企業の健康経営

-2023.03.27.Mon

健康経営の実践で使いたいおすすめアプリ5選を紹介!アプリ活用のメリットも解説

近年、政府が推進している「健康経営」という経営方針をご存じでしょうか。

「聞いたことがある」「会社のイメージアップに良さそう」という方はもちろん、「取り組みたいけれど、どう導入していいか分からない」「漠然とした取り組みしかできておらず、成果がわからない」という方もいらっしゃる事と思います。

今回の記事では、健康経営の取り組みに重要なポイントをはじめ、健康経営アプリを導入するメリットや選び方、おすすめのアプリなどをご紹介します。

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健康経営とは

健康経営とは、「所属する従業員の健康状況を会社が把握・管理し、経営的な課題として状況改善に取り組む」経営方針を指します。

健康経営の実践によって従業員が健康になることで、従業員ひとりひとりの生産性向上や離職率を下げるほか、会社のイメージ向上など、さまざまなメリットが見込めます。

健康経営は取り組みの「実践」が重要

健康経営は、取り組みを実践することが最も重要です。

健康経営について学び、どれだけ理想的な計画を立てたとしても、きちんと実践できなければ健康経営のメリットや効果を実感することはできません。

健康経営で取り組みの「実践」が重要な理由について詳しく見ていきましょう。

健康経営の実現で重要な「実行」

健康経営を具体的に導入し実行する上で、主に4つのステップが必要となります。

1.「健康経営」の実施を告知する
・社内、社外への告知をおこなう
・経営理念に追加する
・文書等を作成し、明文化する

2.健康経営を実施する組織を作る
・専任部署、担当者の配置をおこなう
・専門家や外部スタッフを招致し、研修をおこなう

3.課題を確認する
・健康診断・ストレスチェックなど、従業員の健康データの結果確認や受診率の調査をおこなう
・健康データの結果確認を踏まえ、健康課題や問題点を見つける

4.「健康経営」の達成に向けて計画を作成・実施する
・従業員の健康状態を改善する管理計画を立て、告知~実施をおこなう
・告知~実施後も取り組みの継続率を調査し、取り組みの恒常化につとめる
・効果の検証を定期的に実施する

この4つのステップにおいて、1~3の初動の取り組みももちろん大事ですが、特に4の「取り組みの恒常化」は、健康経営の成否を左右する最重要ポイントになります。

しかし、会社全体で健康経営の実施を続けるのは極めて困難です。また、従業員ひとりひとりの取り組み状況についての把握や、個人への指導をおこなうのが難しいといった課題も考えられます。

健康経営アプリを導入するメリット

スポーツウェア姿でスマートフォンを持つ女性

健康経営を成功させるための施策として、健康管理アプリを活用する企業が増加しています。

健康管理アプリは健康経営を目指すだけでなく、健康経営優良法人の認定に役立つなどの観点からも企業に注目されているツールの一つです。

では、健康管理アプリを導入するとどのようなメリットがあるのでしょうか。

健康経営の実行を支える

健康管理アプリは、健康経営にまつわるさまざまな取り組みの管理に役立てることができます。

健康経営の一番の目的は、従業員の健やかな心身と健康増進です。

健康管理アプリを効果的に導入することで、従業員の健康管理はもちろん、健康に関する意識を高める効果や運動や食生活を見直すきっかけ作りも期待できます。

健康状態の把握に活用できる

従業員の会社用スマートフォンなどに導入し、従業員ひとりひとりに健康管理アプリの使用を促すことで、個々のデータの取得を効率化することができます。

例えば、一日の歩数・運動量・消費カロリーがわかるアプリを導入すると、運動不足の可視化が可能になります。

運動不足の可視化によって、従業員ひとりひとりに運動の目安を知る機会が生まれたり、運動しようと考えるきっかけ作りになったりすることが期待できます。

「目標の一万歩まで少し足りないから、今日は一駅歩こう」「エレベーターではなく階段を使うと、一日の運動量がこんなに変わるのか」など、アプリで新たな発見ができることで、従業員全体の健康に対する意識の向上も見込めます。

