福利厚生制度
健康経営のよくある失敗とは?課題点と成功のポイントを徹底解説
働き方改革が進められる中、健康経営に注目が集まっています。
日本では、2017年度から健康経営優良法人の制度が始まり、ようやく「健康経営」という言葉も定着しつつあるという段階です。
そんな中、健康経営に成功している企業の事例を耳にする一方、うまく定着せず課題感を感じているという声も聞かれるようになりました。
本記事では健康経営でよくある失敗パターンから課題を明らかにし、継続的に成功させるためのポイントを徹底解説します。
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目次
近年話題となっている「健康経営」とは?
健康経営とは、従業員の健康増進を経営的視点からとらえ、戦略的に実行していくという考え方です。働く人の健康上の課題を解決することによって、企業には次のようなメリットがあります。
・従業員が心身ともに健康で働けるので生産性が上がる
・休職者や離職者が減るので、採用コストが下がる
・従業員を大切にする企業であることを発信できるので企業ブランディングがうまくいく
・対外的なブランディングがうまくいくことで株価アップや出資が期待できる
・医療費を削減し、健康保険組合を適切に運営できる
一方従業員にとっても、働く環境がよくなったり休暇を取りやすくなったりすることで、心身ともに健康で生き生きと働けるというメリットがあります。
企業側が自分の健康に気を遣ってくれることを実感すると、会社に対する貢献感が生まれ、モチベーションが高まり、日々の仕事で充実感を得られるようになるでしょう。
健康経営を導入すべき企業が抱えがちな課題点とは?
経営的な視点で見た時、従業員に健康課題が発生している企業は健康経営の導入が必要です。
具体的にどのような健康課題があるのか、見ていきましょう。
従業員が多くのストレスにさらされている
一つ目の健康課題は、従業員が多くのストレスにさらされている場合です。
ストレスによって従業員が体調や精神的に不調となった場合、仕事に集中できず生産性が落ちてしまうでしょう。最悪の結果、業績悪化にもつながります。
そういった課題を改善するためにも、従業員のストレスを軽減できるような健康経営の施策の導入が必要です。
人材が定着しない
二つ目は、人材が定着しないという課題があります。
従業員のストレスによる影響は、生産性が落ちるだけでなく、離職や退職者が発生することもあるでしょう。人材が定着せず採用を繰り返すことは、企業のイメージダウンにつながりやすいです。その結果、良い人材の採用が難しくなったり、採用や研修にコストがかかったりと不利益が生じます。
そういった課題を解決するために、人材が定着する健康経営の施策の導入が必要です。
働きすぎている
三つ目は、働きすぎているという課題です。
従業員の残業や休日出勤が多く、きちんと休みをとれていない場合も体力面の心配や、ストレスによって体調不良を引き起こす場合があるでしょう。
労働環境における課題を解決することで、従業員の定着率や業績の向上が期待できます。健康経営の施策を導入し、働きやすい環境を整えることが大切です。
医療にかかるコストが大きい
最後は、 医療にかかるコストが大きいという課題です。
社会保険は企業が保険料の半分を負担しているので、病院を利用する従業員が多い場合、企業の負担につながっています。
そのため、健康経営に取り組むことで従業員の不調を未然に防いだり、解決できれば病院を利用する従業員は減るでしょう。結果、医療にかかるコストを削減することができます。
健康経営がもたらすメリットとは?
