企業の健康経営

-2024.02.23.Fri

【月別&通年】衛生委員会のテーマの例を一挙紹介!決め方のポイントも解説

衛生委員会の担当者にとって、毎回テーマを決めることが負担になっていないでしょうか。

今回は、衛生委員会のテーマの決め方のポイントについて解説していきます。

目次

衛生委員会とは

衛生委員会とは、労働者の健康維持に関する取り組みなどについて審議を行う場で、どのような業種であっても、50人以上の労働者数を抱えている事業所では設置が義務づけられています。

一定規模以上の企業は、月に1回、衛生委員会を開催しなければなりません。

衛生委員会で取り扱うべき事項とは?

衛生委員会で取り扱うべき事項は、労働安全衛生法第18条第1項に定められています。

・第1号 労働者の健康障害を防止するための基本となるべき対策に関すること

・第2号 労働者の健康の保持増進を図るための基本となるべき対策に関すること

・第3号 労働災害の原因及び再発防止対策で、衛生に係るものに関すること

・第4号 前3号に掲げるもののほか、労働者の健康障害の防止及び健康の保持増進に関する重要事項

参考:e-Gov

【季節別】衛生委員会のテーマ例

具体的に衛生委員会のテーマはどのように決めればよいでしょうか。

衛生委員会のテーマは、年間スケジュールを決めてから設定するのが効果的です。年間を通してテーマを決めることで重複を防ぎ、バランスのとれた話し合いをすることができるでしょう。

また、あらかじめ決めておくことで、事前にテーマについて調べたり、資料を集めたりすることができ効率的です。

では、季節別のテーマ例をご紹介します。

春季(4~6月)

4月 新人対応について、新入社員とのコミュニケーション

4月は新入社員が入社する時期ですので、先輩社員に向けての新人の対応の仕方や、コミュニケーション術などのテーマがおすすめです。

また、新人に向けての安全衛生教育や、基礎知識をテーマにするのもよいでしょう。

5月 メンタルヘルスについて

新人が会社に慣れてくる季節には、メンタルヘルスについてのテーマもよいかもしれません。

ここ10年~20年の間に、うつ病の患者数は2~3倍に増加したといわれています。

労働安全衛生法上においても大きな課題の1つといえるため、メンタルヘルスは衛生委員会に適したテーマと言えるでしょう。

職場や仕事でのストレスを可能な限り少なくし、職場環境を整える事につながります。

6月 食中毒予防について、歯の健康

梅雨の時期の衛生委員会のテーマとして食中毒を取り上げて、防止策を話し合うのもよいでしょう。

この時期は、湿度や気温が高いため、細菌が増えやすく、この時期は細菌性の食中毒が発生しやすいといわれています。

社員の健康管理のためにも衛生委員会で取り扱い、食中毒の予防に取り組んでみてはいかがでしょうか。

また、虫歯予防デーにちなんで、テーマとして取り上げるのもおすすめです。

参考:農林水産省

夏季(7月~9月)

7月 熱中症対策・夏バテについて

この時期は暑さが本格的になってくるため、熱中症患者が最も多いといわれています。

衛生委員会のテーマとして熱中症予防を取り上げるのがよいでしょう。

水分と塩分のとり方や暑い時期の睡眠方法など、熱中症対策を話し合ったり、年間を通した暑さに負けない体づくりの取り組み方などを推奨したりするのがおすすめです。

参考:東京消防庁

8月 健康診断の事後について、生活習慣病予防

秋口からは健康診断受診機関の繁忙期といわれており、この時期に健康診断を実施している会社も多いので、衛生委員会のテーマとして健康診断を取り上げるのはいかがでしょうか。

せっかくの健康診断を受けるだけで終わらせるのはもったいないため、結果を考察し、社員一人一人が自分の健康について考える機会にしましょう。

メタボリックシンドロームと判定された人などに向けて、生活習慣予防を衛生委員会のテーマとして取り上げ、日々の生活改善について話し合うのもおすすめです。

参考:マーソ

9月 過重労働対策、フィードバック方法

前期の決算時期にあたるこの時期は、繁忙期の会社も多いため、衛生委員会のテーマとして、過重労働対策を取り上げるという選択があります。

36協定で時間外労働の限度が定められていますが、規定内の時間外労働であっても社員の過重労働を避けて健康を維持するための対策を話し合いましょう。

また、決算期の部下へのフィードバックについて衛生委員会でテーマとして取り上げるのもおすすめです。

社員の仕事に対するモチベーション向上につなげましょう。

秋季(10~12月)