従業員のモチベーション向上につながる

健康管理アプリを導入すると、従業員の健康に対する意識が高まり、健康に対するモチベーション向上が期待できます。

健康経営の取組みの主な目的は従業員の健康維持や健康増進です。

健康管理アプリは、従業員自らがアプリを活用し、いつでもどこでも自身の健康に関するデータを確認したりレッスン動画を見たりすることができます。

そのため、アプリがあれば会社側がセミナーやイベントなど健康経営に関する取り組みをする以外に、従業員が健康を意識して生活できるのも大きなポイントです。

健康管理アプリには、ログインなど従業員の取り組みに応じてポイント付与し、貯まると好きなものと交換できるポイントシステムや従業員同士で歩数を競うアプリなど、楽しんで健康活動を行えるものがあります。

健康経営の一環として従業員が楽しみながら健康意識を高めるためにも、アプリは有効と言えるでしょう。

健康経営優良法人の認定要件の達成につながる

「健康経営優良法人」は、2016年に経済産業省によって創設された認定制度で、従業員の健康を保つための積極的な取り組みを行う企業を表彰するものです。

大規模法人部門と中小規模法人部門があり、健康経営優良法人の有効期間は1年間となっています。

健康管理アプリの内容はそれぞれ健康経営優良法人の認定要件に対応しているため、アプリを導入すると認定要件の達成に直結します。

例えば、食事管理アプリは「食生活の改善」に、ウォーキングアプリは「運動機械の増進」や「コミュニケーションの促進」に対応しているので、認定を目指す企業はアプリの導入を考えてみるのも良いでしょう。

健康経営の実践段階で活用したいおすすめアプリ7選

アプリを参考にストレッチをする女性

健康管理の推進につながるアプリを探してみると、多種多様なアプリを見つけることができます。

しかし、同様の機能や目的を持ったアプリがたくさん存在する上に、アプリ自体の性能は玉石混交なのが現状です。

「候補となる健康管理アプリが多すぎて、どれを選べば分からない」「良し悪しはどう判断するのだろう」と困ってしまう担当者の方も多いのではないでしょうか。

ここでは、健康経営の実践段階で活用したいおすすめのアプリを5つご紹介します。

&well(アンドウェル)

「&well(アンドウェル)」は、企業の健康経営への取り組みを総合的にサポートしてくれるスマートフォンアプリです。

三井不動産株式会社が提供する、健康経営への取り組みを多方面にわたりサポートする総合プラットフォーム「&well」というサービスの一環となっていますが、アプリのみの利用も可能です。

iOS、Androidどちらにも対応しており、iOSのスマートフォンに標準搭載されている「ヘルスケア」をはじめ「Google Fit」、ウェアラブル端末などの歩数データを連携できます。

携帯端末は1アカウントにつき2台まで利用できるため、平日は会社の携帯、休日は個人の携帯で同一アカウントへのログインが可能です。

アプリの内容も充実しており、10分程度の短時間で運動できるヨガやピラティスなどの動画、睡眠や季節の健康の悩みに関する医師のコラムや動画、食生活の改善方法コラムなどが随時更新されています。

従業員ひとりひとりが健康についてスキマ時間で手軽に学べるコンテンツが豊富に提供されている点は、大きな魅力です。

「初めての方へ」といったスタートアップの記事も完備されているため、アプリに馴染みのない従業員の方が多い企業にもおすすめです。

カロママプラス

「健康に関する日々のデータをアプリに一元化したい」「個別のアドバイスがあると取り組みやすい」と考えている場合は、「カロママプラス」がおすすめです。

カロママプラスは、日々の食事をはじめとして、運動・体重・体温などの基本的なデータから、睡眠・気分などの「ライフログ」を記録できます。

また、ライフログを記録すると、管理栄養士が監修するアドバイスと毎日の運動・献立・食材の提案が自動で届くため、従業員ひとりひとりの「健康的な生活を送るためのアクション」に繋がる効果が期待できます。

ログインスタンプ機能や、目標達成でプレゼントに交換できるポイントが取得できるなど、楽しみながら続けられる機能が充実している点も魅力です。

Relo健康サポートアプリ

「Relo健康サポートアプリ」は、従業員のアプリの利用動向や生活習慣を管理者が一目で把握できるアプリです。

健康経営のためにアプリを導入しても、従業員アンケート等の自己申告制では、利用率について正確なデータが得られにくい場合があります。

自社内のアンケートだけでなく、一般的なアンケートでも、自分をよく見せるために虚偽の回答をしてしまった、という経験をお持ちの方も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。