健康経営を導入し課題をすることで企業にもたらされるメリットは、以下のようなものがあります。
・生産性の向上、業績アップ
・人材の定着、良い人材の確保
・採用コストの削減
・企業のイメージアップ
・保険料のコスト削減
従業員一人ひとりの健康課題が解決すれば、企業経営においてもメリットが大きいです。
今、資金や人材に余裕がないからと課題を後回しにしていては、人材の流出や業績ダウン、企業イメージ低下といった問題が次々と出てくるでしょう。
健康経営を導入することで得られるメリットを、長期的な視点で考えていくことが大切です。
健康経営のよくある失敗パターン
このように健康経営がうまくいけば、経営者と従業員双方にとってメリットがあります。
一方、継続的に実施しないと効果が得られないという点に注意が必要です。従業員の健康にかかわる問題ですから、取り組みを始めてすぐに結果が出るということはありません。長期的に取り組むことで徐々に成果が出てくるのです。
本章では、健康経営のよくある失敗のパターンを3つご紹介します。自社に当てはまる課題がないかぜひチェックしてみてください。
経営陣の意欲が薄いケース
失敗パターンの1つめは経営陣の意欲が薄いケースです。
従業員や担当者は健康経営に意欲的なものの、経営陣は関心が薄かったり、熱意がなく積極的に取り組んでくれない点が課題となります。
担当者は健康経営を推進するために施策を実行したいと思っていても、経営陣の意欲が薄いと予算や人員をつけてくれないので、課題解決のための施策をなかなか実行することができません。
また経営陣にアピールしたいがために、施策の数ばかり増えたり、他の従業員をうまく巻き込めず参加率が低くなったりという悪循環に陥ることもあります。
健康経営の成果が目に見えるまでは時間がかかるので、意欲的な従業員や担当者の思いだけが空回りして、経営陣の理解を得られないままに失敗してしまうことが課題となるようです。
トップダウンで担当者に丸投げのケース
失敗パターンの2つめは、経営陣は健康経営を実践したいと考えているものの、実態は担当者に丸投げしているというケースです。
このケースの場合、担当者はトップダウンでやらされているだけなので担当者自身が健康経営に興味がないと、施策を継続させられません。形式的におこなった施策は、振り返りや分析をしないままやりっぱなしになってしまう点も課題です。
一般の従業員にとっても、施策が毎年のルーティンとなってしまうので満足度が上がらず、年々参加率が下がることも多々あります。その結果、経営陣へのフィードバックも最低限のものとなるため、経営陣を満足させることができず、予算や人員も縮小されてしまうでしょう。
このようなことが続くと、健康経営に対して熱意があった経営陣も次第に興味を失い、結果として健康経営も失敗に終わります。
従業員を巻き込み切れていないケース
失敗パターンの3つめは、経営陣と担当者のどちらも意欲的であるものの、 その他の一般社員を巻き込めていないというケースです。
経営陣のモチベーションが高いので、健康経営の推進に必要な予算をつけてもらえ、人員も足りているので、一見すると課題はないように見えます。
しかし一般従業員が健康経営の理念を理解していない状態で経営陣や推進担当が施策を進めると、従業員側はさまざまな施策を押し付けられているような気持ちになってしまいます。
結果として、一般従業員が健康経営に対して協力的でなくなったり、施策への参加率が低下したりしてしまうことで、失敗に終わることがあるのです。
健康経営を成功させるために押さえておきべきこと
健康経営は、導入しただけで成功とはいえません。導入により課題を解決することはもちろん、その結果、メリットが生まれることが重要です。
健康経営を成功させるために押さえておくべきポイントを見ていきましょう。
健康経営を実施する目的を漏れなく周知する
健康経営の実施は、従業員へその目的を漏れなく周知する必要があります。
例えば、健康セミナーやヨガ教室を導入したとします。しかし、仕事が忙しく時間が取れなかったり、興味がないといった理由で参加率が悪くては導入した意味がありません。また、健康経営の取り組み自体に興味が持てない従業員も居るかもしれません。
なぜ参加する必要があるのか、という健康経営としての目的と意味を周知する必要があります。
全社メールや社内イントラ、ポスター掲示などを行って、従業員の健康課題が解決できるということについても共有しましょう。
効果が出るまでに一定時間がかかる
健康は一朝一夕で手に入るものではありません。効果が出るまでに一定時間要するのは当然のことです。しかし、コストを気にする経営陣から、結果がなかなかでないことに苦言を示される場合もあるでしょう。