10月 感染症対策

少しずつ寒くなる季節のため、インフルエンザの予防や、感染症対策を衛生委員会のテーマとして取り上げるのがおすすめです。

この時期はノロウイルス、感染性胃腸炎など、他にもさまざまな感染症が流行ってくる時期でもあるため、感染症にかかってしまった場合の出勤ルールや、対処法などについて話し合いましょう。

11月 職場の空調について、ウォームビズ・クールビズ

この時期は温度が大きく変わってくる時期なので、職場の空調についての話し合いを持つのがよいでしょう。

暑い時期に寒すぎたり、寒い時期に暑すぎたりしない空調設定を話し合ったり、寒い時は上着を羽織るなど、空調に頼りすぎないような対策を考えます。

上手にウォームビズやクールビズを取り入れることによって職場環境を快適に保てるように、衛生委員会でのテーマとするのがよいでしょう。

12月 アルコールとの付き合いについて

12月は忘年会など、お酒の席も多くなる時期です。

お酒のたしなみ方やお酒の席でのマナー、またお酒は飲みすぎないという心がけも大切です。

お酒を飲みすぎると、アルコール依存症を引き起こしたり、メタボリックシンドロームの要因になったりもします。

適切なお酒との付き合い方を取り上げ、社員の健康を守る対策をしましょう。

冬季(1~3月)

1月 年末年始無災害運動、通勤災害について、労災事故防止

1月の衛生委員会のテーマで、災害防止を推奨していくのもよいでしょう。

年末年始は帰省など人の移動が多い時期です。

また寒い時期は道路の凍結なども起こるため、通勤や移動の安全面について取り上げてみましょう。

1月は職場での労災事故も多くなっているため、労災で多いといわれる転倒や転落などについて、防止策を話し合ってみるのも一つの方法です。

参考:厚生労働省

2月 花粉症対策、サイバーセキュリティ

この時期は花粉が飛び始める時期です。

花粉情報をこまめにチェックする、外からの花粉を持ち込まないために、コートなどはツルツルした素材を選ぶなど、花粉対策を衛生委員会のテーマにしてもよいでしょう。

また、サイバーセキュリティ月間の時期なので、不審なメールでの情報漏洩や、個人情報の流出など、サイバーセキュリティについて衛生委員会で取り上げ、社員に意識を高めてもらう方法もあります。

3月 1年間のまとめ、次年度のスケジュール作成

年度の締めの時期です。

衛生委員会での1年の振り返りやまとめ、また次年度のスケジュール作成や、新入社員に向けて、安全衛生教育の準備をするのもおすすめです。

【通年】衛生委員会のテーマ例

上記では、季節ごとのテーマについてご紹介してきました。

ここからは、通年を通して取り上げられる衛生委員会のテーマの例をご紹介していきます。

・健康経営

健康経営とは、企業が社員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践することです。

健康経営を行うことにより、社員の健康増進だけでなく、企業の生産性が上がったり、全体のモチベーションが上がったりと、さまざまな効果が期待できます。

衛生委員会のテーマとして、健康経営を取り上げるのはおすすめです。

・BCP

BCPとは、事業継続計画jのことです。企業が自然災害や大火災、テロ攻撃などを受けるなど、緊急事態に備えて通常に行う活動や、緊急事態の際、事業継続の方法や手段などを、あらかじめ取り決めておく計画のことです。

