福利厚生制度

 公開:2026.10.14

 更新:2026.11.05

福利厚生の費用相場を比較!種類別の費用目安と導入しやすい制度を解説

福利厚生を充実させたいと考えていても、「どの程度の費用がかかるのか分からない」「従業員数が増えると負担が大きくなりそう」と、導入を迷う企業もあるでしょう。福利厚生にかかる費用は、制度によって大きく異なります。社会保険料のように企業が負担しなければならないものがある一方、住宅手当や食事補助、資格取得支援など、企業が任意で設ける制度もあります。

また、同じ福利厚生でも制度設計によって費用は変わります。例えば住宅支援では、住宅手当を支給する方法と借り上げ社宅を用意する方法とで、費用も税務上の扱いも同じではありません。限られた予算で福利厚生を整えるなら、「どの程度の費用がかかるか」「従業員が利用しやすいか」「導入目的に合っているか」を確認する必要があります。

本記事では、福利厚生にかかる費用の考え方を整理し、代表的な制度の費用感を比較します。費用を抑えながら導入するポイントや、食事補助の活用方法もご紹介します。

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福利厚生の費用は「法定福利費」と「法定外福利費」に分けて考える

福利厚生の費用を考える際は、まず「法定福利費」と「法定外福利費」の違いを理解しておきましょう。

法定福利費とは

法定福利費とは、法律に基づいて企業が負担する社会保険料や労働保険料などです。主なものには、健康保険料、介護保険料、厚生年金保険料、雇用保険料、労災保険料などがあります。

例えば厚生年金保険の保険料率は18.3%で、原則として事業主と被保険者が半分ずつ負担します。健康保険料率は加入する健康保険や地域などによって異なります。また、労災保険料は原則として事業主が全額負担し、雇用保険料は事業主と労働者の双方が負担します。法定福利費は企業が自由に金額を決めるものではありません。そのため、人件費を計算する際は給与や賞与だけでなく、企業側が負担する社会保険料なども含めて考える必要があります。

出典:日本年金機構「厚生年金保険料額表」

法定外福利費とは

法定外福利費とは、法律上の義務ではなく、企業が任意で従業員に提供する福利厚生にかかる費用です。代表的な制度には、食事補助、住宅手当、健康診断の追加補助、育児・介護支援、資格取得支援、家族手当などがあります。経団連の2019年度調査では、従業員1人1カ月あたりの法定外福利費は24,125円で、住宅関連が11,639円、医療・健康関連が3,187円、給食関連が1,729円でした。ただし、福利厚生の内容は企業ごとに大きく異なります。新しい制度を導入する際は、一般的な数字だけを見るのではなく、年間でどの程度まで負担できるかを決めておくと選びやすくなります。

参照:経団連「2019 年度福利厚生費調査結果の概要」

福利厚生の種類別|費用相場と特徴を比較

法定外福利厚生にはさまざまな種類があり、必要な費用も異なります。主な制度の費用感をまとめると、次のとおりです。

福利厚生費用感特徴
食事補助低~中日常的に利用されやすい
住宅手当・家賃補助高毎月の固定負担になりやすい
健康診断・人間ドック補助中対象範囲によって差がある
育児・介護支援中~高制度内容で費用差が大きい
学習・資格取得支援低~中補助上限を設定しやすい
福利厚生代行サービス低~中月額制が多い
オフィス環境改善低~高備品購入から改修まで幅がある

実際の負担額は従業員数や利用率、補助範囲などによって変わります。

食事補助

食事補助には、社員食堂、設置型社食、弁当代の補助、食事券など複数の方法があります。専用厨房が必要な社員食堂は費用が大きくなりやすい一方、弁当補助や設置型社食は比較的小規模から始めやすい方法です。

税務面では、一定の要件を満たす食事の現物支給について、2026年4月1日から非課税限度額が引き上げられています。国税庁によると、従業員が食事価額の50%以上を負担し、企業負担額が月額7,500円以下である場合、原則として給与課税されません。ただし、現金で食事代を支給する場合などは取り扱いが異なります。制度を設計する際は、国税庁の要件を確認しましょう。