企業としてなぜ健康経営に取り組む必要があるのかということを、メリットを踏まえ理解してもらうことが大切です。
健康経営に取り組むことで、健康課題を未然に防ぐことができれば、不健康な従業員を抱えているかもしれない未来より、将来的なコストは大幅に削減することができるでしょう。
施策はPDCAを回す
PDCAといえば、PLAN(計画)、DO(実行)、CHECK(評価)、ACTION(改善)の頭文字であり、PDCAの順番に繰り返すことはご存知の方も多いと思います。健康経営においても、課題を解決するために施策のPDCAを回すことは大切です。
まずは、自社の健康経営の評価指標における現状についてきちんと確認しましょう。
健康診断受診率や喫煙者数、ストレスチェックの結果について確認でき、もしそれらの数値が悪ければ、改善に向けて目標を設定していきます。
設定した目標に辿り着くためにどうしたら良いのか、施策のPDCAを回しそれぞれの課題を評価し分析、改善を繰り返していくことが大切です。
健康経営を継続させて成功に導くポイント
それでは、前述したような課題を解決し、健康経営を成功に導くにはどうしたらよいのでしょうか。
失敗パターンから見えてきた課題は、経営陣・推進担当者・従業員の誰が欠けてもうまくいかないということでした。誰も取りこぼすことなく、全社的に健康経営の必要性を理解し、継続的に進めていくのだという空気感を醸成することが求められます。
ここでは健康経営を継続させて成功に導くためのポイントを5つご紹介します。
経営陣が主導する
ポイントの1つめは、健康経営を経営陣が主導することです。
自社の健康経営の課題を経営陣が把握し、従業員に継続的に働きかけていくことで、健康経営を進めていく雰囲気を作ることができます。
長期的な取り組みが必要である健康経営こそ、経営陣が数か月、あるいは数年先を見据えて発信していくことで成果を出すことにつなげられます。
従業員を巻き込む
ポイントの2つめは、一般の従業員を巻き込むことです。
企業側がどんなに素晴らしい健康課題の改善プログラムを用意したり、情報提供したりしても、従業員自身の行動が変わらなければ課題の解決にはつながりません。
従業員自身が自分の健康上の課題を認識し、健康改善プログラムに参加したり、日常生活で意識的に運動や食事に気を付けたりすることで、少しずつ健康の課題が改善されていきます。現在健康状態に問題のない従業員であっても、予防の観点から健康行動をすることは大切です。
しかし、自覚がないとなかなか具体的な行動に移せないのが現実なのではないでしょうか。そこで重要になるのが、いかに従業員を巻き込めるかどうかです。
従業員を巻き込む施策として有効なのが、企業が従業員の具体的なアクションを提示することです。アクション例を2つご紹介しましょう。
・楽しさやお得を売りにしたアクション
健康経営に対して課題感を持っていない従業員に対して、いきなり「健康のため」と言うと「押し付けられている」と感じてかえって反発を招く恐れがあります。
従業員を巻き込むために「健康のため」という言葉をあえて封印することも、時には必要です。
例えば、全従業員対抗で歩数を競う「ウォーキングイベント」は、健康のためというよりはイベント気分で楽しく取り組むことができます。
健康に良い行動習慣をしたらポイントを付与し、ポイント数に応じて賞品やインセンティブを支給する取り組みで、お得感を打ち出すのもよいでしょう。
最初のきっかけは楽しさやお得だったとしても、自然と行動が健康に気を遣うものに変化していれば、健康経営の施策としては成功です。
・健康意識を高めるスモールステップのアクション
従業員向けの「健康セミナー」を実施している企業も多く見られます。ただ周知が難しかったり、参加率が低かったり、満足度が低かったりという課題を抱えている場合もあるようです。
いきなり数時間の健康セミナーに参加するのは従業員にとってハードルが高く、参加率を上げるのは難しいでしょう。
そこで、少しずつスモールステップで健康に意識を向けてもらうのが効果的です。
例えば日常生活で気軽に実践できるような健康ミニ情報を、週に1回全社にメールなどで発信したり、その結果をクイズ形式で確認するイベントを実施したりすることで、少しずつ従業員の行動を変えることができます。
健康経営の目標を明確化する
ポイントの3つめは、健康経営の目標を明確化するということです。
健康経営の課題解決のためには、経営陣・推進担当者・従業員の三者が同じゴールを共有することが大切です。
それぞれが漠然とした目標に向かうと、課題に対する認識違いが起こったり、モチベーションが低下して継続できなくなったりしてしまいます。
