福利厚生制度

-2023.08.23.Wed

アルバイト・パート従業員向けにぴったりの福利厚生を詳しく解説!

正社員の満足度向上や定着率アップなどを目的に、さまざまな福利厚生を導入している企業は多いでしょう。

求職者が仕事を探す際に重要視することとしても、大きなポイントとなっているようです。

しかし、アルバイトやパートといった非正規の従業員に、正社員同様の法定外福利厚生を適用している企業は、まだ少ないのが現状ではないでしょうか。

アルバイトやパート従業員へ福利厚生を適用し充実させることは、企業にとってさまざまなメリットが考えられます。

たとえば、現在多くの企業が抱える人手不足の問題解消に期待がもてますし、モチベーションアップによる生産性の向上につながる可能性もあるでしょう。

この記事では、アルバイトやパート従業員への福利厚生について、適用される条件や人気の制度を紹介します。

また、企業にとってのメリットも併せて紹介しますので、導入を検討する際の参考にしてください。

アルバイトやパートの従業員も福利厚生が適用

「福利厚生は正社員のための制度」と思われることが多いかもしれません。しかし、アルバイトやパート従業員は、どちらもパートタイム労働者として分類されており、福利厚生の対象となります。

まずはこちらに関連する法律である「パートタイム・有期雇用労働法」について詳しく見ていきましょう。

パートタイム・有期雇用労働法とは?

「同一労働同一賃金」という言葉を耳にすることも多いのではないでしょうか。

「パートタイム・有期雇用労働法」が2020年4月1日に施行され、翌年4月1日からは中小企業にも適用されたためです。

パートタイム労働者や有期雇用労働者、派遣労働者などの非正規雇用労働者が雇用者全体の4割弱を占める中で、正社員と非正規雇用労働者間の不合理な待遇差をなくして、どのような雇用形態を選択したとしても、待遇に納得して働き続けられるようにするためです。

正社員との不合理な待遇格差の中には、基本給や賞与(ボーナス)などの給与をはじめ、各種手当(役職手当や食事手当など)、福利厚生(社食制度、休憩室や更衣室の利用、慶弔休暇など)、教育訓練など、さまざまな待遇に触れられています。

正社員には適用している制度を合理的な理由がなく、アルバイトやパート従業員に適用しないことを禁じています。アルバイトやパート従業員は、正社員との待遇差がある場合には、雇用主に説明を求めることができるようにもなりました。

ただし、福利厚生の種類によっては、アルバイトやパート従業員が一定の条件を満たしていなければ、適用されない場合もあるため確認が必要です。

アルバイトやパート従業員に制度が適用される条件については後述します。

法改正により、企業側にも不合理な待遇差がないかどうかを確認し、改善する取り組みが必要となりました。

手順としては、まずは労働者の中にアルバイトやパート従業員や有期雇用労働者がいるかどうかを確認します。その後、待遇差を確認し、待遇差があれば理由を確認後、説明内容を準備します。不合理ではないと言いがたい待遇差があれば、改善するという流れです。

この間、アルバイトやパート従業員、有期雇用者から待遇差について説明を求められる可能性もあります。

アルバイトやパート従業員、有期雇用者を雇用している企業は、待遇差について確認しておくとよいでしょう。

福利厚生の種類

福利厚生は、大きく分けて「法定福利厚生」と「法定外福利厚生」の2種類があります。

この2つにどのような違いがあるのか、その内容を詳しく解説します。

法定福利厚生

「法定福利厚生」は、社会保障法や労働基準法といった法律に基づき、企業側から従業員に対しての提供が義務付けられた福利厚生のことを言います。

最低限の福利厚生として法律で定められているもので、具体的な内容としては「健康保険」「厚生年金保険」「介護保険」などの社会保険、「雇用保険」「労災保険」といった労働保険、そのほか「有給休暇」「子供・子育て拠出金」となっています。

これらは原則として、企業側が従業員に対して提供しなければならないものです。

また、法律に定められた要件を満たしているアルバイトや、パート従業員に対しても提供する義務が発生します。

法定外福利厚生

「法定外福利厚生」は、法律で定められている範囲外の部分で、企業が独自に定め実施している福利厚生のことを言います。

たとえば「家賃補助」「交通費」のような手当や、「社員食堂」のような設備提供のほか、「健康診断費用」「退職金制度」「資格取得手当」「宿泊・レジャー割引」「社員割引制度」など、さまざまな種類があります。

企業の特色を打ち出したオリジナルの制度を設けているケースもあり、従業員満足度をアップさせるだけでなく、自社の魅力をアピールすることもできる福利厚生といえるでしょう。