費用感は「低~中」程度で、1人あたりの補助上限を決めれば予算管理もしやすい制度です。

出典:国税庁:「No.2594 食事を支給したとき」

住宅手当・家賃補助

住宅関連の福利厚生は、企業負担が大きくなりやすい制度です。経団連の2019年度調査では、住宅関連費用は従業員1人1カ月あたり11,639円でした。ただし、住宅制度のない企業も含む平均値であり、一般的な住宅手当の相場を示す数字ではありません。住宅支援には、住宅手当、家賃補助、借り上げ社宅、自社寮などがあります。

税務上、現金で支給する住宅手当は原則として給与として課税されます。一方、会社が社宅を貸与し、従業員から一定額以上の家賃を受け取る場合には、給与課税されないケースがあります。住宅支援は従業員にメリットを感じてもらいやすい反面、対象者が増えるほど企業負担も増えるため、長期的に維持できる制度設計が必要です。

参照:経団連「2019 年度福利厚生費調査結果の概要」

健康診断・人間ドック補助

労働安全衛生法に基づく一般健康診断は、事業者に実施義務があります。厚生労働省は、法定の定期健康診断に必要な費用は事業者負担が原則としています。一方、人間ドックや法定項目以外の検査まで補助する場合は、企業が独自に対象範囲を決められます。例えば、人間ドック費用の一部補助、婦人科検診、がん検診などです。

医療機関や検査内容によって費用差が大きいため、一律の相場を示すのは難しいものの、「1人につき年間○円まで」と上限を設ければ予算管理しやすくなります。費用感としては「中」程度が目安です。

出典:厚生労働省「健康診断の費用は労働者と使用者のどちらが負担するものなのでしょうか?」

育児・介護支援

育児・介護支援には、ベビーシッター利用料の補助、保育料補助、介護サービス利用料の補助、特別休暇などがあります。外部サービスの利用料金を補助する方式なら、年間上限を設定しやすいでしょう。

一方、自社で保育施設を整備する場合は、初期費用や運営費が大きくなります。また、特別休暇や短時間勤務を拡充する場合は、直接的な支給額だけでなく、人員配置への影響も考慮しなければなりません。そのため、費用感は「中~高」と幅があります。

学習・資格取得支援

学習・資格取得支援には、資格試験の受験料、教材費、外部研修費、オンライン学習サービス、合格報奨金などがあります。対象資格を限定したり、年間補助額に上限を設けたりすれば、企業側で費用を調整しやすい制度です。

一方、専門性の高い資格や長期研修では、一人あたりの費用が高くなる場合もあります。小規模に始めるなら、受験料や教材費の補助から導入できます。費用感は「低~中」程度です。

福利厚生代行サービス

福利厚生代行サービスは、企業が外部サービスと契約し、従業員が飲食店、宿泊、レジャー、学習、育児などの優待を利用できる仕組みです。料金体系はサービスごとに異なりますが、従業員1人あたりの月額制が多く見られます。

多くのサービスをまとめて提供できる反面、利用率が低いと費用だけが継続して発生します。導入後は利用状況を確認しましょう。

オフィス環境改善

オフィス環境改善も福利厚生のひとつです。例えば、休憩スペースの整備、冷蔵庫や電子レンジの設置、ウォーターサーバーの導入、デスクや椅子の交換などがあります。備品を追加するだけなら少額で始められますが、休憩室の新設や大規模改修ではまとまった費用が必要です。そのため費用感は「低~高」と幅があります。

従業員アンケートなどを活用し、どの設備に不満があるのかを確認したうえで優先順位を決めると、必要な部分に予算を集中できます。

費用を抑えながら福利厚生を導入するポイント

福利厚生は制度を増やせば良いわけではありません。限られた予算で効果を高めるには、利用しやすさと目的を確認する必要があります。

全従業員が使いやすい制度を優先する

福利厚生の費用対効果を考える際は、どの程度の従業員が利用できるかを確認しましょう。特定の趣味やライフスタイルに限定される制度は、一部の従業員しか利用しない場合があります。一方、食事、健康、学習などは幅広い年代の従業員が利用しやすい分野です。ただし、利用対象が広いだけで選ぶのではなく、自社従業員のニーズを確認しましょう。導入前にアンケートを実施するのも有効です。