健康経営の目標は言語化したゴールだけでなく、数値化した明確なものを設定し、それに向かって三者それぞれがどのように動いていくのかを明示するとよいでしょう。
企業側と従業員側のニーズが合致した施策を行う
ポイントの4つめは、企業側と従業員側のニーズが合致した健康経営施策を行うということです。
ポイントの1つめでは経営陣が主導することの大切さを、2つめでは従業員を巻き込むことの大切さを解説しました。しかし健康経営推進の課題として、経営陣を始めとする企業側のニーズと、従業員側のニーズが対立することが挙げられます。
企業側のニーズとしては、健康経営を通して生産性を高めたり対外的なブランディング力を高めたりしたいという思いがあります。当然経営にかかわることですので、投資対効果も重視するでしょう。
一方、従業員のニーズとしては、健康経営にかかわることで自身の健康状態がよくなったり、職場が働きやすい環境になったりすることを期待しています。
企業ニーズばかりを押し付けられると、従業員にとってはかえって職場がストレスの原因になったり、プライベートな生活に干渉されているような気分になったりして、施策に反感を持つ恐れがあります。
推進担当者は、企業ニーズに傾きすぎないよう従業員ニーズも考慮した健康経営の施策を行うことが求められるでしょう。
健康経営の効果を見える化する
ポイントの5つめは、健康経営の効果を可視化することです。
成功するポイントの3つめで「健康経営の目標を明確化する」と紹介しました。
単に目標を言語化して共有するだけでなく、効果を数値的に可視化することで、施策を継続的に行うことにつながります。
見える化するための指標としては、全従業員へのアンケートの実施、健康リスク評価、ウェブサービスやアプリケーションを利用して従業員の健康データを収集することなどが考えられます。
出てきた数値は必ず分析し、課題を見つけ、次の施策に活かしていきましょう。
さらに可視化した指標は、推進担当者でとどめておかず、経営陣や従業員にも共有し、全社的に継続して取り組んでいく雰囲気を作り出しましょう。
企業も従業員もうれしい「食の福利厚生」
健康経営の課題を解決するのに有効なのが福利厚生の活用です。
例えば、プールやトレーニングジムなどの利用料補助による運動面での福利厚生、旅行補助や保養所の提供、育児休暇や介護休暇を設けるなどの休暇面での福利厚生は、従業員の健康増進に役立ちます。
ただ課題として、利用者が限られてしまうという点があります。トレーニングジムや保養所を利用する人は限られますし、育児休暇や介護休暇は自分が該当しなければ利用する機会がありません。
その点、食事に関する福利厚生は誰もが必ず利用するものなので、従業員のニーズも高く、実際に利用した場合の満足度も高い福利厚生です。
食生活の改善を通して従業員が健康になれば、従業員もうれしいですし、企業側も健康経営が低コストでかなうのでメリットを感じることができます。
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健康経営の課題を解決する「食の福利厚生」サービスとして、置き型健康社食の「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」をご紹介します。
OFFICE DE YASAIは、成功させるためのポイント4でご説明した「企業側と従業員側のニーズが合致した健康経営施策」を行うのにぴったりの福利厚生です。
OFFICE DE YASAI導入にあたって必要なのは、専用の冷蔵庫(または冷凍庫と電子レンジ)を置くスペースだけです。企業側のメリットとして、社員食堂のように場所や初期投資のようなコストがほとんどかかりません。
導入後は健康的な野菜中心のお惣菜やフルーツ、サラダ、あるいは野菜にこだわったしっかりした食事をとることができます。
毎日誰もが利用できるという従業員ニーズを満たすサービスで、1個100円からというお手頃な商品を組み合わせてランチにしたり、朝食やおやつタイムの軽食にしたりすることができます。
また「健康経営」という点を前面に出さず、自然に食事をとってもらうことで課題解決につながる点もメリットと言えるでしょう。
まとめ
健康経営が失敗する際の課題点と、継続的に成功させるためのポイントを解説しました。
これからの時代は、大企業だけでなく中小企業であっても「健康経営」という観点は無視できません。
ぜひ本記事を参考に自社の抱える課題に気付き、成功のための糸口を見つけていただければと思います。
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