福利厚生制度

-2024.01.24.Wed

ポイント制の福利厚生とは?仕組みやメリット、導入方法を解説 

会社選びにおいて福利厚生を重視する方も多いと思いますが、皆さんの勤めている会社の福利厚生にはどのようなものがあるでしょうか。

昨今、従業員の満足度を高める福利厚生を導入する企業が増えており、なかでもポイント制の福利厚生が注目を集めています。

この記事では、ポイント制の福利厚生について詳しくご紹介したいと思います。

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「ポイント制」の福利厚生とは?

「ポイント制」の福利厚生とは、会社から付与されたポイントを使用してさまざまな福利厚生を受けられる制度です。

ポイントは業務の実績などに応じて付与され、貯めると景品やギフト券に交換できます。

企業によってはポイントの使用方法を多数のメニューから自由に選べる場合もあり、そこが人気の秘訣のようです。

代表的なものが「カフェテリアプラン」

ポイント制の福利厚生でもっとも代表的なものは「カフェテリアプラン」です。

一律に付与されたポイントを使って、各従業員がカフェテリアのように豊富なメニューから好きなものを選ぶことができ、平等性のある福利厚生です。

日本経済団体連合会が行った福利厚生費調査によると、回答企業608社のうち2019年時点でカフェテリアプランを導入している企業は104社という結果でした。

カフェテリアプランは、テレワークや共働きなど時代とともに変化するライフスタイルに適応していることもあり、導入する企業は増加傾向にあります。

雇用形態に関わらず公平な待遇をする同一労働同一賃金の取り組みとしても導入する企業が多いようです。

参考:https://www.keidanren.or.jp/policy/2020/129_honbun.pdf#page=15

「パッケージサービス」との違い

ポイント制の福利厚生として、もうひとつ「パッケージサービス」があります。

こちらは、アウトソーシング先が提供するパッケージ化したメニューから企業が予算に合わせて契約します。

従業員は定額制でメニューの中にあるいくつかのコースから好きなコースを選択し利用できます。

カフェテリアプランとパッケージサービスの異なる点は選択の自由度です。

カフェテリアプランは、ポイントの使用範囲内で従業員が利用したいサービスを自由に選択しますが、パッケージサービスは決まっている福利厚生サービスの中から利用したいものを選択します。

パッケージプランのメリットとしては、サービスがあらかじめパッケージされているため、導入がしやすい点が挙げられます。

一方で、全ての従業員のニーズに当てはまるサービスが用意されているとは限らないため、従業員の満足度に偏りが出てしまう点がデメリットと言えるでしょう。

 

カフェテリアプランのポイント付与の方法とは?

カフェテリアプランでは、福利厚生として従業員へポイントを付与します。

2022年度における補助額の平均値は約6万円です。

ポイント単価は企業それぞれで異なり、1ポイント1円が33.9%、100円が23.7%、1,000円が1.7%です。

メニューによってポイント単価が変わる「優遇単価方式」を導入している企業は、41%と最も多くなっています。

優遇単価方式で企業が優遇したいメニューの単価をコントロールすることで、福利厚生の利用促進につながります。

ポイントには有効期限が設定されており、使いきれなかった分は次年度への繰越ができない「単年度決算」を取り入れている企業が多いです。

次年度への繰越を可能にしている企業では、介護、育児、結婚、出産など、目的を限定して積み立てをしています。

カフェテリアプランを福利厚生として導入している企業は、休職時のポイント付与や退職時のポイント使用期限についてのルールを定めることが大切です。

ポイントの利用忘れがトラブルにならないよう、従業員への周知も定期的に行いましょう。

出典:https://hq-hq.co.jp/articles/240209_001

社内ポイント制度を活用するケースも

カフェテリアプランのように従業員が一律のポイントを付与される方法もありますが、社内でポイント制度を取り入れて福利厚生として活用している企業もあります。

社内ポイント制度とは、従業員同士が互いに感謝や賞賛を伝える際にポイントを送り合ったり、スキルアップした場合や実績を残した場合に会社から付与されます。

付与タイミングは企業で自由に決められるので、付与される機会や回数によっては従業員のモチベーションアップにつながるでしょう。

ただし、付与するタイミングやポイント数を明確にしておかないと平等性に欠ける可能性があるため、注意が必要です。

この制度を利用すれば小さなことでも評価のきっかけになるため、従業員の自主性の育成にもつながります。

自然と従業員同士のコミュニケーションも活性化され、感謝や評価を行動で示すことで円滑な人間関係の構築が可能になるでしょう。

カフェテリアプランで提供されるメニューの例

カフェテリアプランの利用方法としておすすめのメニューをご紹介します。

・住宅補助
・レジャー施設やコンサート・LIVEのチケットなど
・トレーニングジムやレンタカーなどの利用補助
・資格取得補助
・スキルアップ補助
・飲食店利用時や旅行の割引など
・子育て、介護サービスや施設の利用補助