利用率を見ながら見直す

福利厚生は導入後の利用状況も確認します。利用者が少ない場合、制度そのものが不要とは限りません。周知不足、利用方法の複雑さ、対象条件の厳しさなどが原因になっている可能性もあります。利用実績を確認し、必要に応じて制度内容や予算配分を見直しましょう。利用されていない制度を維持するより、利用率が高い制度へ予算を移したほうが、従業員にメリットを感じてもらいやすい場合があります。

福利厚生の目的を明確にする

福利厚生を導入する前に、何を改善したいのか整理しておきましょう。

例えば、

  • 採用活動を強化したい
  • 従業員の定着を支援したい
  • 食費負担を軽減したい
  • 健康経営を進めたい
  • スキルアップを支援したい

など、目的によって適した制度は変わります。「他社が導入しているから」という理由だけで選ぶのではなく、対象者、年間予算、期待する効果まで整理すると判断しやすくなります。

費用対効果を重視するなら食事補助もおすすめ

限られた予算で利用されやすい福利厚生を導入したい場合、食事補助も選択肢のひとつです。食事は多くの従業員に日常的に必要になるため、利用機会を作りやすい特徴があります。また、提供方法を選べば、大がかりな設備を用意せずに始められます。

日常的に利用されやすい

旅行やレジャーなどの福利厚生は利用する機会が限られますが、食事は出勤日のたびに必要になります。昼食を購入する従業員だけでなく、弁当を持参する人も、惣菜やサラダなどを追加できる仕組みであれば利用しやすいでしょう。一人あたりの補助額を設定すれば、企業側も予算を管理しやすくなります。

生活支援と健康支援を両立しやすい

食事補助には、従業員の食費負担を軽減する役割があります。さらに、野菜や魚、肉、果物などを選べる環境を整えれば、食生活を考えるきっかけにもなります。単に金銭的な支援を行うだけでなく、従業員が食事内容を選べる環境を整えられる点が特徴です。

社員食堂より導入しやすい

社員食堂を自社で設置する場合、厨房や食事スペース、調理設備などが必要になります。運営方法によっては調理スタッフの確保や衛生管理も必要です。一方、設置型社食や弁当補助なら、大規模な設備を用意せずに食事補助を導入できます。従業員数が少ない企業や、オフィススペースに余裕がない職場でも検討しやすいでしょう。

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食事補助を福利厚生として導入するなら、設置型社食の「OFFICE DE YASAI(オフィスでやさい)」も選択肢のひとつです。

OFFICE DE YASAI(オフィスでやさい)は、職場に冷蔵庫や冷凍庫を設置し、サラダやフルーツ、惣菜などを従業員が利用できるサービスです。冷蔵の「やさいプラン」ではサラダやカットフルーツ、惣菜などを取り扱い、冷凍の「ごはんプラン」も用意されています。軽く一品追加したい場合から、しっかり食事を取りたい場合まで、職場のニーズに応じた利用方法を検討できます。

管理栄養士が監修した商品もあり、健康に配慮した食環境を整えたい企業でも活用できます。また、24時間利用できるため、通常の昼休みだけでなく、早朝勤務や夜勤がある職場でも使いやすい点が特徴です。社員食堂のように厨房を設ける必要がなく、商品配送などもサービスとして提供されるため、自社で食事提供の仕組みを一から構築する場合と比べて運営の手間を抑えやすくなります。

食事補助の費用対効果を考える際は、導入価格だけでなく、従業員の利用しやすさや管理担当者の負担も確認する必要があります。食費負担への支援と健康的な食生活のサポートを組み合わせたい企業は、OFFICE DE YASAI(オフィスでやさい)のような設置型社食を検討してみてはいかがでしょうか。

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まとめ

福利厚生の費用を比較する際は、まず法定福利費と法定外福利費を分けて考える必要があります。法定外福利厚生には、住宅支援、健康支援、育児・介護支援、資格取得支援など幅広い選択肢がありますが、必要な費用は制度ごとに異なります。金額だけで判断せず、利用できる従業員の範囲や年間負担額まで確認しましょう。

限られた予算を有効に使うには、従業員のニーズを把握し、導入目的を明確にしたうえで、利用状況に応じて制度を見直していく姿勢が重要です。なかでも食事補助は、日常的に利用されやすく、提供方法によっては大規模な設備を用意せずに導入できます。

OFFICE DE YASAI(オフィスでやさい)のような設置型社食も含め、自社の人数や勤務形態、予算に合う福利厚生を選びましょう。

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