくリアクションを大きく取るのもおすすめです。

コミュニケーションのきっかけが生まれる「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」

コミュニケーションを苦手としている方も、「食」を通すと自然にアサーションなコミュニケーションができるかもしれません。

食に関する話題は、性別や年齢を問わずに楽しめる話題の一つです。

そのためアサーションを意識できている方も、食を通してコミュニケーションを取ることで、より深く相手を知ることができます。しかし、回数を重ねると会話のきっかけが少なくなる場合があります。

そうしたコミュニケーションのマンネリ化の予防におすすめなのが、オフィスコンビニです。

オフィスコンビニとは、オフィス内でコンビニのように自由に買い物できるサービスです。少子高齢化に伴い、従業員が長く働けるように健康を意識した健康経営が注目されています。手軽に導入可能なオフィスコンビニに注目している企業も多いのではないでしょうか。

食の福利厚生には社員食堂やオフィスカフェなどがありますが、採用にはハードルが高めだと言えるでしょう。社員食堂やオフィスカフェの設置には高い費用がかかります。また、スペースを確保する必要があるなど、導入するまでに時間がかかってしまいます。

その点、オフィスコンビニは商品棚を設置したり専用冷蔵庫を設置したりすれば完了なので非常に手軽と言えます。

オフィスで野菜

そのようなオフィスコンビニの中でも、おすすめは設置型の健康社食サービス「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」です。

「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」は8,000拠点以上の導入実績があり、主に新鮮な野菜やカットフルーツと、お肉やお魚のお惣菜などを取り扱っています。

休憩時に軽くつまめるものから、ビーフカレーや鯖の味噌煮などのしっかり食べたいときに助かる商品が幅広く用意されています。

年間で60種類以上の商品が入れ替わるため、話のきっかけになりやすくコミュニケーションの活性化が期待できます。

また、使用時間が決まっている社員食堂などとちがい、好きな時間に購入できるのもメリットです。

業務中にアサーティブなコミュニケーションをとるのが難しい方は「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」を活用してはいかがでしょうか。

普段は関わりのない従業員と話す機会を作り、コミュニケーションのトレーニングをするのも良いかもしれません。

OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)について詳しくはこちら

まとめ

アサーションを身に着けるためにはトレーニングが必要となるので、面倒だと感じる方もいるかもしれません。

しかしアサーションが企業内に浸透すると、従業員同士が尊重し合える人間関係が作れるので、コミュニケーションが円滑になります。

円滑なコミュニケーションのできる人間関係では、業務の生産性向上が期待できます。

さらに、自己主張ができるようになると今まで感じていたストレスが減るでしょう。

ストレスの減少や良い人間関係は、企業の離職率低下にも繋がります。

このようなメリットの多いアサーションを取り入れてみてはいかがでしょうか。

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