従業員一人ひとりのニーズに応えた幅広いジャンルのメニューがあり、ライフスタイルに合わせて選べるため従業員の満足度向上が期待できます。

この他にも、プライベートのリフレッシュや家庭の負担軽減、スキルアップなど目的に合わせて選択が可能です。

そのためポイントが余ったり、利用したいものがなかったりという不満は出にくい福利厚生でしょう。

ポイント制の福利厚生やカフェテリアプランのメリット・デメリットとは?

ポイント制の福利厚生やカフェテリアプランには、従業員、企業側それぞれのメリットとデメリットがあります。

どのようなメリット・デメリットがあるのか、それぞれ詳しくご紹介します。

メリット

まずは、従業員側のメリットについてです。

豊富なメニュー

選択肢が多いので、自分の好きなメニューを利用できます。

例えば若い世代は自己啓発や旅行に、ファミリー世代は育児支援や住宅関連のサービスといった、一人ひとりのニーズにあった福利厚生サービスの選択が可能です。

満足度の向上

ポイント制やカフェテリアプランは、職種や勤務形態、個々のライフスタイルによる制限が生じません。

そのため公平性があり、企業に対する満足度やエンゲージメントが向上する福利厚生です。

次に企業側のメリットについてです。

コストの削減

福利厚生の運用担当者はどのメニューが人気か数値で把握できるため、人気メニューを強化したり、利用が少ない場合は見直すことができます。

そのため、不要な福利厚生を導入してしまうリスクやコストを削減できるので、効率的な運用が可能です。

企業のブランド力向上

福利厚生が充実していると、従業員の満足度が高まり、離職率の低下や優秀な人材の採用につながります。

その結果、人気企業となり企業のブランド力向上に直結します。

デメリット

メリットの一方でデメリットも存在します。

まずは、従業員側のデメリットについてご紹介していきましょう。

ポイント数の設定

付与されているポイントを使い切ってしまったら、当たり前ですが次に付与されるまで福利厚生の利用はできません。

例えば、優遇単価方式でポイントが高く設定されているメニューを選んで使い切ってしまった従業員は、次に付与されるまで利用ができなくなります。

反対に、ポイントが低く設定されたメニューを選んだ従業員は何度も利用できるといった、不公平が生じる可能性があります。

不公平が生じるものは、福利厚生として相応しくありません。

このようなデメリットを生じさせないために、ポイントを付与する方法やメニューの設定に十分な配慮が必要です。

ポイントの有効期限

有効期限内にポイントを使いきれないというデメリットもあります。

忘れていた場合は自己責任ですが、魅力的なサービスがなく使えないということもあるでしょう。

有効期限までに使いきれない従業員が多い場合、福利厚生の満足度が低い可能性があるので改善する必要があります。

次に企業側のデメリットについてです。

管理の複雑化

ポイントの付与、利用状況や有効期限の管理など、企業側の管理や運用に手間がかかります。

また、メニューごとにポイント単価を変動させる優遇単価方式だった場合、さらに管理が複雑となるでしょう。

福利厚生は、管理が簡単であるという点も導入企業にとっては重要になります。

導入コスト

ポイント制やカフェテリアプランを企業オリジナルで作り、福利厚生として運用しようとすると、膨大な費用と時間がかかります。

では、福利厚生サービスを運用している企業と契約して導入すれば費用と時間が削減できるかと言ったら、そうではありません。

新しい制度の導入には、システム構築や従業員への周知、運用担当者の教育も必要です。

従業員が制度を理解し、効果的に利用してくれるまでは時間や手間といったコストもかかります。

ポイント制の福利厚生の導入方法

ポイント制の福利厚生の導入の流れを解説します。

1.予算の確保

前年度の福利厚生費を参考にして全従業員に付与するポイント数を設定しましょう。

2.メニューの選定

導入後の利用率向上のためにも、従業員の声をしっかり取り入れることが大切です。

時代とともに従業員のニーズも変化するため、さまざまなジャンルで豊富な種類の準備が必要といえます。

3.システム導入の準備

システムの導入を設計から運用までを自社で行う場合、膨大な時間とコストがかかります。