また法定外福利厚生では、適用範囲や条件についても企業側が独自で定めることになります。

そのため、正社員とアルバイト・パート従業員とで、不合理とされない範囲での違いを設けている企業も多いようです。

アルバイト・パート従業員に福利厚生が適用される条件

法定福利厚生と法定外福利厚生で、アルバイトやパート従業員が福利厚生を受けるための条件が異なるため、簡単に解説します。

法定福利厚生

アルバイトやパート従業員でも、一定の要件を満たすことで福利厚生の適用対象となることをお伝えしました。これは法定福利厚生について定められているもので、適用条件は制度の内容によって異なります。具体的な社会保険制度を例に挙げて解説します。

雇用保険

アルバイト・パート従業員に雇用保険が適用される条件は、契約開始日より31日以上、働く予定があり、1週間の労働時間が20時間以上、加えて、学生ではないことです。

健康保険や厚生年金保険

これらは、勤務先の被保険者の数が100人以下、101人以上の場合で異なります。

勤務先の被保険者が100人以下の場合には、雇用期間が2カ月を超える見込みで、勤務時間および勤務日数が正社員の4分の3以上あることが条件です。

勤務先の被保険者の数が101人以上の場合は、月の賃金が88,000円以上で、1週間の労働時間が20時間以上、雇用期間が2カ月を超える見込みであることが条件です。

労災保険

労災保険は原則、雇用形態にかかわらず、すべての労働者が対象とされています。

法定外福利厚生

法定外福利厚生には企業ごとにさまざまな種類があることをお伝えしました。

アルバイト・パート従業員に制度が適用される条件も、企業ごとに異なりますので、企業への確認が必要です。

待遇差がある場合には、前述の通り、企業にその理由について説明を求めることもできます。

具体的な福利厚生については後述します。

参照:
パートタイム・有期雇用労働法のあらまし|Ⅶ. パートタイム・有期雇用労働者を取り巻く関連諸制度
厚生労働省|雇用保険の適用について

アルバイト・パート従業員に福利厚生を提供する企業側のメリット

アルバイトやパート従業員に福利厚生を適用することで、企業にとっても多くのメリットが生まれるでしょう。

ここでは企業側にもたらされるメリットについて、主なものを3つ例にあげて紹介します。

まず最初に「従業員満足度の向上」があげられます。

福利厚生が充実した働きやすい職場環境であれば、従業員の満足度は向上していくのが必然といえるでしょう。従業員満足度が上がることで、さらにさまざまなメリットにつながることが期待できます。

アルバイトやパート従業員といった非正規雇用者は、転職に対するハードルが低いため、より働きやすそうな職場があれば、そちらへの転職を考え始めることも少なくないでしょう。

非正規雇用者は働き方が流動的になりやすく、職場に対する帰属意識も低くなる傾向があります。

しかし福利厚生の充実によって、アルバイトやパート従業員に対しても従業員満足度を高めることができれば、転職を考えることが少なくなり、定着率がアップし人材確保につながるでしょう。

その結果、企業への帰属意識も高くなり、モチベーションアップによる生産性の向上につながることにも期待がもてます。

次に「アピールポイントとして採用活動で有利になる」という点があげられます。

求職者が希望の企業を探す際に、福利厚生で絞り込むことも少なくないようです。実際に、特定の制度から検索できるシステムがある転職サイトなども存在します。

特に、アルバイトやパートタイムを希望している求職者は、時給はもちろん職場環境や労働時間の柔軟さも重視して選ぶ場合が多いようです。

こうした制度を充実させることは、他の企業との差別化を図る意味で、大きなポイントとなります。

また、充実した福利厚生の手当てなどを考えると、他社よりも実質的に給与が高いと捉えられるので選ばれやすくなります。

さらに、満足度や定着率が高いことから、ホワイト企業であるというイメージを打ち出した採用活動も可能です。

アルバイトやパート従業員も含めた多くの人材を集め、有利な採用活動をしていくためには、福利厚生が重要な要素であるといえるでしょう。

最後にあげるメリットは「節税対策が見込める」という点です。

法定外福利厚生は、一定の要件を満たすと福利厚生費、つまり経費として計上できます。

福利厚生費は非課税対象となるため、本来かかるはずの税金を低くおさえることが可能となります。

経費として計上できる条件については、以下の3点があります。

・全ての従業員を対象としている
・現金や換金性の高いものの支給ではない
・金額が妥当だと判断できる

こうした要件を満たしていれば、経費として計上することが可能です。

非課税になる詳しい条件については、国税庁のホームページなどを参考にしてみてください。

ここまで、企業側にもさまざまな魅力的なメリットがあることをお伝えしました。

実際、アルバイトやパート従業員向けにどのような制度が導入されているのかは、次の項で詳しく紹介していきます。

アルバイト・パート従業員向けの代表的な法定外福利厚生とは?