Relo健康サポートアプリは、充実した管理者機能で従業員の利用動向などの正確なデータを得られるため、利用状況に合わせて対策を講じることが可能です。

従業員が利用する際のコンテンツも豊富で、運動不足を解消する約6分程度の動画、健康レシピやコラムの掲載、日々の健康状態を簡単に楽しく記録入力できる「タイムライン機能」などがあります。

WeRUN

ウォーキングに健康経営の焦点を絞り、メンバー内で多種多様なオンラインウォーキングイベントを開催したいなら「WeRUN」を検討してみてはいかがでしょうか。

個人戦・チーム戦で歩数対抗戦のイベントを開催できたり、バーチャルラリーで景勝地を巡ったりと、コミュニケーションの創出にも繋がる可能性がある点が他のアプリにはない魅力です。

毎日配布されるミッションをクリアするとマイルが獲得でき、マイルを貯め続けていくとAmazonギフト券と交換できる特典もあるため、よく通信販売を使う従業員が多い企業が導入すると運動量増加も見込めます。

また、スマートフォン・ウェアラブル端末から取得したデータのみを活用するため、入力の手間がないこともWeRUNの特徴です。

「アプリを導入したものの、入力しない従業員が多い」「作業が増えるのは面倒だと感じている」などの課題を持つ企業にもおすすめのアプリと言えるでしょう。

KIWIGO

従業員の「運動と交流」を活性化したいと考えている企業は「KIWIGO」をおすすめします。

KIWIGOは歩数や運動に応じたコインが獲得できる運動系のアプリですが、最大の特徴は同じ趣味の従業員同士を仲間として集める機能「ギルド機能」です。

興味のあることを記入、もしくはリストから選択し、同じ興味を持つ人が3人集まると「ギルド」が自動で立ち上がります。

ギルドは従業員の部署や年代に関わらず自動的に作成されるため、仕事上ではかかわりの薄かった従業員同士が同じギルドになることで、ギルド内のチャットで交流を深めることができます。

リモートワークの従業員が多い企業や、遠方の事業所との交流を創出したい企業などにもおすすめです。

aruku& for オフィス

「aruku&(あるくと)forオフィス」は、ウォーキングイベントを開催することで従業員の健康をサポートするアプリです。

従業員のスマホの歩数データを利用して簡単に社内ウォーキングイベントを開催できるため、簡単かつ低コストで始められるのがメリットです。

従来の歩数管理アプリとは異なり、キャラクターによるゲームミッションやプレゼント機能などさまざまな機能があるため、イベント終了後も楽しくウォーキングを続けられるメリットもあります。

また、アプリ内でスタンプをためるとTポイントと交換することもできます。

従業員はスマホにアプリをダウンロードするだけで簡単に始められるので、ぜひ検討してみてください。

FiNC for BUSINESS

FiNC for BUSINESSは、産業保健領域の業務効率化と従業員の健康行動を支援するクラウド型サービスです。

在宅ワーク下でも健康維持を支援できたり、従業員それぞれの健康課題や趣味嗜好に応じた独自の健康プログラムを配信したり、健康に無関心な層にもアプローチできるのがポイントです。

企業は従業員の基本データや健康診断・ストレスチェックの結果、過重労働状況を1つのツールで一元管理でき、産業保健領域の業務効率化を図ることで健康経営に活かすことができます。

従業員は自身の健康に関するデータを閲覧できるほか、ランキングやミッション、コミュニティなど健康活動を続けられる仕組みがあるので、従業員同士のコミュニケーション活性化にも役立つでしょう。

歩数や体重記録などに応じて付与されたポイントはECサイトで使用できるインセンティブ機能も備えており、健康経営としても福利厚生としてもおすすめです。

健康経営で活用するアプリの選び方

笑顔でディスカッションをするビジネスパーソン

ご紹介したように健康管理アプリには多くの種類があります。これらのアプリの中から自社の取り組みにマッチし、なおかつ健康経営の成果を上げるアプリを選びたいものですが、選び方にはコツがあります。