他にも、人員の確保と運用フローの作成・更新も必要不可欠になります。

そのため、福利厚生サービスの企業にアウトソーシングするのが一般的です。

導入後の運用までを想定し、自社で運用するのか外注するのか検討しましょう。

4.説明会を行う

システムが整ったら、従業員に周知しましょう。

手続き方法や有効期限についてなど、具体的に詳しく説明するのがサービスの利用率を高め成功に導きます。

最適なアウトソーサーの選び方

多種多様な福利厚生サービスを提供するアウトソーサーの中から、自社に合った最適なアウトソーサーを選ぶ際のコツを紹介します。

まず導入の際に重要視する点は費用の面ではないでしょうか。

低価格の月額料金でサービスを提供している企業も多くあり、福利厚生サービスによってさまざまです。サービス利用率の向上は、従業員満足度を維持することに繋がります。従業員に一律のポイントを付与する場合は、従業員から不満がでない数を付与する必要があるでしょう。

また、費用面はポイント数だけでなく管理運営費についてもかかってきます。福利厚生サービスの管理を自社で行う場合は人件費がかかり、アウトソーサーが行う場合は外注費が発生するためです。

管理運営はシステム導入後のポイント管理や利用率のデータ分析なども行うため、アウトソーサーが行う場合が一般的とされています。ランニングコストも含めた費用の面をしっかり確認することもコツのひとつです。

ポイント制の福利厚生には、カフェテリアプランのように企業から従業員に一律のポイントが付与される制度や従業員同士でポイントを送り合う制度、実績に応じて付与される制度などがあります。付与方法も重要なのでよく考えましょう。

アウトソーサーごとにそれぞれ特徴や強みがあります。

例えば、健康支援に特化しているサービスや生活を整えるサービスに特化している企業、総合的に豊富なメニューを取り揃えているのが強みなサービスなどがあります。

自社が求めるサービスと合致するアウトソーサーを選びましょう。

ポイント制度とあわせて検討したい食の福利厚生「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」

オフィスで野菜

福利厚生にもトレンドがあり、近年では育児関係や健康関係のサービスに注目が集まっています。

健康経営推進による健康経営の施策としても食に特化した福利厚生サービスを取り入れる企業が増加しています。

食の福利厚生は、飲食店で使用できる食事補助やオフィスカフェなどがあります。

なかでもおすすめは「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」です。

オフィスに冷蔵庫(冷凍庫)を設置するだけで導入が完了する手軽さが魅力のサービスです。

設置型の社食サービスで、累計10,000拠点以上(2024年2月時点)に導入されており、配達員がオフィスまで商品をお届けし管理まで行うため手間もかかりません。

低価格で新鮮な国産野菜やフルーツ、毎月旬の食材を使用したお惣菜など50種以上の商品を食べられます。

また、設置型なので時間に縛られず好きな時間に購入できるのもメリットのひとつです。

毎月異なるメニューは、従業員のマンネリ化を防ぎ利用率向上の維持が期待できます。

さらに、オフィスに設置されていることから従業員同士のコミュニケーションの活性化にも繋がるでしょう。

ポイント制の福利厚生とあわせて取り入れてみてはいかがでしょうか。

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まとめ

ポイント制の福利厚生を取り入れる目的は従業員のモチベーションを高め、維持することです。

福利厚生メニューは、全ての従業員のニーズに答えるのは難しいですができるだけ多くの従業員の声を反映させることが大切でしょう。

ポイント制の福利厚生では付与の機会が日常の中であるため、従業員同士の刺激にもなります。

日頃の頑張りを可視化することで自主性が育ち、充実した福利厚生は従業員の満足度向上に直結し、企業の離職率低下防止にも役立ちます。

また、採用の際もアピールになるため優秀な人材の確保に繋がるでしょう。

多くのメリットがあるポイント制の福利厚生を導入をしてみてはいかがでしょうか。

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