アルバイトやパート従業員にも喜ばれ、満足度の高い福利厚生を導入することで、さまざまな面でのコストを削減し、生産性の向上にもつながることが考えられます。

アルバイトやパート従業員向けの制度として、代表的なものは以下の3つです。

・食事補助
・健康面のサポート
・宿泊施設などの割引

以下で、それぞれについて詳しく解説します。

食事補助

「社食」や「まかない」といった定番の食事補助は、アルバイトやパート従業員でも利用しやすい上、食費の節約に直結するメリットがあるため人気が高くおすすめです。

大手企業には社員食堂が設置されていることが多く、飲食関係の企業ではまかないを提供しているケースもあるでしょう。

中小企業など、食堂やカフェテリアの設置が難しい場合は、外部の社食サービスがおすすめです。

設置した冷蔵庫に食事が補充される設置型社食や、社内でのお弁当販売など、さまざまな形態の社食サービスがあります。

健康面のサポート

「健康診断」や「予防接種」といった健康面へのサポートもおすすめの福利厚生です。

一定の労働条件を満たす人を除き、アルバイトやパート従業員に対しての健康支援は義務ではありません。

しかし近年では、企業が独自の条件を設けて健康支援の対象を広げ、アルバイトやパート従業員でも健康診断や予防接種が受けられるようにしている企業が増えているようです。

業務効率や生産性に直接関わってくる従業員の健康管理は、企業にとっても重要な要素といえます。

「従業員の健康を推進し、組織の活性化につなげよう」という考えの健康経営を取り入れている企業が増えていることからも、今後ますます注目されていくといえるでしょう。

宿泊施設などの割引

宿泊施設の割引といったようなレジャーに関する割引制度も、アルバイトやパート従業員が利用しやすいおすすめの福利厚生です。

宿泊施設やレジャー施設を割引価格で利用できる制度は、従業員だけでなく家族もその対象となっている場合があります。

アルバイトやパート従業員が休日にリフレッシュするための一助となり、その結果、業務への意欲向上につながるでしょう。

またレジャー関連の福利厚生は、正社員に比べて収入が低い傾向にあるアルバイトやパート従業員でも、気軽に余暇を楽しめる人気の制度となっています。

正社員登用

勤務時間が多く、長期に雇用されているアルバイト・パート従業員が意識している福利厚生は、正社員登用制度です。

正社員登用制度は、非正規雇用の従業員を正社員へ雇用転換するものです。登用の条件は、企業ごとに異なります。

正社員と同じくらい勤務していることや、継続して就業していることなどの条件を設けている企業もあれば、正社員登用の試験や面接を実施している企業もあるようです。

従業員割引

従業員割引制度は、自社製品・商品の購入に一定額の割引を行う福利厚生のことです。

衣料品店などでは、従業員がシーズンの衣類を割引で購入し、着用して店頭で販売業務にあたることで、販売促進につなげていることもあります。

飲食店であれば、まかないを無料・もしくは一部を割り引いたり、弁当屋などでは残った商品を割引で買えたりすることもあるでしょう。

飲食物は、正社員だけでなく、アルバイト・パート従業員の多くが利用することができるため、喜ばれる傾向にあります。

アルバイト・パート従業員も使いやすい食の福利厚生「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」

オフィスで野菜

アルバイトやパート従業員向けの法定外福利厚生を紹介してきましたが、なかでも食事補助は日々の生活に直結しているため、従業員にとっても関心の高い福利厚生です。

アルバイトやパート従業員も利用しやすく、どんな規模の企業でも導入しやすい食の福利厚生としておすすめなのが、OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)です。

OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)は、美味しく健康的な食事を、いつでもお手頃価格で従業員に提供できる設置型社食サービスです。

専用の冷蔵庫や冷凍庫を設置するだけでよく、新鮮な野菜やフルーツ、ハンディサイズの軽食などがひとつ100円から用意されているため、気軽に利用することができます。

また、管理栄養士が監修した無添加や国産にこだわったお惣菜も豊富で、しっかり食べたい方にも満足度の高いラインナップが用意されています。

旬のメニューや新商品が毎月追加され、年間で約60種類もの商品が入れ替わるなどの工夫がされていて、飽きることがありません。

需要が高く、正社員にもアルバイト・パート従業員にも喜ばれているサービスです。

まとめ

アルバイトやパート従業員に福利厚生を適用することについて、さまざまな角度からご紹介しました。

人材確保や定着率のアップ、生産性の向上や経費削減の実現はもちろん、企業イメージを向上させられる可能性もみえてきたのではないでしょうか。

ぜひ、この記事を参考に、アルバイトやパート従業員向けの福利厚生の導入を検討してみてください。

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