この章では、健康管理アプリを選ぶ際に押さえておきたいポイントをご紹介します。

何を実現したいかを明確にする

健康管理アプリを選ぶ際には、まず「何を実現するためにアプリを導入するのか」を明確にしましょう。

健康経営の取り組みにはさまざまな種類の目的があり、アプリを導入する目的もまた、企業によって異なります。

「実現したい健康経営の目的」があやふやなままアプリを選んでしまうと、「導入したものの健康経営の成果が上がらない」という結果になりがちです。

例えば、運動の促進が目的であれば運動量の計測やトレーニングを促すタイプ、健康状態の記録が目的であれば毎日の健康状態をこまめにデータ化・共有できるタイプなどが活用できるでしょう。

自社の健康経営の目的にマッチしたものを選ぶことで、健康管理アプリのメリットを高めることができます。

自社の課題にあっているものにする

企業や従業員が抱える健康課題や、その解決のために必要な施策はそれぞれ異なります。

そのため、アプリを導入する際は自社の課題に合っているものにする必要があります。

例えばデスクワークが中心の職場で座りっぱなしの従業員が多い場合は、運動を促す歩数管理アプリを導入したり、デジタルツールに慣れていない従業員が多い場合は簡単な操作で使えるものにしたりすると良いでしょう。

健康管理アプリといっても千差万別ですが、健康経営を進める中で自社の課題を明確にし、どういったアプリが効果的か検証してみることが大切です。

誰もが使いこなせるものを選ぶ

健康管理アプリは、誰でも簡単に使いこなせるものを選ぶことも大切です。

自社の取り組みに合ったアプリを導入しても、従業員が継続して使用してくれなければ、アプリの導入は失敗と言えるでしょう。

一般的に、アプリを使用する際につまづく要因としては「操作がよくわからない」「起動に時間がかかり面倒くさい」「難しくて使えない」などがあります。

また、比較的若い年齢層の従業員が使いこなせても、年配層の従業員はほとんど使えないというケースも考えられます。

アプリ内の文字が小さい、アイコンの意味が直感的にわかりづらいアプリなどは注意が必要です。

全従業員にアプリの導入をおこなう前に、まず幅広い年齢層の従業員数名を選び、使用テストを実施するなどの事前調査をしておくと、失敗の回避に繋がるでしょう。

意欲を高められるものを選ぶ

従業員の中にはもともと健康意識が高く習慣的に運動運動している人もいれば、健康に関心が薄い人もいるでしょう。

健康経営を進める中で課題となるのが、健康に無関心な層にどうやってアプローチするかです。

せっかく健康経営の取り組みを行っても、少数の人しか参加していなければ、理想の健康経営からはほど遠くなってしまいます。

健康に対する意識が低い従業員が多い場合は、そうした人の意欲を高められるような仕組みを取り入れているアプリを選びましょう。

健康活動を行うとポイントが貯まり、賞品などと交換できるアプリ、ランキングやコミュニティで他の従業員と競い合うことができるアプリ、キャラクターと一緒に運動できるアプリなどがあります。

無関心層の健康意識を少しずつでも高めることができれば、健康経営としても大きな成果が見込めるでしょう。

健康経営を支える食の福利厚生「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」

オフィスで野菜

健康経営を推進するアプリの導入と共に、食の面から健康を支える福利厚生「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」の導入も、併せて検討してみてはいかがでしょうか。

OFFICE DE YASAIの導入は、オフィスに小型の冷蔵庫や冷凍庫を設置するだけでよく、とても簡単です。

新鮮なフルーツやサラダ、国産食材にこだわった総菜など、健康的な食事が設置した冷蔵庫や冷凍庫に定期的に届きます。

1個100円からのリーズナブルな価格で購入できるため、「健康管理アプリで野菜不足が指摘されたから、今日のランチはサラダを足そう」「ビタミン不足だからおやつはフルーツにしようかな」といった従業員のニーズを、社内に設置したOFFICE DE YASAIで満たすことができます。

不足した栄養分を補うために外食や買い出しをする手間が省けるため、従業員の満足度アップに繋がるだけでなく、健康経営の取り組みにも良い相乗効果が期待できるでしょう。

まとめ

今回は、健康経営の取り組みに重要なポイントをはじめ、健康管理アプリを導入するメリットやおすすめのアプリなどをお伝えしました。

健康経営に取り組むきっかけや、健康管理アプリの導入の目的と課題は企業によってさまざまですが、一番大事なのは従業員の健やかな心身です。

健康経営の実施によって、従業員が元気にいきいきと働ける状態を目指していきましょう。

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