衛生委員会でのテーマして取り上げ、普段からどのような準備ができるか、話あってみるのもよいでしょう。

・テレワーク

近年、コロナ禍の影響や働き方改革などで、仕事の形態も変わりつつあります。

テレワークも当たり前の世の中になってきましたが、それに伴い、今までではなかった問題点も出てきています。

たとえば、テレワークの社員における勤務実態の把握方法についてです。

また、家に閉じこもっていると人とのコミュニケーションがなくなり、気分が塞ぎがちになる社員も出てきます。

外出しなくなったことで、運動不足がちになり、生活習慣病になってしまう社員が出てくる可能性もあります。

こうした勤務形態に合わせ、問題点を衛生委員会のテーマとして取り上げ、解決への糸口を見つけるきっかけにしていきましょう。

衛生委員会のテーマ決定におけるポイント

これまでは、衛生委員会のテーマについて、例を挙げて解説してきましたが、ここからは、テーマを決定する際のポイントについてお話していきます。

季節ネタ・時事ネタを取り入れる

季節ネタや時事ネタは社員にも関心を持ってもらいやすいため、衛生委員会のテーマとしては、取り上げやすいテーマです。

日頃から時事ネタを気にかけ、社会問題に対して意識を高く持ちましょう。

企業に関する事項は衛生委員会のテーマとして、積極的に取り上げていくのが望ましいです。

近年のコロナウイルスなどは、取り上げておきたいテーマの一つであるといえるでしょう。

自社の健康課題や関心が高い事柄を参考にする

衛生委員会のテーマは、自社の従業員に沿った、関心の高いテーマを取り上げるのがよいでしょう。

たとえば、パソコンの使用が多い会社の場合、頭痛、肩こり、腰痛対策など、社員が悩まされている可能性が高いテーマを取り上げます。

職場でできる体操などの対策を取り上げ、従業員に関心を持ってもらえば、健康増進にも役立つテーマとなるでしょう。

自社の業界に特有のテーマを取り入れる

衛生委員会のテーマとして、自社の業界に特有のテーマを取り扱うのもおすすめです。

たとえば、動物展示やペットを扱う会社では、動物の扱い方、噛まれた場合の対処法などがテーマになります。

建設会社の作業員に向けて、腰痛予防の方法について取り上げるのもおすすめです。

業界や会社ごとに、問題になりそうな事例は異なってくるでしょう。

出席者も、関心を持って審議に参加できるよう、それぞれ自社の業界に特有のテーマを取り入れるのも、1つの方法です。

当番制でテーマを決める人を回す

衛生委員会のテーマ選びを毎回、同じ人が担当しているケースもありますが、担当者が定着してしまうと、アイディアが浮かばなくなったり、テーマがマンネリ化してしまう恐れがあります。

その防止策として、テーマを決める人を、当番制にして回していく方法があります。

当番制にすることで、当番の人、一人一人違った視点からテーマの選定ができ、アイディアも枯渇しにくくなります。

衛生委員会のテーマが毎回新鮮なものとなれば、話し合いの場も活気づき、有意義な委員会となるでしょう。

社内から意見を募る

メンバーの意見だけで衛生委員会のテーマを決めるのではなく、社内から意見を募る方法も有効です。

テーマを選定するメンバーを固定してしまうのではなく、多くの意見を集め、アイディアの幅を広げます。

今まで思いつかなかったテーマが出てきたり、気付かなかった社内の問題が浮き彫りになったり、新しい発見となる可能性があります。

継続的に審議するべきテーマを取り入れる

毎回新しいテーマを取り上げるだけでなく、安全衛生委員会では、既存のテーマを深堀していくことも大切です。

1つのテーマを深堀りしていくことで、問題の原因を特定したり、対策案を具体的に考えることができます。

たとえばストレスをテーマにした場合、チェック項目の作成だけでは十分とはいえません。

チェックの多かった従業員にどのような対策をしていくか、また対策後の結果について深堀りしていかなくては、問題解決にはならないからです。

もちろん、毎回同じテーマにすると、衛生委員会がマンネリ化してしまう恐れがあるため、新しいテーマを取り入れることも大切です。

個人が特定できるようなテーマは取り上げない

個人が特定できるようなテーマを、衛生委員会で取り上げることはやめましょう。

たとえば、「最近よく塞ぎこんでいる〇〇さんのメンタルが気になる」など、特定の個人に関するテーマです。

個人の健康情報は、重要な個人情報にあたります。

衛生委員会では、個人が特定されないような議題にする配慮が必要です。

このようなケースでは、個別に産業医や衛生管理者に相談するなどの対応が望ましく、会議でとりあげるのは適切ではありません。

「食事」をテーマにする際に知っておきたい「社食サービス」

衛生委員会のテーマとして、食事をテーマにするのも有効です。

社食サービスの検討について議題に上げ、社員の健康について考えたり、福利厚生の充実について話し合ったりするのもよいでしょう。

社員の食事の楽しみは、仕事へのモチベーションが高まったり、会社への満足度も高まる効果が期待できます。

社食サービスを取り入れれば、健康経営にもつながります。

企業価値が上がり、採用時のアピールポイントにも活用できるでしょう。

おすすめの社食サービス「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」

オフィスで野菜

OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」は、専用冷蔵庫をオフィス内に設置することで、手軽に始められる社食サービスです。

社員食堂がなくても、社員の食事を健康的なものへと変えることが可能です。

カップラーメンやお菓子などで、お腹を満たしてしまうことなく、普段不足しがちなフルーツや野菜を100円からという手頃な価格で選ぶことができるため、社員の健康増進に役立ちます。

またメニューは毎月変わるサラダやカットフルーツ、季節限定商品もあり、常に60種類以上と豊富なため、飽きることなく利用することができます。

衛生委員会で食事をテーマにする際、栄養バランスもよい美味しい社食サービスを検討してみるのもおすすめです。

まとめ

今回は、毎月開催が義務付けられている衛生委員会において、季節に合わせたテーマの例を挙げてご紹介しました。

また、通年を通して取り上げたいテーマや、テーマを選ぶ際のポイントについて解説しました。

衛生委員会のテーマを適切に選定し、会社の発展向上や、社員の活躍などに役立ててください。

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